今日の日本株|2026年6月8日の市場資金フロー|米雇用統計ショックで全面安
今日を一言で:米雇用統計ショックの全面安。逃げ場は内需ディフェンシブだけ、終値はかろうじて25日線で踏みとどまった1日でした。
今日の日本株は、週末の米雇用統計の上振れをきっかけに、ほぼ全面安となった1日でした。日経平均は前日比-3.85%と大きく下げ、下落幅は今年2番目・歴代でも5番目という荒い下げです。米株急落とVIXの急騰を受けたリスクオフが直撃したのですが、終値ではかろうじて25日線で踏みとどまったのが救いといえそうです。とはいえ、逆行高は保険業+2.02%など内需ディフェンシブに限られ、今週は水曜の米CPI・金曜のメジャーSQを控えてザラ場の戻りも鈍く、上値の重さが目立ちました。お隣の韓国ではKOSPIにサーキットブレーカー(-8.29%)が発動し、これも心理的な重しになっていますね。
- 日経平均-3.85%・TOPIX-2.45%・グロース250-2.27%の全面安。下落幅は今年2番目の大きさで、米雇用統計ショックがリスクオフの引き金になりました。
- 逆行高は保険業+2.02%・食料品+1.10%など内需ディフェンシブのみ。一方で非鉄金属-6.85%・電気機器-5.88%と、景気敏感とハイテクが急落しています。
- 米5月雇用統計が+172千人(予想+89千人)と上振れし、利下げ観測が後退。米10年金利は4.576%へ上昇、VIXも19.90へ急騰して、総合判定は全面安・警戒に沈みました。
業種別資金フロー分析
値上がり業種 TOP5
全面安の中で、絶対騰落率でプラスを守れたのは10業種だけでした。顔ぶれを見ると、保険業+2.02%・食料品+1.10%・小売業+1.05%と、内需とディフェンシブにきれいに偏っています。そのうえサービス業+0.78%・医薬品+0.76%も逆行高で、資金の逃避先が内需消費・生活防衛・金融に集まったのが見て取れますね。市場が崩れる日に限って、こうした守りの業種だけ静かに買われていたりします。
| 業種 | 騰落率 | 相対騰落 | コメント |
|---|---|---|---|
| 保険業 | +2.02% | +4.47pt | 東京海上HD+3.37%など、逆行高の中心。逃避先の筆頭 |
| 食料品 | +1.10% | +3.55pt | 不二製油+7.45%が牽引。ディフェンシブ買いの代表 |
| 小売業 | +1.05% | +3.50pt | ジンズHD・エディオンなど内需小売が広く堅調 |
| サービス業 | +0.78% | +3.23pt | 累積でも上位2位。地力のある物色が続く |
| 医薬品 | +0.76% | +3.21pt | 住友ファーマ+5.39%など、ディスフェンシブの一角 |
値下がり業種 TOP5
逆に売りの中心は、はっきり景気敏感とハイテクでした。非鉄金属-6.85%が独歩安の最弱で、電線・銅関連の重さが目立ちます。そのうえ電気機器-5.88%・ガラス土石-5.18%と半導体・素材も大きく崩れ、テクノロジー+景気敏感の業種選別売りがそのまま指数を押し下げた格好です。米金利上昇局面では、こうした業種が真っ先に戻り売りに押されるところがありますね。
| 業種 | 騰落率 | 相対騰落 | コメント |
|---|---|---|---|
| 非鉄金属 | -6.85% | -4.40pt | フジクラ・古河電工など電線・銅が総崩れ。最弱 |
| 電気機器 | -5.88% | -3.43pt | 村田-10.15%・キオクシアなど半導体・電子部品が急落 |
| ガラス・土石製品 | -5.18% | -2.73pt | AGC・日東紡など、素材も連れ安 |
| 金属製品 | -4.84% | -2.39pt | SUMCO-12.84%が重し。半導体周辺の素材も弱い |
| 機械 | -3.75% | -1.30pt | ディスコ・アマダなど設備投資関連が軟調 |
整理すると、買われたのは金融+内需消費+ディフェンシブ、売られたのはテクノロジー+一部素材(特に電線・銅)という、きれいな色分けの1日でした。全面安とはいえ無差別の投げ売りではなく、「景気敏感・ハイテクから内需へ」という資金の流れがはっきり出ています。中身を見れば、リスクオフの中でも物色の方向感そのものは保たれている、という感じですね。
業種フロー詳細と主役交代シグナル
