今日の日本株|2026年6月8日の市場資金フロー|米雇用統計ショックで全面安

今日の日本株|2026年6月8日の市場資金フロー|米雇用統計ショックで全面安

今日を一言で:米雇用統計ショックの全面安。逃げ場は内需ディフェンシブだけ、終値はかろうじて25日線で踏みとどまった1日でした。

今日の日本株は、週末の米雇用統計の上振れをきっかけに、ほぼ全面安となった1日でした。日経平均は前日比-3.85%と大きく下げ、下落幅は今年2番目・歴代でも5番目という荒い下げです。米株急落とVIXの急騰を受けたリスクオフが直撃したのですが、終値ではかろうじて25日線で踏みとどまったのが救いといえそうです。とはいえ、逆行高は保険業+2.02%など内需ディフェンシブに限られ、今週は水曜の米CPI・金曜のメジャーSQを控えてザラ場の戻りも鈍く、上値の重さが目立ちました。お隣の韓国ではKOSPIにサーキットブレーカー(-8.29%)が発動し、これも心理的な重しになっていますね。

📋 今日の3行まとめ
  • 日経平均-3.85%・TOPIX-2.45%・グロース250-2.27%の全面安。下落幅は今年2番目の大きさで、米雇用統計ショックがリスクオフの引き金になりました。
  • 逆行高は保険業+2.02%・食料品+1.10%など内需ディフェンシブのみ。一方で非鉄金属-6.85%・電気機器-5.88%と、景気敏感とハイテクが急落しています。
  • 米5月雇用統計が+172千人(予想+89千人)と上振れし、利下げ観測が後退。米10年金利は4.576%へ上昇、VIXも19.90へ急騰して、総合判定は全面安・警戒に沈みました。
主要指標
日経平均
-3.85%
64,024 円
TOPIX
-2.45%
3,852 pt
グロース250
-2.27%
748 pt
セクター・内部相場
最強業種
保険業
+2.02% / フロー +4.47pt
最弱業種
非鉄金属
-6.85% / フロー -4.40pt
上昇銘柄比率
30.2%
新高値22 / 新安値74(差-52)
為替・米10年
¥160.22 / 4.576%
ドル円 +0.32円 / 米10年上昇
📡 今日の主役・主役交代シグナル
内需消費+3.37pt / 連続+3日
生活防衛+3.03pt / 連続+3日
金融+2.32pt / 連続+3日
⤵ エネルギー+0.80pt / 失速サイン
素材-1.69pt / 連続-3日
テクノロジー-2.06pt / 連続-3日
継続強:複数日続く相対上昇 / ⤵失速:強かったテーマの息切れ / 継続弱:流出が続く相対下落

業種別資金フロー分析

値上がり業種 TOP5

全面安の中で、絶対騰落率でプラスを守れたのは10業種だけでした。顔ぶれを見ると、保険業+2.02%・食料品+1.10%・小売業+1.05%と、内需とディフェンシブにきれいに偏っています。そのうえサービス業+0.78%・医薬品+0.76%も逆行高で、資金の逃避先が内需消費・生活防衛・金融に集まったのが見て取れますね。市場が崩れる日に限って、こうした守りの業種だけ静かに買われていたりします。

業種騰落率相対騰落コメント
保険業+2.02%+4.47pt東京海上HD+3.37%など、逆行高の中心。逃避先の筆頭
食料品+1.10%+3.55pt不二製油+7.45%が牽引。ディフェンシブ買いの代表
小売業+1.05%+3.50ptジンズHD・エディオンなど内需小売が広く堅調
サービス業+0.78%+3.23pt累積でも上位2位。地力のある物色が続く
医薬品+0.76%+3.21pt住友ファーマ+5.39%など、ディスフェンシブの一角

値下がり業種 TOP5

逆に売りの中心は、はっきり景気敏感とハイテクでした。非鉄金属-6.85%が独歩安の最弱で、電線・銅関連の重さが目立ちます。そのうえ電気機器-5.88%・ガラス土石-5.18%と半導体・素材も大きく崩れ、テクノロジー+景気敏感の業種選別売りがそのまま指数を押し下げた格好です。米金利上昇局面では、こうした業種が真っ先に戻り売りに押されるところがありますね。

業種騰落率相対騰落コメント
非鉄金属-6.85%-4.40ptフジクラ・古河電工など電線・銅が総崩れ。最弱
電気機器-5.88%-3.43pt村田-10.15%・キオクシアなど半導体・電子部品が急落
ガラス・土石製品-5.18%-2.73ptAGC・日東紡など、素材も連れ安
金属製品-4.84%-2.39ptSUMCO-12.84%が重し。半導体周辺の素材も弱い
機械-3.75%-1.30ptディスコ・アマダなど設備投資関連が軟調

整理すると、買われたのは金融+内需消費+ディフェンシブ、売られたのはテクノロジー+一部素材(特に電線・銅)という、きれいな色分けの1日でした。全面安とはいえ無差別の投げ売りではなく、「景気敏感・ハイテクから内需へ」という資金の流れがはっきり出ています。中身を見れば、リスクオフの中でも物色の方向感そのものは保たれている、という感じですね。

