今日の日本株|2026年6月11日の市場資金フロー|鉱業逆行高、資源・ディフェンシブへ退避
資金は鉱業+3.17%・食料品+1.83%といった逆行高の業種へ向かう一方、輸送用機器-1.97%・非鉄金属-1.77%の景気敏感株が下落を主導しました。値上がり業種は11/33どまりで、物色の幅が狭い1日だったという感じですね。
- 🟢 逆行高:鉱業(+3.17%)・食料品(+1.83%)・海運業(+1.43%)が資源高とディフェンシブ買いで上昇。
- 🔴 下落主導:輸送用機器(-1.97%)・証券(-1.91%)・非鉄金属(-1.77%)の景気敏感・金融が軟調。
- 🟡 内部需給:新高値16/新安値116(差-100)、上昇銘柄比率34.7%で幅は乏しく、総合判定はやや弱気(-2/11)。
今日の日本株:業種別の資金フロー分析
値上がり業種 TOP5
値上がりの上位は、鉱業+3.17%を筆頭に、食料品・海運業・化学・石油石炭製品が並びました。前夜に原油が+2.19%と反発したことを受けて、資源系の鉱業・石油石炭製品が逆行高になった格好です。
食料品は味の素+7.51%などディフェンシブ買いが入り、海運業も市況の強さで上位に顔を出しました。資源高とディフェンシブ買いが同居したあたりに、今日の物色の性格がよく出ているという気がします。
| 業種 | 騰落率 | 相対騰落 | コメント |
|---|---|---|---|
| 鉱業 | +3.17% | +3.62pt | 原油反発を背景に逆行高、本日最強 |
| 食料品 | +1.83% | +2.28pt | 味の素急騰などディフェンシブ買い |
| 海運業 | +1.43% | +1.88pt | 市況の強さで逆行高、累積でも上位 |
| 化学 | +1.22% | +1.67pt | レゾナック・メックなど素材内の選別買い |
| 石油・石炭製品 | +1.05% | +1.50pt | 原油高で資源テーマに資金 |
値下がり業種 TOP5
一方で下落を主導したのは、輸送用機器-1.97%・証券-1.91%・非鉄金属-1.77%でした。景気敏感株と金融に戻り売りが優勢で、トヨタ-2.36%など大型の輸送用機器が重しになっています。
非鉄金属はフジクラ-1.24%・住友電気工業-3.57%と電線・銅系の弱さが続き、建設業・銀行業にも利益確定が回りました。金利が小動きにとどまったぶん、金融への資金が細った面もありそうです。
| 業種 | 騰落率 | 相対騰落 | コメント |
|---|---|---|---|
| 輸送用機器 | -1.97% | -1.52pt | トヨタなど大型の戻り売り主導 |
| 証券・商品先物業 | -1.91% | -1.46pt | 金融全体の軟調に連れ安 |
| 非鉄金属 | -1.77% | -1.32pt | 電線・銅系(フジクラ・住友電工)の重さ続く |
| 建設業 | -1.65% | -1.20pt | 内需建設に利益確定 |
| 銀行業 | -1.34% | -0.89pt | 金利小動きで金融への資金細る |
色分けで整理すると、買われたのは資源(鉱業・石油石炭)+ディフェンシブ(食料品)+海運、売られたのは景気敏感(輸送用機器・機械)+金融(証券・銀行)+素材(非鉄)という構図でした。前日まで強かった金融・建設が売り側に回ったのが、地合いの変化として目につくところです。
業種フロー詳細と主役交代シグナル
ヒートマップで5日間のptの推移が見えたところで、もう一段踏み込んで「明日以降のフローの方向」を5項目シグナル+判定で機械的に整理した一覧を続けて掲載します。短期2日平均と長期5日平均の比較、プラス圏連続、加速度、3日中2日以上+、累積10日地力の5項目が点灯すれば本日4点以上、前日も4点以上なら🔥本格流入、3点以上が2日連続なら🟢兆し、本日のみ4点以上なら○本日のみ、という3段階で買い候補の確度を見極めるものです。本日は流入15業種(🔥1/🟢10/○4)に対して流出10業種・中立8業種となり、今日の値動きの幅が狭かったわりには、方向の機械判定では流入側がやや優勢に見えます。