このカウントは「今日の値動き」ではなく、直近2日と5日の勢いを比べた方向シグナルです。本日の地合いは全面安でしたが、シグナル上は流入24業種・流出8業種と流入側に大きく傾いています。これは先週後半のリバウンドを窓に含むためで、内需・ディフェンシブ系の方向はなお上向きを保っている、と読めます。一方で本格流出側にはテクノロジー・素材の主力が居座っており、勢いの面でも二極化が続いている格好です。
📌 主役交代シグナルのポイント:方向シグナルでは海運・小売・倉庫運輸・建設など内需/ディフェンシブが本格流入を維持する一方、精密機器・化学・石油石炭などが本格流出に沈みました。今日の急落でも「内需に入り、ハイテク・素材から抜ける」という流れ自体は崩れていません。
業種別対TOPIX相対騰落ヒートマップ(直近5営業日)
直近5営業日の累積で見ると、強さの順位がよりはっきりします。海運業・サービス業・小売業が累積上位を守る一方、非鉄金属は累積-12.6ptと断トツの最下位に沈みました。今週に入ってからの「内需が粘り、景気敏感が削られる」構図が、今日の急落で一段と鮮明になっています。
年初来高値・安値更新の業種別分布
需給面は明確に悪化しました。年初来高値更新は22銘柄にとどまる一方、年初来安値更新は74銘柄まで膨らみ、高安差は-52とくっきりマイナスです。業種別では、安値更新が建設業・情報通信・小売の一部に広がる一方、高値更新は医薬品・小売の内需銘柄にぽつぽつ見られる程度でした。新高安差がここまで割れたのは、地合いの裾野が一気に崩れたサインといえそうです。
2軸の対比でも、今日の性格はよく分かります。シクリカル-ディフェンシブ差は-3.51%と、ディフェンシブが景気敏感を大きく上回りました。グロース-バリュー差は-0.40%とほぼ拮抗で、グロースとバリューのどちらが、というより「景気敏感かディフェンシブか」という軸での選別が、今日の主役だったと言えそうです。
本日の日本株で強かったテーマ・弱かったテーマ
テーマ別でも、今日の二極化はくっきりしています。最強は内需消費+3.37ptで、生活防衛・金融・輸送物流まで上位を内需とディフェンシブが独占しました。一方、最弱はテクノロジー-2.06ptと素材-1.69ptで、強流出のまま沈んでいます。ローテーション判定で俯瞰すると、上位7テーマが⤴継続強、エネルギーが⤵失速、素材とテクノロジーが↘継続弱という分布で、内需側の地力が続く一方、流出側も根強い、という構図ですね。
小売業・サービス業が中心で、ジンズHD+6.20%やエディオンなど内需小売が広く買われました。連続+3日・短長スプレッド+0.62で⤴継続強の判定。逃避先の本命として、明日以降も粘りが期待できる位置にいます。
食料品・医薬品・電気ガス・陸運が揃って逆行高。不二製油+7.45%が象徴的でした。連続+3日・短長スプレッド+1.26で⤴継続強。リスクオフで最も分かりやすく資金が向かうテーマです。
保険業+4.47ptが牽引役で、銀行・証券もTOPIX対比では底堅い動き。連続+3日・短長スプレッド+1.06で⤴継続強。米金利上昇が追い風になりやすい構造も後押ししています。
倉庫・運輸関連+2.57pt、海運も相対では踏ん張り。連続+3日・短長スプレッド+1.53で⤴継続強。指数が崩れる中でもアンダーパフォームを避けられたテーマです。
建設業+1.45pt・不動産業+1.08ptで、内需インフラ系がそろって市場平均を上回りました。連続+3日・短長スプレッド+1.16で⤴継続強の判定です。
原油高を映して鉱業+1.17pt・石油石炭+0.44ptと相対では強いものの、連続+2日でも短長スプレッドが-0.16に沈み⤵失速の判定。勢いの面ではピークアウトの気配が出ています。
卸売業の単独テーマで、TOPIX対比ではプラスを確保。連続+3日・短長スプレッド+0.99で⤴継続強ですが、10日累計はマイナス圏で、地力はまだ回復途上といったところでしょうか。
輸送用機器+1.46ptが踏ん張る一方、機械-1.30ptが重しで、テーマとしてはほぼ横ばい。連続+4日・短長スプレッド+0.62で判定は⤴継続強ですが、流入強度は中立で力強さには欠けます。
鉄鋼+0.60ptは持ちこたえたものの、非鉄金属-4.40ptが足を引っ張りました。連続-3日・短長スプレッド-0.71で↘継続弱。資源安と相まって、流出側の中心に居続けています。