対TOPIX相対騰落とは
各業種の騰落率からTOPIX(-2.45%)を引いた値です。プラスなら市場平均より強い(資金が集まっている)、マイナスなら市場平均より弱い(資金が逃げている)ことを示します。本日のようにTOPIXが大きく下げた局面では、相対騰落がプラスの業種だけが「下げの中でも踏ん張った業種」といえます。
→ もっと詳しく知りたい方は:対TOPIX相対騰落・累積ptの読み方を読む
📊 業種別騰落率・対TOPIX相対騰落(33業種)|2026/06/08 値上がり 値下がり 相対騰落(紫帯) TOPIX=-2.45%(基準線) -7% -6% -5% -4% -3% -2% -1% +1% +2% +3% +4% 保険業 +2.02% (+4.47pt) 食料品 +1.10% (+3.55pt) 小売業 +1.05% (+3.50pt) サービス業 +0.78% (+3.23pt) 医薬品 +0.76% (+3.21pt) 陸運業 +0.67% (+3.12pt) 水産・農林業 +0.65% (+3.10pt) ゴム製品 +0.53% (+2.98pt) パルプ・紙 +0.25% (+2.70pt) 倉庫・運輸関連業 +0.12% (+2.57pt) その他金融業 +0.00% (+2.45pt) 海運業 -0.03% (+2.42pt) その他製品 -0.10% (+2.35pt) 電気・ガス業 -0.22% (+2.23pt) 証券・商品先物業 -0.93% (+1.52pt) 輸送用機器 -0.99% (+1.46pt) 建設業 -1.00% (+1.45pt) 鉱業 -1.28% (+1.17pt) 不動産業 -1.37% (+1.08pt) 銀行業 -1.47% (+0.98pt) 空運業 -1.58% (+0.87pt) 鉄鋼 -1.85% (+0.60pt) 卸売業 -1.89% (+0.56pt) 繊維製品 -1.99% (+0.46pt) 石油・石炭製品 -2.01% (+0.44pt) 情報・通信業 -2.28% (+0.17pt) 精密機器 -3.13% (-0.68pt) 化学 -3.73% (-1.28pt) 機械 -3.75% (-1.30pt) 金属製品 -4.84% (-2.39pt) ガラス・土石製品 -5.18% (-2.73pt) 電気機器 -5.88% (-3.43pt) 非鉄金属 -6.85% (-4.40pt) 📐 紫帯(相対騰落): 各業種の騰落率からTOPIX(-2.45%)を引いた値。右に伸びる=市場平均より強い、左=弱い。 2026/06/08 | 市場資金フローレポート

業種フロー詳細と主役交代シグナル

資金流入
24 業種
🔥 本格 10 🟢 兆し 6 ○ 本日 8
中立
1 業種
様子見ゾーン
資金流出
8 業種
❄ 本格 4 🔵 兆し 3 ○ 本日 1

このカウントは「今日の値動き」ではなく、直近2日と5日の勢いを比べた方向シグナルです。本日の地合いは全面安でしたが、シグナル上は流入24業種・流出8業種と流入側に大きく傾いています。これは先週後半のリバウンドを窓に含むためで、内需・ディフェンシブ系の方向はなお上向きを保っている、と読めます。一方で本格流出側にはテクノロジー・素材の主力が居座っており、勢いの面でも二極化が続いている格好です。

💰 33業種 資金流入シグナル | 5項目スコア+判定スナップショット 短2>長5 +圏 加速 連続性 地力 前日 本日 判定 2日連続 素材 鉄鋼 · 4 4 🔥 本格 ○ 4→4 非鉄金属 · · · · · 0 0 – — 化学 · · · · · 1 0 – — テクノロジー 電気機器 · · · · 2 1 – — 精密機器 · · · · · 0 0 – — 金融 保険業 3 5 🟢 兆し ○ 3→5 証券・商品先物業 5 5 🔥 本格 ○ 5→5 銀行業 · · 5 3 🟢 兆し ○ 5→3 輸送・物流 海運業 5 5 🔥 本格 ○ 5→5 倉庫・運輸関連業 4 5 🔥 本格 ○ 4→5 空運業 · 5 4 🔥 本格 ○ 5→4 製造業サイクル 輸送用機器 · 2 4 ○ 本日 機械 · · · · 4 1 – — 不動産・建設 不動産業 · 3 4 🟢 兆し ○ 3→4 建設業 · 4 4 🔥 本格 ○ 4→4 生活防衛 電気・ガス業 1 5 ○ 本日 陸運業 4 5 🔥 本格 ○ 4→5 食料品 · 2 4 ○ 本日 医薬品 · 4 4 🔥 本格 ○ 4→4 内需消費 サービス業 2 5 ○ 本日 小売業 4 5 🔥 本格 ○ 4→5 商社 卸売業 · 4 4 🔥 本格 ○ 4→4 エネルギー 鉱業 · 2 4 ○ 本日 石油・石炭製品 · · · · 0 1 – — 除外 水産・農林業 3 5 🟢 兆し ○ 3→5 情報・通信業 1 5 ○ 本日 パルプ・紙 3 5 🟢 兆し ○ 3→5 その他製品 3 5 🟢 兆し ○ 3→5 繊維製品 · 2 4 ○ 本日 ゴム製品 · 2 4 ○ 本日 その他金融業 · · 0 3 – — 金属製品 · · · · 2 1 – — ガラス・土石製品 · · · · 2 1 – — 🎯 33業種シグナル分布: 💰 流入計 24業種 (🔥本格10 / 🟢兆し6 / ○本日8) ⚠ 流出計 8業種 (❄本格4 / 🔵兆し3 / ○本日1) / 中立 1業種 📐 シグナル:①短期2日平均>長期5日平均/②直近2日が+/③加速(2日>3-4日前)/④直近3日中2日以上+/⑤累積10日>0 📐 判定:🔥スコア4+が2日連続(本格流入)/🟢スコア3+が2日連続(兆し)/○本日のみ4+/−それ以外 2026/06/08 | 市場資金フローレポート

📌 主役交代シグナルのポイント:方向シグナルでは海運・小売・倉庫運輸・建設など内需/ディフェンシブが本格流入を維持する一方、精密機器・化学・石油石炭などが本格流出に沈みました。今日の急落でも「内需に入り、ハイテク・素材から抜ける」という流れ自体は崩れていません。

業種別対TOPIX相対騰落ヒートマップ(直近5営業日)

直近5営業日の累積で見ると、強さの順位がよりはっきりします。海運業・サービス業・小売業が累積上位を守る一方、非鉄金属は累積-12.6ptと断トツの最下位に沈みました。今週に入ってからの「内需が粘り、景気敏感が削られる」構図が、今日の急落で一段と鮮明になっています。