📌 主役交代シグナルのポイント:本日唯一の🔥本格流入は不動産業でしたが、テーマでみると不動産・建設は脱落(🆘)に転じており、業種レベルとテーマレベルで温度差が出ています。逆に、前日まで強かった金融(サービス業・その他金融・銀行・保険)が本日のみスコアを落とし、5→3への低下が目立ちました。
業種別 対TOPIX相対騰落ヒートマップ(直近5営業日)
直近5営業日の累積でみると、対TOPIX相対騰落の累積1位はサービス業、2位は海運業、3位は保険業と、内需・物流・金融が地力を残しています。一方で非鉄金属は累積33位(-15.28pt)と一段沈んだままで、素材内の弱さが際立っています。
本日単独では鉱業・食料品・海運が緑に染まりましたが、5日通してみるとサービス業や保険業のような「これまでの主役」が踏みとどまっているかどうかが、明日以降の地合いを読む手がかりになりそうです。
年初来高値・安値更新の業種別分布
本日の年初来新高値は16銘柄に対して新安値は116銘柄、差は-100で高安比率は12.1%でした。前日から新安値が増えており、内部需給は悪化方向だったといえます。
業種別のネット差分(高値−安値)でみると、プラスを保てたのは小売業・食料品・銀行業くらいで、機械・情報通信・建設・輸送用機器はマイナス幅が大きく、新安値が集中しました。指数が小動きでも、足元の銘柄数ベースでは売られている側が目立った1日です。
業界標準の2軸でも確認しておくと、シクリカル-ディフェンシブ差は-0.31%とほぼ中立、グロース-バリュー差は+0.52%でややグロース寄りどまりでした。2軸対比だけでは方向感がはっきりしない混戦の1日です。本ブログでは10テーマ+3対立軸でもう一段解像度を上げて見ているので、本日の主題は後半の「3対立軸でみるマクロ文脈」セクションで改めて整理してみますね。
本日の日本株で動いたテーマ別資金フロー
最強テーマはエネルギー+2.56pt(🆙主役化)、最弱は製造業サイクル-1.10pt(↘継続弱)でした。判定の分布を俯瞰すると、エネルギーが🆙主役化、生活防衛が⤴継続強で資源・ディフェンシブ側が流入、一方で金融・不動産建設が🆘脱落、製造業サイクルが↘継続弱と、前日まで強かった金融・建設の主役交代が進んでいます。
輸送・物流は本日+0.66ptながら⤵失速の判定で、海運の強さと空運の弱さが入り混じる中身でした。テクノロジーは🆕反転兆候と、流出から戻りを試す途上にいるという感じでしょうか。
全体としては、資源・ディフェンシブへの資金シフトが鮮明になる一方で、前日まで強かった金融・建設・製造業サイクルが流出側に回った1日でした。リスク軸が連続-2日のリスクオフ寄りで推移しているだけに、明日以降もディフェンシブの粘りと景気敏感の戻り売り、どちらが優勢になるかを見極めたい局面なのかなと思います。
3対立軸でみるマクロ文脈
・金利軸:金融 − 不動産・建設(+ 金利上昇/− 金利低下)
・資源軸:(エネ+素材+商社)/3 − (輸送物流+内需消費)/2(+ 資源高/− 資源安)
・リスク軸:(製サイ+テクノ+素材)/3 − 生活防衛(+ リスクオン/− リスクオフ)
3軸の符号と大きさの組み合わせから「リスクオン×金利上昇×資源高」のように、本日の主題が読み取れる仕組みです。
本日の主題は「リスクオフ × 資源高 × 金利は中立」です。リスク軸が-0.94ptと連続-2日でリスクオフ寄り、資源軸が+0.55ptで資源高、金利軸は+0.09ptとほぼ中立、という組み合わせでした。
| 対立軸 | 計算式 | 本日値 | 3日平均 | 10日累計 | 連続日数 | 解釈 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 金利軸 | 金融 − 不動産・建設 | +0.09pt | -0.36pt | +6.34pt | +1日 | 中立 |
| 資源軸 | (エネ+素材+商社)/3 − (輸送物流+内需消費)/2 | +0.55pt | -0.97pt | -8.72pt | +1日 | 資源高 |
| リスク軸 | (製サイ+テクノ+素材)/3 − 生活防衛 | -0.94pt | -0.88pt | -4.96pt | -2日 | リスクオフ |