電気機器-3.43ptが直撃で、村田-10.15%など主力半導体・電子部品が総崩れ。連続-3日・短長スプレッド-1.08で↘継続弱。米ハイテク安と直結しており、戻り売り警戒が先に立つ局面です。
まとめると、内需・ディフェンシブ・金融は明日以降も粘り強い動きが期待できそうな一方、テクノロジーと素材は戻り売り警戒が先に立つ地合いです。エネルギーが失速サインに変わった点も含め、テーマの主役は「攻め」から「守り」へ一段とシフトした、という気がします。
3対立軸でみるマクロ文脈
・金利軸:金融 − 不動産・建設(+ 金利上昇/− 金利低下)
・資源軸:(エネ+素材+商社)/3 − (輸送物流+内需消費)/2(+ 資源高/− 資源安)
・リスク軸:(製サイ+テクノ+素材)/3 − 生活防衛(+ リスクオン/− リスクオフ)
3軸の符号と大きさの組み合わせから「リスクオン×金利上昇×資源高」のように、本日の主題が読み取れる仕組みです。
今日の主題を3軸で読み解くと、「リスクオフ×資源安×金利上昇」の3点セットでした。リスク軸が-4.25ptと大きく沈み、資源軸も-2.77ptのマイナス、金利軸だけが+1.06ptのプラスという組み合わせです。
| 対立軸 | 計算式 | 本日値 | 3日平均 | 10日累計 | 連続日数 | 解釈 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 金利軸 | 金融 − 不動産・建設 | +1.06pt | +0.50pt | +6.01pt | +1日 | 金利上昇局面 |
| 資源軸 | (エネ+素材+商社)/3 − (輸送物流+内需消費)/2 | -2.77pt | -1.80pt | -7.66pt | -3日 | 資源安 |
| リスク軸 | (製サイ+テクノ+素材)/3 − 生活防衛 | -4.25pt | -1.82pt | -1.70pt | -3日 | リスクオフ |
この3軸は、本文③のローテーション判定の背景をうまく説明してくれます。内需消費・生活防衛・金融が⤴継続強で並んだのは、リスク軸-4.25ptの強いリスクオフが背景にあるためで、資金が攻めから守りへ一気に振れた格好です。テクノロジーと素材が↘継続弱から抜け出せないのも、同じリスクオフと資源軸-2.77ptの資源安が重なっているからですね。一方で金融が崩れずに継続強を保てたのは、金利軸+1.06ptの金利上昇が下支えになっている、と読めます。つまり今日の物色は、米金利上昇とリスクオフという2つのマクロドライバーが、テーマの強弱をそのまま方向づけた1日だったと言えそうです。
本日の注目銘柄
値上がり率 TOP3
| 順位 | 銘柄名 | コード | 業種 | 騰落率 | 対TOPIX相対 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | FIG | 4392 | 情報・通信業 | +17.35% | +19.80pt |
| 2 | 不二製油 | 2607 | 食料品 | +7.45% | +9.90pt |
| 3 | 東宝 | 9602 | 情報・通信業 | +6.80% | +9.25pt |
売買代金集中 TOP3
商いの中心は売られた銘柄でした。売買代金1位のキオクシアから3位の村田まで、いずれも大きく下げており、半導体・電子部品に売りが集中したことがそのまま代金ランキングに出ています。
| 銘柄名 | 業種 | 騰落率 | 売買代金 | 注目ポイント |
|---|---|---|---|---|
| キオクシアHD | 電気機器 | -8.01% | 約3,202億円 | 半導体メモリの主力に投げ売り。商い断トツ |
| ソフトバンクグループ | 情報・通信業 | -6.06% | 約440億円 | 米ハイテク安に連動。指数寄与度も大きい |
| 村田製作所 | 電気機器 | -10.15% | 約424億円 | 電子部品の代表格が-10%超。テクノロジー安の象徴 |
最強モメンタム上位
全面安の中でもトレンドを維持した顔ぶれですが、上位は過熱スコア+5〜+7と買われすぎ圏に入っています。短期では伸び切った位置にいる銘柄が多く、ここから追いかけるより、押し目を待ちたい局面といえそうです。
| 銘柄名 | コード | 騰落率 | 対TOPIX相対 | 過熱スコア | 判定 |