🌡 業種別 対TOPIX相対騰落ヒートマップ(直近5営業日)|2026/06/08 06/02 TOPIX -0.42% 06/03 TOPIX +1.83% 06/04 TOPIX -1.11% 06/05 TOPIX -0.07% 06/08 TOPIX -2.45% 本日順位 素材 鉄鋼 -1.04pt -0.23pt +0.05pt +0.64pt +0.60pt 22 化学 -1.53pt +0.67pt -0.23pt -1.30pt -1.28pt 28 非鉄金属 -2.10pt +3.83pt -2.22pt -2.43pt -4.40pt 33 テクノロジー 精密機器 -0.55pt +1.45pt -0.64pt -0.55pt -0.68pt 27 電気機器 +0.28pt +2.04pt +0.32pt -1.43pt -3.43pt 32 金融 保険業 -0.15pt -1.10pt -0.47pt +1.53pt +4.47pt 1 証券・商品先物業 +1.82pt -1.06pt +0.75pt +1.22pt +1.52pt 15 銀行業 +1.58pt +0.91pt +1.85pt +1.22pt +0.98pt 20 輸送・物流 倉庫・運輸関連業 +0.33pt -1.38pt +1.36pt +0.66pt +2.57pt 10 海運業 +1.39pt -1.86pt +2.16pt +4.08pt +2.42pt 12 空運業 -1.81pt -2.94pt +1.46pt +0.94pt +0.87pt 21 製造業サイクル 輸送用機器 -1.24pt -0.10pt +0.01pt -0.26pt +1.46pt 16 機械 -1.67pt +1.35pt +1.68pt +0.74pt -1.30pt 29 不動産・建設 建設業 -0.89pt -1.85pt +0.71pt +1.19pt +1.45pt 17 不動産業 +1.33pt -2.67pt -0.21pt +1.50pt +1.08pt 19 生活防衛 食料品 -0.45pt -1.44pt -0.10pt -0.74pt +3.55pt 2 医薬品 -0.54pt -3.60pt +0.84pt +1.00pt +3.21pt 5 陸運業 -0.22pt -1.69pt +0.36pt +1.21pt +3.12pt 6 電気・ガス業 +0.80pt -0.30pt -0.66pt +0.44pt +2.23pt 14 内需消費 小売業 +0.59pt -1.99pt +0.51pt +0.36pt +3.50pt 3 サービス業 +0.23pt -0.99pt -0.50pt +0.19pt +3.23pt 4 商社 卸売業 -0.25pt -1.09pt +0.31pt +0.40pt +0.56pt 23 エネルギー 鉱業 +4.17pt +1.94pt -0.72pt +1.04pt +1.17pt 18 石油・石炭製品 +1.62pt +1.49pt -1.53pt -0.79pt +0.44pt 25 除外 水産・農林業 -1.55pt -1.14pt -0.21pt +1.04pt +3.10pt 7 ゴム製品 +0.05pt -0.43pt -0.28pt -0.27pt +2.98pt 8 パルプ・紙 -0.40pt -0.97pt -0.06pt +1.14pt +2.70pt 9 その他金融業 -0.05pt +0.41pt -0.30pt -1.00pt +2.45pt 11 その他製品 +1.14pt -2.02pt -1.23pt +2.04pt +2.35pt 13 繊維製品 -1.06pt +0.00pt -1.44pt +1.25pt +0.46pt 24 情報・通信業 +0.91pt -3.73pt -4.56pt +0.81pt +0.17pt 26 金属製品 -1.86pt +1.58pt +0.61pt -1.26pt -2.39pt 30 ガラス・土石製品 -1.55pt +2.49pt +0.45pt -0.52pt -2.73pt 31 📚 各テーマの構成業種・代表銘柄は「33業種セクターマップ」へ

年初来高値・安値更新の業種別分布

需給面は明確に悪化しました。年初来高値更新は22銘柄にとどまる一方、年初来安値更新は74銘柄まで膨らみ、高安差は-52とくっきりマイナスです。業種別では、安値更新が建設業・情報通信・小売の一部に広がる一方、高値更新は医薬品・小売の内需銘柄にぽつぽつ見られる程度でした。新高安差がここまで割れたのは、地合いの裾野が一気に崩れたサインといえそうです。

📈 年初来 高値・安値更新の業種別分布(高値−安値の差)|2026/06/08 緑=高値超過(ネット高値)/赤=安値超過(ネット安値) 全市場:高値22 / 安値74 / 差-52 +3 小売業 +2 銀行業 +1 精密機器 +1 医薬品 +1 金属製品 -9 情報・通信業 -8 建設業 -6 機械 -6 輸送用機器 -5 鉄鋼 ⚠ 新高安差-52と需給は明確に悪化。安値更新が建設・機械・輸送用機器など景気敏感に広がりました。 2026/06/08 | 市場資金フローレポート

2軸の対比でも、今日の性格はよく分かります。シクリカル-ディフェンシブ差は-3.51%と、ディフェンシブが景気敏感を大きく上回りました。グロース-バリュー差は-0.40%とほぼ拮抗で、グロースとバリューのどちらが、というより「景気敏感かディフェンシブか」という軸での選別が、今日の主役だったと言えそうです。

本日の日本株で強かったテーマ・弱かったテーマ

1内需消費+3.37pt⤴ +3日
2生活防衛+3.03pt⤴ +3日
3金融+2.32pt⤴ +3日
4輸送・物流+1.95pt⤴ +3日
5不動産・建設+1.27pt⤴ +3日
6エネルギー+0.80pt⤵ +2日
7商社+0.56pt⤴ +3日
8製造業サイクル+0.08pt⤴ +4日
9素材-1.69pt↘ -3日
10テクノロジー-2.06pt↘ -3日
🔄 テーマ別資金フロー(対TOPIX相対騰落)|2026/06/08 -2pt -1pt +1pt +2pt +3.37 内需消費 +3.03 生活防衛 +2.32 金融 +1.95 輸送・物流 +1.27 不動産・建設 +0.80 エネルギー +0.56 商社 +0.08 製造業サイクル -1.69 素材 -2.06 テクノロジー 2026/06/08 | 市場資金フローレポート
テーマ別平均騰落率とは
各テーマに分類した銘柄の騰落率を単純平均したものが「平均騰落率」です(売買代金加重なし)。そこからTOPIX(-2.45%)を引いた値が「相対騰落」で、テーマとして市場平均より強いか弱いかを示します。相対騰落+2pt以上を◎大量流入、+0〜+2ptを○流入、-1pt以下を✕大幅流出と判定しています。
→ もっと詳しく知りたい方は:テーマ別資金フローと3対立軸の読み方を読む
ローテーション9カテゴリ判定とは
本日pt・連続日数・短長スプレッド(直近3日平均と長期10日平均の差分)を組み合わせて、各テーマの「動きの局面」を9カテゴリに機械分類しています。🆙主役化/🆕反転兆候/⤴継続強/⤵失速/🆘脱落/🆖弱含み/↘継続弱/🔄底打ち兆候/◐中立の9種類で、流入強度(今この瞬間の強弱)と組み合わせると、明日以降の動きの予兆まで読み取れる設計になっています。