本文③でエネルギーが🆙主役化、生活防衛が⤴継続強になったのは、資源軸+0.55ptの資源高と、リスク軸-0.94ptのリスクオフが同時に効いた局面が背景にあります。原油の反発で資源が買われつつ、地合いが慎重だからこそディフェンシブにも資金が逃げた、という二重の流れですね。
一方で金融が🆘脱落に転じた理由は、金利軸が+6.34ptの10日累計を抱えながらも本日+0.09ptとほぼ中立まで縮んだことに表れています。米10年金利が4.536%と小幅な動きにとどまり、これまで金融を支えてきた金利上昇の追い風が一服したことが、主役交代の引き金になったと読み取れます。
本日の日本株の注目銘柄
値上がり率 TOP3
| 順位 | 銘柄名 | コード | 業種 | 騰落率 | 相対騰落 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | Link-Uグループ | 4446 | 情報・通信業 | +16.81% | +17.26pt |
| 2 | TOPPANホールディングス | 7911 | その他製品 | +15.65% | +16.10pt |
| 3 | 味の素 | 2802 | 食料品 | +7.51% | +7.96pt |
売買代金集中 TOP3
| 銘柄名 | 業種 | 騰落率 | 売買代金 | 注目ポイント |
|---|---|---|---|---|
| キオクシアホールディングス | 電気機器 | +7.01% | 約3兆7,554億円 | 半導体メモリーに資金集中、本日最大の売買代金 |
| 太陽誘電 | 電気機器 | +6.23% | 約4,615億円 | 電子部品の急騰、値上がり率でも上位 |
| ソフトバンクグループ | 情報・通信業 | -1.35% | 約4,142億円 | 指数寄与の大きい大型株、本日は小幅安 |
売買代金はキオクシア・太陽誘電・東京エレクトロンなど半導体・電子部品に一極集中でした。TOP3集中度は50.3%と極端で、指数の見た目以上に「中身は値がさ半導体次第」という構図がはっきりしています。
最強モメンタム上位(RSI≥60 かつ 乖離率≥+5% かつ 相対騰落+1pt以上)
上昇トレンドが強く維持されている銘柄群です。トレンドフォロー戦略の参考に使えますが、上位は過熱スコア+5〜+7と短期的にはかなり伸び切った位置にいます。前日比率の高い順に並べています。
| 銘柄名 | コード | 騰落率 | 相対騰落 | 過熱スコア | 判定 |
|---|---|---|---|---|---|
| 日本電波工業 | 6779 | +2.34% | +2.79pt | +7 | ⚠⚠ 強過熱 |
| レスター | 3156 | +1.70% | +2.15pt | +6 | ⚠ 過熱 |
| マクセル | 6810 | +0.71% | +1.16pt | +6 | ⚠ 過熱 |
| 東京エレクトロン | 8035 | +2.54% | +2.99pt | +6 | ⚠ 過熱 |
| 太陽誘電 | 6976 | +6.23% | +6.68pt | +5 | ⚠ 過熱 |
高値更新×業種強し(本日年初来高値更新 かつ 業種の相対騰落+1pt以上)
個別と業種の両輪がそろった銘柄群です。本日は内需(小売業)・サービス業に該当が集中しました。地合いが狭いなかでも、累積で地力を残す業種から高値更新が出ているのは前向きな材料という気がします。
| 銘柄名 | コード | 業種 | 騰落率 | 相対騰落 | 過熱スコア | 判定 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 日本郵政 | 6178 | サービス業 | +0.20% | +0.65pt | +3 | △ やや強 |
| フジオフードグループ本社 | 2752 | 小売業 | +0.69% | +1.14pt | +1 | → 中立 |
| トレジャー・ファクトリー | 3093 | 小売業 | -0.31% | +0.14pt | +2 | △ やや強 |