|---|---|---|---|---|---|
| 京三製作所 | 6742 | +1.47% | +3.92pt | +7 | ⚠⚠ 強過熱 |
| 福井銀行 | 8362 | +2.41% | +4.86pt | +6 | ⚠ 過熱 |
| 日本化学工業 | 4092 | -0.39% | +2.06pt | +5 | ⚠ 過熱 |
| リクルートHD | 6098 | +1.51% | +3.96pt | +3 | △ やや強 |
| 長野計器 | 7715 | +0.27% | +2.72pt | +4 | ⚠ 過熱 |
高値更新×業種強し
下げ相場でも年初来高値を更新できた銘柄は、地合いに逆らう地力があるといえます。小売・サービスの内需銘柄が中心で、テーマの強さと個別の強さが噛み合っている顔ぶれですね。
| 銘柄名 | コード | 業種 | 騰落率 | 対TOPIX相対 | 過熱スコア | 判定 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| カナモト | 9678 | サービス業 | +4.28% | +6.73pt | +4 | ⚠ 過熱 |
| アンドエスティHD | 2685 | 小売業 | +0.43% | +2.88pt | +4 | ⚠ 過熱 |
| オイシックス・ラ・大地 | 3182 | 小売業 | +5.80% | +8.25pt | +2 | △ やや強 |
| ジンズHD | 3046 | 小売業 | +6.20% | +8.65pt | +4 | ⚠ 過熱 |
| 福井銀行 | 8362 | 銀行業 | +2.41% | +4.86pt | +6 | ⚠ 過熱 |
売られすぎ反転候補
今日のような急落日は、投げ売りで一気にRSIが沈む銘柄が出てきます。ただしまだ反転を確認できた段階ではないので、あくまで「下げ止まりを点検し始める」目線で見ておきたいところです。
| 銘柄名 | コード | RSI | 乖離率 | 出来高倍率 | 騰落率 | 過熱スコア |
|---|---|---|---|---|---|---|
| オオバ | 9765 | 14.29 | -10.1% | 1.56倍 | -1.77% | -3 |
| サガミHD | 9900 | 16.46 | -8.3% | 1.53倍 | +0.07% | -5 |
| ネットプロテクションズHD | 7383 | 17.21 | -13.3% | 1.57倍 | -4.23% | -2 |
| タマホーム | 1419 | 18.84 | -16.0% | 2.34倍 | -0.28% | -6 |
踏み上げ候補
全面安の中で逆行高となった銘柄には、空売りの買い戻しが効いているものが混じります。顔ぶれは食品・外食などディフェンシブ系に偏っており、逃避先テーマと踏み上げが重なった形ですね。
| 銘柄名 | コード | 信用倍率 | 騰落率 | 対TOPIX相対 | 過熱スコア |
|---|---|---|---|---|---|
| モスフードサービス | 8153 | 0.38倍 | +2.58% | +5.03pt | -3 |
| アクシアル リテイリング | 8255 | 0.67倍 | +3.98% | +6.43pt | -2 |
| ダスキン | 4665 | 0.82倍 | +2.88% | +5.33pt | -2 |
| キユーピー | 2809 | 0.90倍 | +2.50% | +4.95pt | -1 |
| 日本ハム | 2282 | 0.97倍 | +2.84% | +5.29pt | -1 |
勝ち組セクターの中核株
強い業種=海運・サービス・小売を母体に、地力のある中核株が並びます。サービス業の比率が高いのが、今日の物色の偏りをそのまま映していますね。
| 銘柄名 | コード | 業種 | 騰落率 | 対TOPIX相対 | 過熱スコア |
|---|---|---|---|---|---|
| 日本郵船 | 9101 | 海運業 | +0.66% | +3.11pt | +1 |
| プレステージ・インターナショナル | 4290 | サービス業 | +5.86% | +8.31pt | +1 |
| 学究社 | 9769 | サービス業 | +0.84% | +3.29pt | +1 |