テーマ別でも、今日の二極化はくっきりしています。最強は内需消費+3.37ptで、生活防衛・金融・輸送物流まで上位を内需とディフェンシブが独占しました。一方、最弱はテクノロジー-2.06ptと素材-1.69ptで、強流出のまま沈んでいます。ローテーション判定で俯瞰すると、上位7テーマが⤴継続強、エネルギーが⤵失速、素材とテクノロジーが↘継続弱という分布で、内需側の地力が続く一方、流出側も根強い、という構図ですね。

🔥🔥 1位 内需消費 +3.37pt⤴ 継続強

小売業・サービス業が中心で、ジンズHD+6.20%やエディオンなど内需小売が広く買われました。連続+3日・短長スプレッド+0.62で⤴継続強の判定。逃避先の本命として、明日以降も粘りが期待できる位置にいます。

🔥🔥 2位 生活防衛 +3.03pt⤴ 継続強

食料品・医薬品・電気ガス・陸運が揃って逆行高。不二製油+7.45%が象徴的でした。連続+3日・短長スプレッド+1.26で⤴継続強。リスクオフで最も分かりやすく資金が向かうテーマです。

🔥🔥 3位 金融 +2.32pt⤴ 継続強

保険業+4.47ptが牽引役で、銀行・証券もTOPIX対比では底堅い動き。連続+3日・短長スプレッド+1.06で⤴継続強。米金利上昇が追い風になりやすい構造も後押ししています。

🔥🔥 4位 輸送・物流 +1.95pt⤴ 継続強

倉庫・運輸関連+2.57pt、海運も相対では踏ん張り。連続+3日・短長スプレッド+1.53で⤴継続強。指数が崩れる中でもアンダーパフォームを避けられたテーマです。

🔥 5位 不動産・建設 +1.27pt⤴ 継続強

建設業+1.45pt・不動産業+1.08ptで、内需インフラ系がそろって市場平均を上回りました。連続+3日・短長スプレッド+1.16で⤴継続強の判定です。

🔥 6位 エネルギー +0.80pt⤵ 失速

原油高を映して鉱業+1.17pt・石油石炭+0.44ptと相対では強いものの、連続+2日でも短長スプレッドが-0.16に沈み⤵失速の判定。勢いの面ではピークアウトの気配が出ています。

🔥 7位 商社 +0.56pt⤴ 継続強

卸売業の単独テーマで、TOPIX対比ではプラスを確保。連続+3日・短長スプレッド+0.99で⤴継続強ですが、10日累計はマイナス圏で、地力はまだ回復途上といったところでしょうか。

→ 8位 製造業サイクル +0.08pt⤴ 継続強

輸送用機器+1.46ptが踏ん張る一方、機械-1.30ptが重しで、テーマとしてはほぼ横ばい。連続+4日・短長スプレッド+0.62で判定は⤴継続強ですが、流入強度は中立で力強さには欠けます。

💧💧 9位 素材 -1.69pt↘ 継続弱

鉄鋼+0.60ptは持ちこたえたものの、非鉄金属-4.40ptが足を引っ張りました。連続-3日・短長スプレッド-0.71で↘継続弱。資源安と相まって、流出側の中心に居続けています。

💧💧 10位 テクノロジー -2.06pt↘ 継続弱

電気機器-3.43ptが直撃で、村田-10.15%など主力半導体・電子部品が総崩れ。連続-3日・短長スプレッド-1.08で↘継続弱。米ハイテク安と直結しており、戻り売り警戒が先に立つ局面です。

まとめると、内需・ディフェンシブ・金融は明日以降も粘り強い動きが期待できそうな一方、テクノロジーと素材は戻り売り警戒が先に立つ地合いです。エネルギーが失速サインに変わった点も含め、テーマの主役は「攻め」から「守り」へ一段とシフトした、という気がします。

3対立軸でみるマクロ文脈

3対立軸とは
10テーマを意味的に対立する2グループずつぶつけて差分を取った指標です。プラスなら前者が強い、マイナスなら後者が強いことを示し、相場の主題を機械的に浮かび上がらせます。
・金利軸:金融 − 不動産・建設(+ 金利上昇/− 金利低下)
・資源軸:(エネ+素材+商社)/3 − (輸送物流+内需消費)/2(+ 資源高/− 資源安)
・リスク軸:(製サイ+テクノ+素材)/3 − 生活防衛(+ リスクオン/− リスクオフ)
3軸の符号と大きさの組み合わせから「リスクオン×金利上昇×資源高」のように、本日の主題が読み取れる仕組みです。
→ もっと詳しく知りたい方は:テーマ別資金フローと3対立軸の読み方を読む

今日の主題を3軸で読み解くと、「リスクオフ×資源安×金利上昇」の3点セットでした。リスク軸が-4.25ptと大きく沈み、資源軸も-2.77ptのマイナス、金利軸だけが+1.06ptのプラスという組み合わせです。

対立軸計算式本日値3日平均10日累計連続日数解釈
金利軸金融 − 不動産・建設+1.06pt+0.50pt+6.01pt+1日金利上昇局面
資源軸(エネ+素材+商社)/3 −
(輸送物流+内需消費)/2
-2.77pt-1.80pt-7.66pt-3日資源安
リスク軸(製サイ+テクノ+素材)/3 −
生活防衛
-4.25pt-1.82pt-1.70pt-3日リスクオフ

この3軸は、本文③のローテーション判定の背景をうまく説明してくれます。内需消費・生活防衛・金融が⤴継続強で並んだのは、リスク軸-4.25ptの強いリスクオフが背景にあるためで、資金が攻めから守りへ一気に振れた格好です。テクノロジーと素材が↘継続弱から抜け出せないのも、同じリスクオフと資源軸-2.77ptの資源安が重なっているからですね。一方で金融が崩れずに継続強を保てたのは、金利軸+1.06ptの金利上昇が下支えになっている、と読めます。つまり今日の物色は、米金利上昇とリスクオフという2つのマクロドライバーが、テーマの強弱をそのまま方向づけた1日だったと言えそうです。