| ハードオフコーポレーション | 2674 | 小売業 | +5.97% | +6.42pt | +0 | → 中立 |
| Joshin | 8173 | 小売業 | +4.56% | +5.01pt | +4 | ⚠ 過熱 |
売られすぎ反転候補(RSI≤35 かつ 乖離率≤-5% かつ 出来高倍率≥1.5倍)
本日は該当が2銘柄と限定的でした。出来高をともなった売られすぎは底値拾いの候補になりますが、過熱スコアはどちらもマイナス圏で、無理に拾う局面ではないのかなと思います。
| 銘柄名 | コード | RSI | 乖離率 | 出来高倍率 | 騰落率 | 過熱スコア |
|---|---|---|---|---|---|---|
| ベース | 4481 | 23.37 | -6.3% | 1.50倍 | -1.97% | -2 |
| 東京地下鉄 | 9023 | 17.74 | -7.3% | 1.67倍 | -0.37% | -2 |
踏み上げ候補(信用倍率≤1.0 かつ 前日比+2%以上)
売り方の踏み上げで短期急騰しやすい銘柄群です。信用倍率0.2倍前後のJoshinや宝ホールディングスのように、需給の歪みが大きいものほど振れ幅も大きくなりやすいので、値動きは荒くなりがちです。
| 銘柄名 | コード | 信用倍率 | 騰落率 | 相対騰落 | 過熱スコア | 判定 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| Joshin | 8173 | 0.21倍 | +4.56% | +5.01pt | +4 | ⚠ 過熱 |
| 宝HLDG | 2531 | 0.15倍 | +3.87% | +4.32pt | +1 | → 中立 |
| アニコムHD | 8715 | 0.74倍 | +3.53% | +3.98pt | -3 | △ やや弱 |
| 積水樹脂 | 4212 | 0.82倍 | +3.34% | +3.79pt | +2 | △ やや強 |
| 松屋 | 8237 | 0.25倍 | +2.89% | +3.34pt | -2 | △ やや弱 |
勝ち組セクターの中核株(上昇業種×規模×割安)
本日の該当はサービス業・海運業・保険業・銀行業に広がりました。累積で地力を残すテーマの中核から拾える点で、地合いが狭い局面でも比較的腰を据えやすい候補群といえそうです。
| 銘柄名 | コード | 業種 | 騰落率 | 相対騰落 | 過熱スコア | 判定 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| アイモバイル | 6535 | サービス業 | +5.81% | +6.26pt | +1 | → 中立 |
| 日本郵政 | 6178 | サービス業 | +0.20% | +0.65pt | +3 | △ やや強 |
| クオンツ総研HLDG | 9552 | サービス業 | -5.50% | -5.05pt | +3 | △ やや強 |
| プレステージ・インターナショナル | 4290 | サービス業 | -2.78% | -2.33pt | +2 | △ やや強 |
| 日本郵船 | 9101 | 海運業 | +1.69% | +2.14pt | +2 | △ やや強 |
負け組セクターの中核株(下落業種×規模×割高)
本日は非鉄金属に5銘柄が集中しました。フジクラ・JX金属は過熱スコア-4と売られ過ぎ寄りで、戻り売りと売られ過ぎ反転のどちらに振れるかが見えにくい位置です。なお非鉄金属は銅などの市況の影響を強く受けるため、個別の判断には関連市況の確認をあわせておきたいところです。
| 銘柄名 | コード | 業種 | 騰落率 | 相対騰落 | 過熱スコア | 判定 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 住友電気工業 ※関連市況確認要 | 5802 | 非鉄金属 | -3.57% | -3.12pt | -2 | △ やや弱 |
| 古河電気工業 ※関連市況確認要 | 5801 | 非鉄金属 | -0.63% | -0.18pt | -3 | △ やや弱 |
