今日の日本株|2026年5月29日|日経・TOPIX史上最高値、半導体に資金集中

目次

今日の日本株|2026年5月29日の市場資金フロー|日経・TOPIX史上最高値、金属製品+5.68%

今日の日本株は、日経平均が+2.53%、TOPIXが+1.41%とそろって史上最高値を更新する全面高でした。値上がり業種は29/33、東証プライムの売買代金は16.3兆円規模と過去最高水準まで膨らみ、買いの勢いが市場全体に広がった1日です。ただ、グロース250は-1.64%と小型株だけが逆行安で、めぼしい大型株はすでに上がりきった感もあり、ここから上値を追うかは正直迷うところですね。

  • 🟢 日経+2.53%・TOPIX+1.41%でそろって史上最高値。値上がり業種29/33の全面高で、上昇銘柄比率も60.7%と裾野は広めです。
  • 🟢 金属製品+5.68%・電気機器+2.67%・化学+2.19%が牽引。SUMCO+19.30%など半導体素材・電子部品に資金が一点集中しました。
  • 🟡 一方でグロース250は-1.64%と小型株が逆行安、鉱業-2.35%が最弱。売買代金は過去最高でも上位集中度32.3%と大型偏重で、物色は二極化しています。
主要指標
日経平均
+2.53%
66,329 円(最高値)
TOPIX
+1.41%
3,957 pt(最高値)
グロース250
-1.64%
818 pt
セクター・内部相場
最強業種
金属製品
+5.68% / フロー +4.27pt
最弱業種
鉱業
-2.35% / フロー -3.76pt
上昇銘柄比率
60.7%
新高値110 / 新安値34(差+76)
為替・米10年
¥159.23 / 4.46%
ドル円 -0.26円 / 米10年 低下
📡 今日の主役・主役交代シグナル
内需消費+0.63pt / 連続+4日・継続強
テクノロジー+0.07pt / 連続+3日・継続強
🔥 金属製品+4.27pt / 本格流入(4→5)
エネルギー-1.51pt / 💧💧強流出
金融-0.61pt / 連続-2日・継続弱
鉱業-3.76pt / 最弱・独歩安
継続強:複数日の連続上昇 / 🔥流入:本日スコアが急伸 / 継続弱:複数日の連続下落 / 独歩安:1業種だけ突出して弱い

業種別資金フロー分析

値上がり業種 TOP5

値上がり上位は、金属製品+5.68%を筆頭に、空運業+3.33%、繊維製品+2.75%、電気機器+2.67%、ガラス・土石製品+2.29%と並びました。金属製品はSUMCO+19.30%、電気機器は太陽誘電+13.87%・村田製作所+12.73%といった半導体素材・電子部品の急騰が、そのまま業種を押し上げたかたちです。今日の上昇は、半導体まわりに資金が一極集中した1日だったという感じですね。

業種騰落率相対騰落コメント
金属製品+5.68%+4.27ptSUMCO急騰で独走、半導体素材の主役
空運業+3.33%+1.92pt内需・景気敏感の一角に買い戻し
繊維製品+2.75%+1.34pt低PER中小型に出遅れ修正の物色
電気機器+2.67%+1.26pt太陽誘電・村田など電子部品が牽引
ガラス・土石製品+2.29%+0.88pt半導体関連の素材として連れ高

値下がり業種 TOP5

逆に弱かったのは、鉱業-2.35%(相対-3.76pt)が独歩安で、パルプ・紙、水産・農林業が続きます。建設業と保険業は株価こそ横ばいですが、市場平均が+1.41%上がった中での横ばいなので、相対騰落でみると-1.4pt前後と実質的には売られた部類に入るんですよね。資源の一角への利益確定と、内需・金融の一部が取り残された格好です。

業種騰落率相対騰落コメント
鉱業-2.35%-3.76ptWTI軟調で資源の一角に利益確定
パルプ・紙-0.70%-2.11pt日本製紙-7.90%が重し
水産・農林業-0.23%-1.64ptディフェンシブの出遅れ
建設業+0.00%-1.41pt横ばいだが市場平均に対し実質売り
保険業+0.05%-1.36pt金融の中でも出遅れが目立つ

色分けすると、買われたのは「金属製品・電気機器・化学の半導体素材+空運・サービスの内需」、売られたのは「鉱業を筆頭にした資源の一角+金融・不動産の一部バリュー」という構図です。全面高とはいえ、相対騰落でみると物色には濃淡がはっきり出ていて、強い業種と弱い業種がきれいに二極化した1日だったように見えますね。