本日の注目銘柄

値上がり率 TOP3

順位銘柄名コード業種騰落率対TOPIX相対
1FIG4392情報・通信業+17.35%+19.80pt
2不二製油2607食料品+7.45%+9.90pt
3東宝9602情報・通信業+6.80%+9.25pt

売買代金集中 TOP3

商いの中心は売られた銘柄でした。売買代金1位のキオクシアから3位の村田まで、いずれも大きく下げており、半導体・電子部品に売りが集中したことがそのまま代金ランキングに出ています。

銘柄名業種騰落率売買代金注目ポイント
キオクシアHD電気機器-8.01%約3,202億円半導体メモリの主力に投げ売り。商い断トツ
ソフトバンクグループ情報・通信業-6.06%約440億円米ハイテク安に連動。指数寄与度も大きい
村田製作所電気機器-10.15%約424億円電子部品の代表格が-10%超。テクノロジー安の象徴

最強モメンタム上位

過熱スコアとは
RSI・サイコロジカルライン・25日移動平均乖離率・出来高倍率・信用倍率の5指標をそれぞれ-2〜+2点で採点し、合計した値です(合計範囲:-10〜+10点)。スコアが高いほど短期的な買われすぎを示します。目安として、+5以上(⚠過熱)は急騰後の反落リスクに注意が必要です。+3〜4(△やや強)はトレンド継続の確認をしながらの押し目狙いに適しています。0以下(→中立・○やや冷)は過熱感がなく、追いかけやすい局面といえます。

全面安の中でもトレンドを維持した顔ぶれですが、上位は過熱スコア+5〜+7と買われすぎ圏に入っています。短期では伸び切った位置にいる銘柄が多く、ここから追いかけるより、押し目を待ちたい局面といえそうです。

銘柄名コード騰落率対TOPIX相対過熱スコア判定
京三製作所6742+1.47%+3.92pt+7⚠⚠ 強過熱
福井銀行8362+2.41%+4.86pt+6⚠ 過熱
日本化学工業4092-0.39%+2.06pt+5⚠ 過熱
リクルートHD6098+1.51%+3.96pt+3△ やや強
長野計器7715+0.27%+2.72pt+4⚠ 過熱

高値更新×業種強し

高値更新×業種強しとは
本日に年初来高値を更新した銘柄のうち、所属業種の相対騰落が+1pt以上の業種に属するものを抽出しています。個別銘柄の上昇と業種トレンドの両方が揃った、最も確度の高いシグナルです。前日比率の高い順に並べています。

下げ相場でも年初来高値を更新できた銘柄は、地合いに逆らう地力があるといえます。小売・サービスの内需銘柄が中心で、テーマの強さと個別の強さが噛み合っている顔ぶれですね。

銘柄名コード業種騰落率対TOPIX相対過熱スコア判定
カナモト9678サービス業+4.28%+6.73pt+4⚠ 過熱
アンドエスティHD2685小売業+0.43%+2.88pt+4⚠ 過熱
オイシックス・ラ・大地3182小売業+5.80%+8.25pt+2△ やや強
ジンズHD3046小売業+6.20%+8.65pt+4⚠ 過熱
福井銀行8362銀行業+2.41%+4.86pt+6⚠ 過熱

売られすぎ反転候補

売られすぎ反転候補とは
売られすぎの状態(RSI≤35・移動平均からの乖離率が-5%以下)にありながら、出来高が急増(25日平均の1.5倍以上)している銘柄を抽出しています。底値圏で大口の買いが入り始めているサインとして注目します。RSIの低い順(最も売られすぎ順)に並べています。逆張り・底値拾い向けの参考情報です。

今日のような急落日は、投げ売りで一気にRSIが沈む銘柄が出てきます。ただしまだ反転を確認できた段階ではないので、あくまで「下げ止まりを点検し始める」目線で見ておきたいところです。

銘柄名コードRSI乖離率出来高倍率騰落率過熱スコア
オオバ976514.29-10.1%1.56倍-1.77%-3
サガミHD990016.46-8.3%1.53倍+0.07%-5
ネットプロテクションズHD738317.21-13.3%1.57倍-4.23%-2
タマホーム141918.84-16.0%2.34倍-0.28%-6

踏み上げ候補

踏み上げ候補とは
信用倍率が1.0倍以下(空売りが買い残を上回る)の状態で、株価が前日比+2%以上の上昇となっている銘柄を抽出しています。空売り残高が多い中での株価上昇は、売り方の損切り(ショートカバー)を誘発しやすく、急騰に発展しやすいパターンです。信用倍率の低い順(空売り比率が高い順)に並べています。

全面安の中で逆行高となった銘柄には、空売りの買い戻しが効いているものが混じります。顔ぶれは食品・外食などディフェンシブ系に偏っており、逃避先テーマと踏み上げが重なった形ですね。

銘柄名コード信用倍率騰落率対TOPIX相対過熱スコア
モスフードサービス81530.38倍+2.58%+5.03pt-3
アクシアル リテイリング82550.67倍+3.98%+6.43pt-2
ダスキン46650.82倍+2.88%+5.33pt-2
キユーピー28090.90倍+2.50%+4.95pt-1
日本ハム22820.97倍+2.84%+5.29pt-1

勝ち組セクターの中核株

勝ち組セクターの中核株とは
相場全体のトレンドが強い業種(業種の累積相対騰落が+2pt以上)の中から、時価総額が大きく(業種の中核銘柄)、個別株の上昇基調も確認でき(RSI≥50・乖離率≥0%)、予想PERが同業種内で割安(中央値以下)の銘柄を抽出しています。業種トレンド・規模・割安度の3条件が揃った、トップダウン方式での買い候補です。中長期の順張り戦略の参考情報です。