| ラウンドワン | 4680 | サービス業 | -1.73% | +0.72pt | +2 |
| セントラル警備保障 | 9740 | サービス業 | +0.48% | +2.93pt | -1 |
負け組セクターの中核株
弱い業種=非鉄金属と卸売(商社)を母体にした顔ぶれです。電線・銅の主力が軒並み-6〜-8%と、今日の最弱テーマがそのまま反映されています。なお、これらの業種は海外市況やコモディティ価格の影響を強く受けるため、判断の際は関連市況の確認を併せておきたいところです。
| 銘柄名 | コード | 業種 | 騰落率 | 対TOPIX相対 | 過熱スコア |
|---|---|---|---|---|---|
| 古河電気工業 ※関連市況確認要 | 5801 | 非鉄金属 | -7.73% | -5.28pt | +0 |
| フジクラ ※関連市況確認要 | 5803 | 非鉄金属 | -7.29% | -4.84pt | -2 |
| JX金属 ※関連市況確認要 | 5016 | 非鉄金属 | -6.06% | -3.61pt | -2 |
| 神戸物産 ※関連市況確認要 | 3038 | 卸売業 | +2.26% | +4.71pt | -1 |
| シップヘルスケアHD ※関連市況確認要 | 3360 | 卸売業 | +3.28% | +5.73pt | -2 |
市場体温計
本日の体温はLayer 1合計-5、温度ラベルは🥶極寒です。5項目すべてがマイナスに点灯した総崩れで、相場の質は「極寒(広範な売り)」と判定されました。高温シグナルは1/4、低温シグナルは0/4で、過熱でも底値でもないまま一気に冷え込んだのが今日の特徴ですね。
Layer 1:日々の体温(合計 -5 / ±5 → 🥶極寒)
Layer 1は5項目すべてがマイナス。上昇銘柄比率・値上がり業種数・新高安差・指数の方向・大型株の広がりと、見るべき指標が一つ残らず冷え込みました。
| 項目 | 本日値 | +1の閾値 | -1の閾値 | スコア |
|---|---|---|---|---|
| 上昇銘柄比率 | 30.2% | ≥55% | ≤35% | -1 |
| 値上がり業種数 | 10 / 33 | ≥20 | ≤11 | -1 |
| 新高値−新安値スプレッド | -52 | ≥+30 | ≤-30 | -1 |
| 日経・TOPIX方向 | 日経- / TOPIX- | 両方+ | 両方- or 値嵩偏重 | -1 |
| TOP10売買代金上昇数 | 0 / 10 | ≥8社 | ≤3社 | -1 |
| Layer 1 合計 | -5 / ±5 | 🥶 極寒 | ||
Layer 2:高温シグナル(1 / 4 点灯)
高温シグナルは④(信用評価損益率)の1点のみが点灯しています。これは過熱というより、週次集計の信用評価損益率がたまたま閾値の-3%より上にあるための点灯で、過熱を示すものではありません。①②③はいずれも未達で、買われすぎの兆候は出ていません。
| No. | 項目 | 本日値 | 点灯閾値 | 進捗 | 判定 |
|---|---|---|---|---|---|
| ① | RSI70超銘柄比率 | 3.3% | ≥25% | 13% | 未達 |
| ② | 日経225 25日乖離率 | +0.71% | ≥+8% | 9% | 未達 |
| ③ | 騰落レシオ25日 | 92.67 | ≥125 | 74% | 未達 |
| ④ | 信用評価損益率 | -0.36% | ≥-3% | 12% | ✅ 点灯 |
Layer 3:低温シグナル(0 / 4 点灯)
急落にもかかわらず、低温シグナルはまだ0/4です。ただし①(RSI30以下銘柄比率14.2%)が閾値15%まであと一歩、③(騰落レシオ6日76.22)も低位で、底値接近の一歩手前まで来ています。Layer 3で3つ目に騰落レシオ6日(≤60)を採用しているのは意図的な非対称設計で、「上昇はじわじわ、下落は急激」という株式相場の特性に合わせています。業界標準の騰落レシオ25日≤70は近年ほぼ点灯しないため、6日≤60で実用化したものです。
| No. | 項目 | 本日値 | 点灯閾値 | 進捗 | 判定 |
|---|---|---|---|---|---|
| ① | RSI30以下銘柄比率 | 14.2% | ≥15% | 94% | 未達 |