対TOPIX相対騰落とは
各業種の騰落率からTOPIX(+1.41%)を引いた値です。プラスなら市場平均より強い(資金が集まっている)、マイナスなら市場平均より弱い(資金が逃げている)ことを示します。本日のようにTOPIXが+1.41%上がった局面では、相対騰落がプラスの業種だけが「本当に買われた業種」といえます。
→ もっと詳しく知りたい方は:対TOPIX相対騰落・累積ptの読み方を読む
業種別騰落率 33業種 2026/05/29業種別の騰落率と対TOPIX相対騰落 業種別騰落率 | 33業種(騰落率と対TOPIX相対騰落) 値上がり 値下がり 相対騰落(紫帯) TOPIX=+1.41%(基準線) -2% -1% +1% +2% +3% +4% +5% +6% 金属製品 +5.68% (+4.27pt) 空運業 +3.33% (+1.92pt) 繊維製品 +2.75% (+1.34pt) 電気機器 +2.67% (+1.26pt) ガラス・土石製品 +2.29% (+0.88pt) 小売業 +2.23% (+0.82pt) 化学 +2.19% (+0.78pt) 石油・石炭製品 +2.15% (+0.74pt) 医薬品 +2.12% (+0.71pt) 情報・通信業 +2.04% (+0.63pt) ゴム製品 +1.94% (+0.53pt) その他製品 +1.93% (+0.52pt) サービス業 +1.85% (+0.44pt) 証券・商品先物業 +1.77% (+0.36pt) その他金融業 +1.38% (-0.03pt) 鉄鋼 +1.29% (-0.12pt) 不動産業 +1.22% (-0.19pt) 非鉄金属 +0.99% (-0.42pt) 輸送用機器 +0.85% (-0.56pt) 銀行業 +0.57% (-0.84pt) 電気・ガス業 +0.56% (-0.85pt) 海運業 +0.54% (-0.87pt) 食料品 +0.39% (-1.02pt) 陸運業 +0.38% (-1.03pt) 機械 +0.32% (-1.09pt) 精密機器 +0.29% (-1.12pt) 卸売業 +0.25% (-1.16pt) 倉庫・運輸関連業 +0.16% (-1.25pt) 保険業 +0.05% (-1.36pt) 建設業 +0.00% (-1.41pt) 水産・農林業 -0.23% (-1.64pt) パルプ・紙 -0.70% (-2.11pt) 鉱業 -2.35% (-3.76pt) 📐 紫帯(相対騰落): 各業種の騰落率からTOPIX(+1.41%)を引いた値。右に伸びる=市場平均より強い、左=弱い。金属製品+4.27ptが突出。 2026/05/29 | 市場資金フローレポート

業種フロー詳細と主役交代シグナル

資金流入
12 業種
🔥 本格 3 🟢 兆し 6 ○ 本日 3
中立
5 業種
様子見ゾーン
資金流出
16 業種
❄ 本格 6 🔵 兆し 2 ○ 本日 8

5項目のシグナルで方向を機械的に数えると、資金が増えている流入は12業種、減っている流出が16業種、中立が5業種でした。数のうえでは流出が上回っているのですが、🔥本格流入と判定された金属製品・小売業・サービス業の勢いが強く、質的にはむしろ流入側に主役が立っているという見方ができそうです。

33業種 資金流入シグナル 2026/05/295項目スコアと判定 💰 33業種 資金流入シグナル | 5項目スコア+判定スナップショット 短2>長5 +圏 加速 連続 地力 前日 本日 判定 2日連続 素材 化学 · · 5 3 🟢 兆し ○ 5→3 鉄鋼 · · · 4 2 – — 非鉄金属 · · · · 0 1 – — テクノロジー 電気機器 2 5 ○ 本日 精密機器 · · · · 4 1 – — 金融 証券・商品先物業 · 2 4 ○ 本日 銀行業 · · · · · 1 0 – — 保険業 · · · · · 3 0 – — 輸送・物流 空運業 · 3 4 🟢 兆し ○ 3→4 海運業 · · 3 3 🟢 兆し ○ 3→3 倉庫・運輸関連業 · · · 4 2 – — 製造業サイクル 輸送用機器 · · · 5 2 – — 機械 · · · · · 0 0 – — 不動産・建設 不動産業 · · · · · 0 0 – — 建設業 · · · · · 1 0 – — 生活防衛 医薬品 · 3 4 🟢 兆し ○ 3→4 食料品 · · · · 4 1 – — 陸運業 · · · · 3 1 – — 電気・ガス業 · · · · · 2 0 – — 内需消費 小売業 5 5 🔥 本格 ○ 5→5 サービス業 · 5 4 🔥 本格 ○ 5→4 商社 卸売業 · · · 2 2 – — エネルギー 石油・石炭製品 · · 4 3 🟢 兆し ○ 4→3 鉱業 · · · · 4 1 – — 除外 金属製品 4 5 🔥 本格 ○ 4→5 ガラス・土石製品 · 2 4 ○ 本日 ゴム製品 · 3 4 🟢 兆し ○ 3→4 その他金融業 · · 1 3 – — 繊維製品 · · 0 3 – — 情報・通信業 · · · · 1 1 – — パルプ・紙 · · · · 4 1 – — その他製品 · · · · 3 1 – — 水産・農林業 · · · · · 4 0 – — 🎯 33業種シグナル分布: 💰 流入計 12業種 (🔥本格 3 / 🟢兆し 6 / ○本日のみ 3) vs ⚠ 流出計 16業種 (❄本格 6 / 🔵兆し 2 / ○本日のみ 8) / 中立 5業種 📐 シグナル:①短期2日平均>長期5日平均/②直近2日が+/③加速(2日>3-4日前)/④直近3日中2日以上+/⑤累積10日>0 📐 判定:🔥スコア4+が2日連続(本格流入)/🟢スコア3+が2日連続(兆し)/○本日のみ4+/−それ以外 2026/05/29 | 市場資金フローレポート