強い業種=海運・サービス・小売を母体に、地力のある中核株が並びます。サービス業の比率が高いのが、今日の物色の偏りをそのまま映していますね。

銘柄名コード業種騰落率対TOPIX相対過熱スコア
日本郵船9101海運業+0.66%+3.11pt+1
プレステージ・インターナショナル4290サービス業+5.86%+8.31pt+1
学究社9769サービス業+0.84%+3.29pt+1
ラウンドワン4680サービス業-1.73%+0.72pt+2
セントラル警備保障9740サービス業+0.48%+2.93pt-1

負け組セクターの中核株

負け組セクターの中核株とは
相場全体のトレンドが弱い業種(業種の累積相対騰落が-2pt以下)の中から、時価総額が大きく(業種の中核銘柄)、個別株の下落基調も確認でき(RSI≤50・乖離率≤0%)、予想PERが同業種内で割高(中央値以上)の銘柄を抽出しています。業種トレンド・規模・割高度の3条件が揃った、トップダウン方式での警戒・売り候補です。ポジション縮小や空売り戦略の参考情報です。

弱い業種=非鉄金属と卸売(商社)を母体にした顔ぶれです。電線・銅の主力が軒並み-6〜-8%と、今日の最弱テーマがそのまま反映されています。なお、これらの業種は海外市況やコモディティ価格の影響を強く受けるため、判断の際は関連市況の確認を併せておきたいところです。

銘柄名コード業種騰落率対TOPIX相対過熱スコア
古河電気工業 ※関連市況確認要5801非鉄金属-7.73%-5.28pt+0
フジクラ ※関連市況確認要5803非鉄金属-7.29%-4.84pt-2
JX金属 ※関連市況確認要5016非鉄金属-6.06%-3.61pt-2
神戸物産 ※関連市況確認要3038卸売業+2.26%+4.71pt-1
シップヘルスケアHD ※関連市況確認要3360卸売業+3.28%+5.73pt-2

市場体温計

市場体温計とは
本ブログ独自の三層スコアで日本株の相場全体の温度を測る指標です。Layer 1(日々の体温・5項目)は当日データから-5〜+5の温度スコアで日々の相場の暖かさ/寒さを示し、Layer 2(高温シグナル・4項目)は稀な過熱の極端値(騰落レシオ25日 ≥125 など)、Layer 3(低温シグナル・4項目)は稀な底値の極端値(騰落レシオ6日 ≤60 など)を点灯式で捉えます。Layer 1の体温で日々の流れを把握しつつ、Layer 2/3のいずれかが2点以上点灯したら警戒(過熱)または逆張り検討(底値)のサインです。
→ もっと詳しく知りたい方は:市場体温計とは|三層スコアの読み方を読む

本日の体温はLayer 1合計-5、温度ラベルは🥶極寒です。5項目すべてがマイナスに点灯した総崩れで、相場の質は「極寒(広範な売り)」と判定されました。高温シグナルは1/4、低温シグナルは0/4で、過熱でも底値でもないまま一気に冷え込んだのが今日の特徴ですね。

Layer 1:日々の体温(合計 -5 / ±5 → 🥶極寒)

Layer 1は5項目すべてがマイナス。上昇銘柄比率・値上がり業種数・新高安差・指数の方向・大型株の広がりと、見るべき指標が一つ残らず冷え込みました。

項目本日値+1の閾値-1の閾値スコア
上昇銘柄比率30.2%≥55%≤35%-1
値上がり業種数10 / 33≥20≤11-1
新高値−新安値スプレッド-52≥+30≤-30-1
日経・TOPIX方向日経- / TOPIX-両方+両方- or 値嵩偏重-1
TOP10売買代金上昇数0 / 10≥8社≤3社-1
Layer 1 合計-5 / ±5🥶 極寒

Layer 2:高温シグナル(1 / 4 点灯)

高温シグナルは④(信用評価損益率)の1点のみが点灯しています。これは過熱というより、週次集計の信用評価損益率がたまたま閾値の-3%より上にあるための点灯で、過熱を示すものではありません。①②③はいずれも未達で、買われすぎの兆候は出ていません。

No.項目本日値点灯閾値進捗判定
RSI70超銘柄比率3.3%≥25%13%未達
日経225 25日乖離率+0.71%≥+8%9%未達
騰落レシオ25日92.67≥12574%未達
信用評価損益率-0.36%≥-3%12%✅ 点灯

Layer 3:低温シグナル(0 / 4 点灯)

急落にもかかわらず、低温シグナルはまだ0/4です。ただし①(RSI30以下銘柄比率14.2%)が閾値15%まであと一歩、③(騰落レシオ6日76.22)も低位で、底値接近の一歩手前まで来ています。Layer 3で3つ目に騰落レシオ6日(≤60)を採用しているのは意図的な非対称設計で、「上昇はじわじわ、下落は急激」という株式相場の特性に合わせています。業界標準の騰落レシオ25日≤70は近年ほぼ点灯しないため、6日≤60で実用化したものです。

No.項目本日値点灯閾値進捗判定
RSI30以下銘柄比率14.2%≥15%94%未達
日経225 25日乖離率+0.71%≤-6%12%未達
騰落レシオ6日76.22≤60未達
信用評価損益率-0.36%≤-15%2%未達

補助指標と相場の質

同じ「極寒」でも、中身の質を測る補助指標を見ると今日の特徴がよく分かります。資金集中度46.7%は極端集中、買い主導率は10%で売り主導と、商いの中身は完全に売り一色でした。

補助指標本日値判定目安
資金集中度(TOP3売買代金シェア)46.7%極端集中≥30%で集中、≥40%で極端集中
買い主導率(TOP20内)10%売り主導≥70%で買い主導/≤30%で売り主導
TOPIX 25日乖離率-0.70%中立±5%で中立圏
日経−TOPIX乖離率差+1.41pt中立≥+4ptで値嵩偏重
騰落レシオ6日(参考値)76.22過冷≤60で超過冷/≤80で過冷

総合すると、上昇比率30.2%・値上がり業種10/33・新高安差-52と内部は総崩れで、米雇用統計の上振れによる利下げ観測後退・米金利上昇・VIX急騰を受けた全面リスクオフでした。高温シグナルは信用評価損益率の1点のみ、低温は未点灯(騰落6日76.22・RSI30以下14.2%)で、過熱でも底値確定でもないニュートラルから一気に冷えた状態です。資金集中度46.7%・買い主導率10%と売り一色だった点は、戻りの鈍さにつながりやすいところです。なお、低温シグナルの点灯はあくまで「下げ止まりを警戒し始めるタイミング」のサインであって、反転確定ではない点は押さえておきたいですね。