| 三井金属 ※関連市況確認要 | 5706 | 非鉄金属 | +0.95% | +1.40pt | -3 | △ やや弱 |
| フジクラ ※関連市況確認要 | 5803 | 非鉄金属 | -1.24% | -0.79pt | -4 | ✕ 売られ |
| JX金属 ※関連市況確認要 | 5016 | 非鉄金属 | -1.50% | -1.05pt | -4 | ✕ 売られ |
市場体温計
本日のLayer 1合計は-4で「❄寒気(弱気)」でした。一方で高温シグナルは1/4点灯、低温シグナルは0/4と、過熱・底値の極端シグナルはどちらも限定的です。体温は冷えているものの、相場が振り切れているわけではない、という感じですね。
Layer 1:日々の体温(合計 -4 / ±5 → ❄寒気)
5項目のうち4項目がマイナス側に点灯し、上昇銘柄比率・値上がり業種数・新高安スプレッド・指数方向のいずれも弱気でした。唯一TOP10売買代金の上昇数だけが中立に踏みとどまっています。
| 項目 | 本日値 | +1の閾値 | -1の閾値 | スコア |
|---|---|---|---|---|
| 上昇銘柄比率 | 34.7% | ≥55% | ≤35% | -1 |
| 値上がり業種数 | 11/33 | ≥20 | ≤11 | -1 |
| 新高値−新安値スプレッド | -100 | ≥+30 | ≤-30 | -1 |
| 日経・TOPIX方向 | 日経+/TOPIX- | 両方+ | 両方- or 値嵩偏重 | -1 |
| TOP10売買代金上昇数 | 5/10 | ≥8社 | ≤3社 | 0 |
| Layer 1 合計 | -4 / ±5 | ❄寒気(弱気) | ||
Layer 2:高温シグナル(1 / 4 点灯)
点灯したのは④(信用評価損益率)の1項目のみです。③(騰落レシオ25日)は進捗71%とやや高めですが125には遠く、過熱方向のシグナルは弱いままといえます。
| No. | 項目 | 本日値 | 点灯閾値 | 進捗 | 判定 |
|---|---|---|---|---|---|
| ① | RSI70超銘柄比率 | 3.8% | ≥25% | 15% | 未達 |
| ② | 日経225 25日乖離率 | +0.24% | ≥+8% | 3% | 未達 |
| ③ | 騰落レシオ25日 | 88.89 | ≥125 | 71% | 未達 |
| ④ | 信用評価損益率 | -0.68% | ≥-3% | 23% | ✅ 点灯 |
| 合計 | 1/4点灯(過熱なし) | ||||
Layer 3:低温シグナル(0 / 4 点灯)
低温シグナルは0/4で点灯なしでした。①(RSI30以下銘柄比率)が進捗76%と底値接近をうかがわせますが、まだ閾値には届いていません。なおLayer 2が騰落レシオ25日を使うのに対し、Layer 3が3つ目に騰落レシオ6日を採用しているのは意図的な非対称設計で、「上昇はじわじわ、下落は急激」という株式相場の特性に合わせています。業界標準の騰落レシオ25日≤70は近年の市場では事実上ほぼ点灯しないため、6日≤60で実用化しているものです。
| No. | 項目 | 本日値 | 点灯閾値 | 進捗 | 判定 |
|---|---|---|---|---|---|
| ① | RSI30以下銘柄比率 | 11.4% | ≥15% | 76% | 未達 |
| ② | 日経225 25日乖離率 | +0.24% | ≤-6% | 4% | 未達 |
| ③ | 騰落レシオ6日 | 92.89 | ≤60 | 100% | 未達 |
| ④ | 信用評価損益率 | -0.68% | ≤-15% | 5% | 未達 |
| 合計 | 0/4点灯(底値接近せず) | ||||
補助指標と相場の質
同じ体温スコアでも中身の質が違う相場を識別する補助線です。本日は資金集中度50.3%(極端集中)・買い主導率25%(売り主導)で、値がさ半導体への一極集中と売り優勢がはっきり出ています。
| 補助指標 | 本日値 | 判定 | 目安 |