📌 主役交代シグナルのポイント:金属製品(前日4→本日5)・小売業(5→5)・サービス業(5→4)が🔥本格流入で先頭を走る一方、エネルギー・金融・不動産の一角は流出継続。半導体素材+内需消費が買われ、資源・金融が売られるという物色の軸がはっきりしてきました。

業種別対TOPIX相対騰落ヒートマップ(直近5営業日)

直近5営業日のヒートマップでみると、電気機器・化学が継続して緑(市場平均より強い)を保ち、本日は金属製品が+4.27ptで一気に最上位に飛び込んできました。逆に鉱業・保険業・建設業は赤が続いていて、資源・金融まわりの弱さが地合いとして根強いことが見て取れます。

業種別対TOPIX相対騰落ヒートマップ 直近5営業日5営業日の対TOPIX相対騰落pt 業種別 対TOPIX相対騰落ヒートマップ | 直近5営業日 05/25 TOPIX +1.29% 05/26 TOPIX -0.10% 05/27 TOPIX -0.52% 05/28 TOPIX -0.41% 05/29 TOPIX +1.41% 本日順位 素材 化学 +0.45 -0.18 +1.83 +0.36 +0.78 7 鉄鋼 -0.90 +0.32 +1.36 +0.42 -0.12 16 非鉄金属 +6.28 -1.20 -2.17 -2.72 -0.42 18 テクノロジー 電気機器 +2.70 -0.65 -0.07 +1.02 +1.26 4 精密機器 -1.19 -1.01 +3.45 -0.06 -1.12 26 金融 証券・商品先物業 -2.25 -0.65 +0.04 -0.12 +0.36 14 銀行業 -1.70 -0.05 -0.97 -1.18 -0.84 20 保険業 -1.61 +0.47 +1.34 -1.43 -1.36 29 輸送・物流 空運業 +2.56 +0.09 +0.51 -0.01 +1.92 2 海運業 -2.44 -0.06 -0.84 +1.07 -0.87 22 倉庫・運輸関連業 -2.62 -0.20 +0.06 +0.36 -1.25 28 製造業サイクル 輸送用機器 +0.41 +0.34 +0.40 +0.98 -0.56 19 機械 +0.34 -0.35 -0.15 -0.23 -1.09 25 不動産・建設 不動産業 +0.16 +1.20 -1.46 -0.34 -0.19 17 建設業 +1.50 +2.24 -1.26 +0.73 -1.41 30 生活防衛 医薬品 -1.08 -1.62 +0.75 -0.48 +0.71 9 電気・ガス業 -0.87 +0.90 +0.75 -1.26 -0.85 21 食料品 -1.60 -0.31 +0.69 +0.05 -1.02 23 陸運業 -1.92 -0.42 +0.25 -0.23 -1.03 24 内需消費 小売業 -3.24 +0.08 +1.40 +1.18 +0.82 6 サービス業 -2.11 +0.65 +1.09 +1.04 +0.44 13 商社 卸売業 -1.72 -1.11 -0.36 -0.29 -1.16 27 エネルギー 石油・石炭製品 -2.20 -0.17 +1.38 +0.02 +0.74 8 鉱業 -5.57 +0.56 +0.96 +0.22 -3.76 33 除外 金属製品 +1.31 -0.44 +0.71 +1.53 +4.27 1 繊維製品 +1.24 -0.18 -0.14 -0.22 +1.34 3 ガラス・土石製品 +2.09 +0.31 -0.18 +0.12 +0.88 5 情報・通信業 -0.62 +3.69 -1.48 -0.71 +0.63 10 ゴム製品 +1.35 +0.74 -0.28 +1.06 +0.53 11 その他製品 -1.34 -0.46 +1.67 -0.80 +0.52 12 その他金融業 -0.81 +0.74 -2.05 -0.17 -0.03 15 水産・農林業 -0.54 -0.51 +1.90 -0.41 -1.64 31 パルプ・紙 -1.84 +0.31 +0.94 +1.46 -2.11 32 📚 各テーマの構成業種・代表銘柄は「33業種セクターマップ」へ