本日のマクロ環境

今日の全面安の発端は、週末に出た米雇用統計の上振れでした。強い雇用は本来なら景気の好材料ですが、いまの相場では利下げ観測の後退=金利上昇として受け止められ、米株安・VIX急騰という流れにつながっています。それぞれの指標が別々のシグナルを出しているので、順番に見ていきます。

📊 マクロ指標スナップショット
国内株式
日経平均
-3.85%
64,024円
TOPIX
-2.45%
3,852pt
グロース250
-2.27%
748pt
海外株式(前日)
NYダウ
-1.35%
50,872
ナスダック
-4.18%
25,709・半導体安
S&P500
-2.64%
7,384
為替・金利
ドル円
160.22
+0.32円・円安進行
米10年金利
4.576%
+0.113pt・上昇
VIX恐怖指数
19.90
+4.22・急騰
資源・需給
WTI原油
$95.00
+3.28%・資源高
騰落25日
92.67
中立ゾーン
信用評価損益率
-0.36%
週次・天井警戒ゾーン
米雇用統計ショックで全面リスクオフ 5月の米雇用統計(NFP)が+172千人(予想+89千人)と大きく上振れし、利下げ観測が後退しました。これを受けて米10年金利は4.576%へ上昇、VIXも19.90へ急騰しています。週明けの日本株はこれを丸ごと織り込み、日経-3.85%・TOPIX-2.45%の全面安となりました。
半導体・景気敏感が急落、値上がり業種は10/33に激減 米ナスダック-4.18%の半導体安を映して、国内も電気機器-5.88%・非鉄金属-6.85%・ガラス土石-5.18%が大きく崩れました。村田-10.15%・キオクシア-8.01%と主力が軒並み下げ、値上がり業種は10/33まで減っています。ハイテクと景気敏感への業種選別売りが、そのまま指数を押し下げた格好です。
商いの中身は売り一色、アジア株も波乱 売買代金は11.1兆円と膨らみましたが、TOP3集中度46.7%(極端集中)・買い主導率10%(売り主導)と、中身は完全に売り優勢でした。お隣の韓国ではKOSPIにサーキットブレーカー(-8.29%)が発動しており、アジア全体のリスクオフが心理的な重しになっています。戻りの鈍さとして警戒しておきたいところです。
逃避先は内需・生活防衛・金融に集中 売り一色の中でも、資金の逃げ場ははっきりしていました。テーマ別では内需消費+3.37・生活防衛+3.03・金融+2.32が相対的な逃避先となり、いずれも継続強の判定です。一方でテクノロジー-2.06・素材-1.69が流出側の中心で、攻めと守りの二極化がより鮮明になりました。
原油は中東警戒で反発、金は実質金利上昇で反落 WTI原油は中東情勢への警戒もあって+3.28%・95ドル台へ反発しました。これは資源株には追い風です。一方で金は実質金利の上昇を映して-3.91%・4,318ドルへ反落しています。為替はドル円160.22円の円安で、輸出株の下支え要因として残っています。
内部指標は「冷えたが底はまだ」 内部の温度を測ると、RSI50以上32.8%・RSI30以下14.2%、騰落レシオは25日92.67・6日76.22でした。売られすぎ圏に近づいてはいるものの、底値シグナルはまだ点灯していません。急いで拾いに行くより、下げ止まりの確認を待ちたい数字です。

明日の日本株で注目したいポイント

3層構造でみる明日のシナリオ

本日の市場を「マクロ → テーマ → 個別業種」の3つの層に分けて、それぞれが何を示しているかを確認してから明日のシナリオを組み立てます。3層が同じ方向を示していれば、それは偶然ではなく構造的な動きとして信頼できる、という考え方です。

🔍 本日の3層スナップショット
層1:マクロ環境・体温
  • 金利軸 +1.06pt(連続+1日) 金利上昇
  • リスク軸 -4.25pt(連続-3日) リスクオフ
  • 資源軸 -2.77pt(連続-3日) 資源安
  • 市場体温計:L1 -5「極寒」/ L2 1/4 / L3 0/4
環境はリスクオフ一色だが、低温(底値)シグナルはまだ未点灯
層2:テーマ10テーマの動き
  • 最強:内需消費+3.37pt(⤴継続強・連続+3日・強流入)
  • 次点:生活防衛+3.03pt/金融+2.32pt(ともに継続強)
  • 最弱:テクノロジー-2.06pt(↘継続弱・連続-3日・強流出)
  • もう1つの敗者:素材-1.69pt(資源安と連動)
守り(内需・生活防衛・金融)優位、攻め(ハイテク・素材)劣後が鮮明
層3:業種・銘柄33業種シグナル
  • 本格流入10業種に 海運・小売・建設など内需/ディフェンシブ が並ぶ
  • 勝ち組セクター中核に サービス業4社 が集中
  • 非鉄金属・電気機器は L3未点灯で底入れ前
  • 最強モメンタム上位は過熱スコア+5〜+7で 短期は伸び切った位置
物色は内需・ディフェンシブに集中、景気敏感は反転待ちの段階
3層の一致:マクロ層の「リスクオフ×金利上昇」、テーマ層の「内需・金融が継続強」、業種層の「逃避先は内需・ディフェンシブ」が、3層すべてで 守り優位・攻め劣後 という同じ方向を示しています。これは1層だけのノイズではなく、構造的なシグナルとして読める1日でした。
📊 メインシナリオ:内需・金融優位の継続、ハイテク・素材は反転待ち

明日も内需・金融優位の地合いが継続する公算が高い一方、米株安が続けばハイテク・素材の戻りは限られそうです。

  • 期待エリア:保険業・小売業・サービス業・食料品(リスクオフの逃避先として継続強)
  • 継続性試金石:金融(米10年4.576%の金利上昇を追い風に継続強を保てるか)
  • 底打ち待機:非鉄金属・電気機器(RSI30以下14.2%・騰落6日76.22の底値シグナル点灯を待つ)
  • マクロ材料注視:水曜の米CPI・金曜のメジャーSQ・米株の最高値圏調整の行方