|---|---|---|---|
| 資金集中度(TOP3売買代金シェア) | 50.3% | 極端集中 | ≥30%で集中、≥40%で極端集中 |
| 買い主導率(TOP20内) | 25% | 売り主導 | ≥70%で買い主導/≤30%で売り主導 |
| TOPIX 25日乖離率 | -1.55% | 中立 | ±5%で中立圏 |
| 日経−TOPIX乖離率差 | +1.79pt | 中立 | ≥+4ptで値嵩偏重 |
| 騰落レシオ6日(参考値) | 92.89 | 中立 | ≤60で超過冷/≤80で過冷 |
本日の総合解釈をまとめると、Layer 1は-4の「寒気」で日々の体温は冷えているものの、高温1/4・低温0/4と過熱・底値の極端シグナルはどちらも出ていません。相場の質は「微熱(市場弱×大型強×集中=天井形成)」で、市場全体が弱いなかで大型・値がさ株だけが踏みとどまり、売買代金が極端に集中している構図です。過熱でも底値でもないニュートラルではありますが、裾野の広がりに欠ける点と、買い主導率25%の売り優勢が続いている点には留意しておきたいところです。なお、こうした天井形成的な構図は反転を確定させるものではなく、あくまで「広がりを欠いた上値の重さ」を測るサインとして見ています。
本日の日本株を取り巻くマクロ環境
前夜の米国市場はダウ・ナスダック・S&P500がそろって続落と全面安で、本日の日本株はギャップダウンで始まる地合いでした。ただ原油は反発、ドル円は160円台の円安維持と、それぞれが別々のシグナルを出しているのが今日の特徴です。
明日の日本株で注目したいポイント
3層構造でみる明日のシナリオ
本日の市場を「マクロ → テーマ → 個別業種」の3つの層に分けて、それぞれが何を示しているかを確認してから明日のシナリオを組み立てます。3層が同じ方向を示していれば、それは偶然ではなく構造的な動きとして信頼できる、という考え方です。
- 金利軸 +0.09pt(連続+1日) 中立
- リスク軸 -0.94pt(連続-2日) リスクオフ
- 資源軸 +0.55pt(連続+1日) 資源高
- 市場体温計:L1 -4「寒気」/ L2 1/4 / L3 0/4(信用評価損益率のみ点灯)
- 最強:エネルギー+2.56pt(🆙主役化・連続+1日・🔥🔥強流入)
- 次点:生活防衛+0.69pt(⤴継続強・連続+2日)
- 最弱:製造業サイクル-1.10pt(↘継続弱・連続-1日)
- もう1つの敗者:金融-0.72pt(🆘脱落・連続-1日)
- 🔥本格流入1業種に 不動産業(前日5→本日4) が登場
- F勝ち組セクター中核に サービス業・海運業 が並ぶ
- G負け組中核に 非鉄金属5銘柄(フジクラ・JX金属は過熱-4)
- A最強モメンタム上位は過熱スコア+5〜+7で 短期は伸び切った位置
明日も資源・ディフェンシブが下支えしつつ、景気敏感・金融の戻りは売られやすい地合いが続く公算が高いと見ています。
- 期待エリア:鉱業・石油石炭製品・食料品(原油反発×ディフェンシブ買いの継続)
- 継続性試金石:エネルギー(🆙主役化の連続2日目を確認できるか)
- 底打ち待機:非鉄金属(フジクラなど過熱スコア-4の売られすぎ反転を待つ)
- マクロ材料注視:米株の続落/下げ止まり、原油90ドル前後の値動き、ドル円160円台の円安
分岐リスクと警戒トリガー
🌧️ 弱気分岐A:資源高の一服で逆行高が剥落
本日の上昇は原油反発に支えられた逆行高の色が濃く、資源高が一服すると鉱業・石油石炭の買いが続かず、相場の支えが外れる展開です。
⚡ 最弱気分岐B:米株続落が波及し全面安へ
前夜に続いて米株が下げ止まらない場合、ギャップダウンが切り返せず、値がさ半導体を起点に全面安へ広がる展開です。集中度50.3%だけに振れ幅は大きくなりがちです。
📖 もっと詳しく:3層構造の論理プロセスを最初から追う
層1:マクロ層 ─ リスクオフ下の資源逆行高
本日のマクロ環境は、前夜の米株全面安(ナスダック-1.98%・S&P500-1.62%)を起点としたリスクオフが基調でした。3対立軸でみると、リスク軸が-0.94ptで連続-2日とリスクオフ方向、金利軸は+0.09ptとほぼ中立まで縮小しています。