| ② | 日経225 25日乖離率 | +0.71% | ≤-6% | 12% | 未達 |
| ③ | 騰落レシオ6日 | 76.22 | ≤60 | — | 未達 |
| ④ | 信用評価損益率 | -0.36% | ≤-15% | 2% | 未達 |
補助指標と相場の質
同じ「極寒」でも、中身の質を測る補助指標を見ると今日の特徴がよく分かります。資金集中度46.7%は極端集中、買い主導率は10%で売り主導と、商いの中身は完全に売り一色でした。
| 補助指標 | 本日値 | 判定 | 目安 |
|---|---|---|---|
| 資金集中度(TOP3売買代金シェア) | 46.7% | 極端集中 | ≥30%で集中、≥40%で極端集中 |
| 買い主導率(TOP20内) | 10% | 売り主導 | ≥70%で買い主導/≤30%で売り主導 |
| TOPIX 25日乖離率 | -0.70% | 中立 | ±5%で中立圏 |
| 日経−TOPIX乖離率差 | +1.41pt | 中立 | ≥+4ptで値嵩偏重 |
| 騰落レシオ6日(参考値) | 76.22 | 過冷 | ≤60で超過冷/≤80で過冷 |
総合すると、上昇比率30.2%・値上がり業種10/33・新高安差-52と内部は総崩れで、米雇用統計の上振れによる利下げ観測後退・米金利上昇・VIX急騰を受けた全面リスクオフでした。高温シグナルは信用評価損益率の1点のみ、低温は未点灯(騰落6日76.22・RSI30以下14.2%)で、過熱でも底値確定でもないニュートラルから一気に冷えた状態です。資金集中度46.7%・買い主導率10%と売り一色だった点は、戻りの鈍さにつながりやすいところです。なお、低温シグナルの点灯はあくまで「下げ止まりを警戒し始めるタイミング」のサインであって、反転確定ではない点は押さえておきたいですね。
本日のマクロ環境
今日の全面安の発端は、週末に出た米雇用統計の上振れでした。強い雇用は本来なら景気の好材料ですが、いまの相場では利下げ観測の後退=金利上昇として受け止められ、米株安・VIX急騰という流れにつながっています。それぞれの指標が別々のシグナルを出しているので、順番に見ていきます。
明日の日本株で注目したいポイント
3層構造でみる明日のシナリオ
本日の市場を「マクロ → テーマ → 個別業種」の3つの層に分けて、それぞれが何を示しているかを確認してから明日のシナリオを組み立てます。3層が同じ方向を示していれば、それは偶然ではなく構造的な動きとして信頼できる、という考え方です。
- 金利軸 +1.06pt(連続+1日) 金利上昇
- リスク軸 -4.25pt(連続-3日) リスクオフ
- 資源軸 -2.77pt(連続-3日) 資源安
- 市場体温計:L1 -5「極寒」/ L2 1/4 / L3 0/4
- 最強:内需消費+3.37pt(⤴継続強・連続+3日・強流入)
- 次点:生活防衛+3.03pt/金融+2.32pt(ともに継続強)
- 最弱:テクノロジー-2.06pt(↘継続弱・連続-3日・強流出)
- もう1つの敗者:素材-1.69pt(資源安と連動)
- 本格流入10業種に 海運・小売・建設など内需/ディフェンシブ が並ぶ
- 勝ち組セクター中核に サービス業4社 が集中
- 非鉄金属・電気機器は L3未点灯で底入れ前
- 最強モメンタム上位は過熱スコア+5〜+7で 短期は伸び切った位置
明日も内需・金融優位の地合いが継続する公算が高い一方、米株安が続けばハイテク・素材の戻りは限られそうです。
- 期待エリア:保険業・小売業・サービス業・食料品(リスクオフの逃避先として継続強)
- 継続性試金石:金融(米10年4.576%の金利上昇を追い風に継続強を保てるか)
- 底打ち待機:非鉄金属・電気機器(RSI30以下14.2%・騰落6日76.22の底値シグナル点灯を待つ)
- マクロ材料注視:水曜の米CPI・金曜のメジャーSQ・米株の最高値圏調整の行方
分岐リスクと警戒トリガー
🌧️ 弱気分岐A:ハイテク売りの2日目
米ナスダック安が週明けも続くと、村田・キオクシアなど半導体・電子部品がさらに下押しされ、内需の逆行高も削られてリスクオフが深まる展開です。
⚡ 最弱気分岐B:金利上昇×円高反転の同時悪化
水曜の米CPIが上振れて米10年が一段高となり、同時にドル円が円高へ反転すると、輸出株も内需株も同時に重くなり、逃避先すら機能しにくくなります。