分岐リスクと警戒トリガー

🌧️ 弱気分岐A:ハイテク売りの2日目

米ナスダック安が週明けも続くと、村田・キオクシアなど半導体・電子部品がさらに下押しされ、内需の逆行高も削られてリスクオフが深まる展開です。

警戒トリガー:村田・キオクシアが寄りで-3%超、または日経先物が夜間-2%超

⚡ 最弱気分岐B:金利上昇×円高反転の同時悪化

水曜の米CPIが上振れて米10年が一段高となり、同時にドル円が円高へ反転すると、輸出株も内需株も同時に重くなり、逃避先すら機能しにくくなります。

警戒トリガー:米10年4.7%超 × ドル円158円割れ
🎯 シナリオ信頼度:中〜やや高
3層がそろって守り優位を示し、内需・生活防衛・金融の連続+3日という地力もあるため、メインシナリオの軸は1つに絞れます。ただしA群-2・B群-3と幅・需給の弱さが残るため、過信は禁物です。上記の警戒トリガーが出れば即座にサブシナリオへ切り替える前提で見ておきたいところです。
📖 もっと詳しく:3層構造の論理プロセスを最初から追う

層1:マクロ層 ─ リスクオフと金利上昇の同居

今日のマクロ環境は、3対立軸でみるとリスク軸-4.25pt・資源軸-2.77pt・金利軸+1.06ptの組み合わせでした。リスク軸が大きく沈んだのは、米雇用統計の上振れで利下げ観測が後退し、グローバルに株が売られたためです。資源軸のマイナスは、原油は反発したものの素材全体が崩れたことを映しています。一方で金利軸だけがプラスなのは、米金利上昇が金融セクターを下支えしているからです。

市場体温計はLayer 1合計-5の「極寒」で、5項目すべてがマイナス点灯という総崩れでした。ただ、注目したいのはLayer 3(低温シグナル)がまだ0/4という点です。RSI30以下が14.2%(閾値15%まであと一歩)、騰落レシオ6日が76.22と、底値接近のサインは出かかっていますが、まだ「売られすぎの確定」には至っていません。つまり、環境は悪いが底入れの確証はまだない、という宙ぶらりんの位置にいます。

層2:テーマ層 ─ 攻めから守りへの一段シフト

10テーマの並びは、上位を内需消費・生活防衛・金融・輸送物流・不動産建設が占め、下位にテクノロジーと素材が沈むという、きれいな二極化でした。上位7テーマがローテーション判定で⤴継続強となっており、守り側の地力が続いていることが分かります。

特徴的なのは、エネルギーが⤵失速に転じた点です。原油高で相対的には強いのですが、短長スプレッドがマイナスに沈み、勢いの面ではピークアウトの気配が出ています。資源高というマクロ材料がありながらテーマとしては息切れしてきた、という読み方ができます。

逆に、テクノロジーと素材は連続-3日の↘継続弱から抜け出せていません。米ハイテク安と資源安という2つの逆風が同時にかかっているため、テーマ単位では戻り売りが優勢になりやすい局面です。

層3:業種・銘柄層 ─ 内需に集中、景気敏感は反転待ち

個別の動きを見ると、方向シグナルで本格流入と判定された業種には海運・小売・倉庫運輸・建設といった内需/ディフェンシブが並びました。勝ち組セクターの中核株でもサービス業が大半を占めており、物色が内需に集中していることが裏づけられます。

一方、負け組セクター中核には古河電工・フジクラなど非鉄金属(電線・銅)が並び、いずれも-6〜-8%の大幅安でした。これらはまだ底値シグナルが点灯しておらず、ナイフを拾う段階ではなさそうです。最強モメンタム上位の銘柄も過熱スコア+5〜+7と短期では伸び切った位置にあり、追いかけるより押し目を待ちたい水準です。

3層統合の読み方

3つの層は、いずれも「守り優位・攻め劣後」という同じ方向を指しています。マクロのリスクオフ、テーマの内需・金融継続強、業種の逃避先集中が一致しているため、これは一過性のノイズではなく構造的な動きと読めます。

したがって明日のメインシナリオは「内需・金融優位の継続」を軸に置き、ハイテク・素材は底値シグナルの点灯を待つ姿勢が自然です。ただし幅・需給の弱さが残るため、米CPIやメジャーSQといったマクロ材料、米株の調整の深さ次第では、サブシナリオへの切り替えも視野に入れておきたいところです。

🏆 本日の総合判定(11因子モデル):全面安・警戒(スコア:-9/11)

スコア内訳:

  • A トレンド:-2/3(TOPIX-2.45%・日経-TOPIX-1.40pt・グロース-TOPIX+0.18pt)
  • B 幅・需給:-3/3(値上がり業種10/33・新高安差-52・上昇銘柄比率30.2%)
  • C 内部エネルギー:-2/3(シクリカル-ディフェンシブ差-3.51%・売買代金急増30銘柄平均-0.68%・RSI50以上32.8%)
  • D 過熱調整:⚠ -1(資金集中度46.7%で-1。過熱ブレーキ自体は未点灯)
  • E マクロ:-1/2(米株合算-6.82%で-1、VIX19.90は中立)

判定根拠:トレンド・幅需給・勢いの全群がマイナスとなった全面安で、米雇用統計ショックを受けて内部が総崩れし、外部環境も米株急落・VIX急騰で悪化しました。D群の資金集中46.7%は売り一色の裏返しでもあり、戻りの鈍さにつながりやすい点には注意しておきたいところです。

→ 11因子モデルの仕組みをもっと詳しく知りたい方は:11因子モデルとは ─ 日本株の強弱を客観的な数値で捉える独自スコアリング手法
本記事は、私が独自に集計・分析した市場データをもとに、相場状況を整理して記録することを目的としたものです。特定の銘柄の売買を推奨するものではなく、将来の株価や運用成果を保証するものでもありません。記事中の数値は集計時点のもので、誤りや遅延を含む可能性があります。投資に関する最終的な判断は、ご自身の責任において行ってください。

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