その一方で、資源軸は+0.55ptと資源高を示しました。原油が+2.19%と反発したことで、鉱業・石油石炭製品が逆行高となり、地合いの慎重さとは裏腹に資源だけが買われる構図です。
市場体温計はLayer 1が-4の「寒気」で、日々の体温は明確に冷えています。ただし高温シグナルは信用評価損益率の1項目のみ、低温シグナルは0/4で、過熱でも底値でもない位置にいます。相場の質は「市場全体は弱いのに大型・値がさだけ強く、売買代金が集中している=天井形成的な構図」と読み取れます。
層2:テーマ層 ─ 資源・ディフェンシブ流入と金融の主役交代
テーマランキングでは、エネルギーが+2.56ptで🆙主役化、生活防衛が+0.69ptで⤴継続強と、資源・ディフェンシブ側に資金が向かいました。エネルギーは連続+1日ながら本日値が大きく、流出続きから一気に主役へ躍り出た形です。
逆に、前日まで強かった金融が-0.72ptで🆘脱落、不動産・建設も-0.82ptで🆘脱落に転じました。製造業サイクルは-1.10ptで↘継続弱と、本日最弱テーマです。金利上昇の追い風が一服したことで、金融を中心とした主役交代が進んでいます。
輸送・物流は+0.66ptながら⤵失速の判定で、海運の強さと空運の弱さが入り混じる中身でした。テクノロジーは🆕反転兆候と、流出から戻りを試す途上にいます。
テーマ全体としては、資源・ディフェンシブへの資金シフトと、金融・景気敏感の流出が同時に起きており、リスクオフ局面の典型的なローテーションといえます。
層3:業種・銘柄層 ─ 買いは内需資源、売りは非鉄に集中
33業種の資金流入シグナルでは、本日唯一の🔥本格流入が不動産業(前日5→本日4)でした。ただしテーマでみると不動産・建設は脱落判定で、業種とテーマで温度差が残っています。
スクリーニングのF勝ち組セクター中核には、サービス業・海運業・保険業・銀行業の中核株が並びました。累積で地力を残すテーマから買い候補が出ている格好です。
一方、G負け組セクター中核には非鉄金属が5銘柄集中し、フジクラ・JX金属は過熱スコア-4と売られ過ぎ寄りでした。A最強モメンタム上位は過熱スコア+5〜+7と、短期的には伸び切った位置にいます。
銘柄レベルでも、買いは内需・資源側、売りは非鉄・景気敏感に集中しており、テーマ層の動きと整合しています。
3層統合の読み方
マクロ層の「リスクオフ×資源高」、テーマ層の「資源・ディフェンシブ流入×金融の主役交代」、業種・銘柄層の「買いは内需資源・売りは非鉄景気敏感」が、3層すべてで同じ方向を指しています。
したがってメインシナリオは「資源・ディフェンシブ優位の継続、景気敏感は戻り売り」と置きました。ただし本日の上昇は原油反発という外部要因に支えられた面が大きく、値上がり業種も11/33と幅が乏しいため、信頼度は中としています。資源高の一服や米株続落が出れば、サブシナリオへの切り替えを早めに意識したい局面です。
🏆 本日の総合判定(11因子モデル):やや弱気(スコア:-2/11)
スコア内訳:
- A トレンド:+2/3(日経-TOPIX差+0.51pt・グロース-TOPIX差+0.52ptで大型・グロースが小幅プラス、TOPIX-0.45%は±0.5%圏)
- B 幅・需給:-2/3(値上がり業種11/33・新高安差-100・上昇銘柄比率34.7%と幅が乏しい)
- C 内部エネルギー:+0/3(シクリカル-ディフェンシブ差-0.31%・急増銘柄平均+0.81%・RSI健全度いずれも中立圏)
- D 過熱調整:-1(⚠資金集中リスク:売買代金TOP3集中度50.3%で-1)
- E マクロ:-1/2(米国株合算-3.60%でE2が-1、VIX20.57は中立)
判定根拠:A群が大型・グロースの底堅さで+2を稼ぐ一方、B群-2の幅の乏しさとD群・E群のマイナスが重しとなり、合計-2でやや弱気に着地しました。資金集中度50.3%の一極集中と、米株全面安という外部環境が警戒要因です。







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