📖 もっと詳しく:3層構造の論理プロセスを最初から追う
層1:マクロ層 ─ リスクオフと金利上昇の同居
今日のマクロ環境は、3対立軸でみるとリスク軸-4.25pt・資源軸-2.77pt・金利軸+1.06ptの組み合わせでした。リスク軸が大きく沈んだのは、米雇用統計の上振れで利下げ観測が後退し、グローバルに株が売られたためです。資源軸のマイナスは、原油は反発したものの素材全体が崩れたことを映しています。一方で金利軸だけがプラスなのは、米金利上昇が金融セクターを下支えしているからです。
市場体温計はLayer 1合計-5の「極寒」で、5項目すべてがマイナス点灯という総崩れでした。ただ、注目したいのはLayer 3(低温シグナル)がまだ0/4という点です。RSI30以下が14.2%(閾値15%まであと一歩)、騰落レシオ6日が76.22と、底値接近のサインは出かかっていますが、まだ「売られすぎの確定」には至っていません。つまり、環境は悪いが底入れの確証はまだない、という宙ぶらりんの位置にいます。
層2:テーマ層 ─ 攻めから守りへの一段シフト
10テーマの並びは、上位を内需消費・生活防衛・金融・輸送物流・不動産建設が占め、下位にテクノロジーと素材が沈むという、きれいな二極化でした。上位7テーマがローテーション判定で⤴継続強となっており、守り側の地力が続いていることが分かります。
特徴的なのは、エネルギーが⤵失速に転じた点です。原油高で相対的には強いのですが、短長スプレッドがマイナスに沈み、勢いの面ではピークアウトの気配が出ています。資源高というマクロ材料がありながらテーマとしては息切れしてきた、という読み方ができます。
逆に、テクノロジーと素材は連続-3日の↘継続弱から抜け出せていません。米ハイテク安と資源安という2つの逆風が同時にかかっているため、テーマ単位では戻り売りが優勢になりやすい局面です。
層3:業種・銘柄層 ─ 内需に集中、景気敏感は反転待ち
個別の動きを見ると、方向シグナルで本格流入と判定された業種には海運・小売・倉庫運輸・建設といった内需/ディフェンシブが並びました。勝ち組セクターの中核株でもサービス業が大半を占めており、物色が内需に集中していることが裏づけられます。
一方、負け組セクター中核には古河電工・フジクラなど非鉄金属(電線・銅)が並び、いずれも-6〜-8%の大幅安でした。これらはまだ底値シグナルが点灯しておらず、ナイフを拾う段階ではなさそうです。最強モメンタム上位の銘柄も過熱スコア+5〜+7と短期では伸び切った位置にあり、追いかけるより押し目を待ちたい水準です。
3層統合の読み方
3つの層は、いずれも「守り優位・攻め劣後」という同じ方向を指しています。マクロのリスクオフ、テーマの内需・金融継続強、業種の逃避先集中が一致しているため、これは一過性のノイズではなく構造的な動きと読めます。
したがって明日のメインシナリオは「内需・金融優位の継続」を軸に置き、ハイテク・素材は底値シグナルの点灯を待つ姿勢が自然です。ただし幅・需給の弱さが残るため、米CPIやメジャーSQといったマクロ材料、米株の調整の深さ次第では、サブシナリオへの切り替えも視野に入れておきたいところです。
🏆 本日の総合判定(11因子モデル):全面安・警戒(スコア:-9/11)
スコア内訳:
- A トレンド:-2/3(TOPIX-2.45%・日経-TOPIX-1.40pt・グロース-TOPIX+0.18pt)
- B 幅・需給:-3/3(値上がり業種10/33・新高安差-52・上昇銘柄比率30.2%)
- C 内部エネルギー:-2/3(シクリカル-ディフェンシブ差-3.51%・売買代金急増30銘柄平均-0.68%・RSI50以上32.8%)
- D 過熱調整:⚠ -1(資金集中度46.7%で-1。過熱ブレーキ自体は未点灯)
- E マクロ:-1/2(米株合算-6.82%で-1、VIX19.90は中立)
判定根拠:トレンド・幅需給・勢いの全群がマイナスとなった全面安で、米雇用統計ショックを受けて内部が総崩れし、外部環境も米株急落・VIX急騰で悪化しました。D群の資金集中46.7%は売り一色の裏返しでもあり、戻りの鈍さにつながりやすい点には注意しておきたいところです。






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