年初来高値・安値更新の業種別分布

本日は年初来高値の更新が110銘柄、新安値が34銘柄で、新高安差は+76と需給は良好です。高値更新は電気機器が突出し、化学・小売業・情報通信・卸売業が続きます。一方で新安値側は電気・ガス業や建設業といった内需・ディフェンシブの一角に偏っていて、相場の主役が完全に半導体・グロース寄りに振れていることが分かりますね。

年初来高値・安値更新 業種別 2026/05/29業種別の新高値・新安値の純差 年初来高値・安値更新 業種別分布 | 新高値-新安値の純差 緑=高値優勢業種 / 赤=安値優勢業種(数字=新高値-新安値の純差) +25 電気機器 +13 化学 +8 小売業 +7 情報・通信業 +7 卸売業 -6 電気・ガス業 -3 建設業 -2 医薬品 -2 不動産業 -1 保険業 📈 新高値 110銘柄 / 新安値 34銘柄 / 新高安差 +76 ─ 需給は良好、年初来高値ラッシュ。電気機器が高値更新の主役。 2026/05/29 | 市場資金フローレポート

なお、業界標準のシクリカル-ディフェンシブ差は+0.05%とほぼ中立、グロース-バリュー差は+0.94%とややグロース寄りでした。2軸対比だけでは方向感がはっきりしない、混戦気味の数字です。私のブログでは10テーマ+3対立軸でもう一段解像度を上げて見ているので、本日の主題は後半の「3対立軸でみるマクロ文脈」で改めて整理してみますね。

テーマ別資金フロー

1内需消費+0.63pt⤴ +4日
2素材+0.08pt◐ +1日
3テクノロジー+0.07pt⤴ +3日
4輸送・物流-0.07pt◐ -1日
5生活防衛-0.55pt🔄 -2日
6金融-0.61pt↘ -2日
7不動産・建設-0.80pt↘ -1日
8製造業サイクル-0.82pt↘ -1日
9商社-1.16pt🔄 -10日
10エネルギー-1.51pt↘ -1日
テーマ別資金フロー 2026/05/2910テーマの対TOPIX相対騰落 テーマ別資金フロー | 10テーマの対TOPIX相対騰落(pt) -1pt +0.63 内需消費 +0.08 素材 +0.07 テクノロジー -0.07 輸送・物流 -0.55 生活防衛 -0.61 金融 -0.80 不動産・建設 -0.82 製造業サイクル -1.16 商社 -1.51 エネルギー 2026/05/29 | 市場資金フローレポート
テーマ別平均騰落率とは
各テーマに分類した銘柄の騰落率を単純平均したものが「平均騰落率」です(売買代金加重なし)。そこからTOPIX(+1.41%)を引いた値が「相対騰落」で、テーマとして市場平均より強いか弱いかを示します。相対騰落+2pt以上を◎大量流入、+0〜+2ptを○流入、-1pt以下を✕大幅流出と判定しています。
→ もっと詳しく知りたい方は:テーマ別資金フローと3対立軸の読み方を読む
ローテーション9カテゴリ判定とは
本日pt・連続日数・短長スプレッド(直近3日平均と長期10日平均の差分)を組み合わせて、各テーマの「動きの局面」を9カテゴリに機械分類しています。🆙主役化/🆕反転兆候/⤴継続強/⤵失速/🆘脱落/🆖弱含み/↘継続弱/🔄底打ち兆候/◐中立の9種類で、流入強度(今この瞬間の強弱)と組み合わせると、明日以降の動きの予兆まで読み取れる設計になっています。

テーマ別でみると、最強は内需消費の+0.63pt、最弱はエネルギーの-1.51ptでした。全体としては、内需消費とテクノロジーが⤴継続強、生活防衛と商社が🔄底打ち兆候で反発の芽、金融・不動産・製造業サイクル・エネルギーの4テーマが↘継続弱という分布です。指数は史上最高値でも、テーマ単位でみると買われているのは一握りで、流出側のほうが数では優勢という二極化が鮮明ですね。

🔥 1 内需消費 +0.63pt ⤴ 継続強

小売業+2.23%・サービス業+1.85%がそろって買われ、リクルートHD+3.78%など主力にも資金が回りました。買い主導率88%と買いの厚みが際立ちます。連続+4日・短長スプレッド+0.41で⤴継続強の判定で、内需の中では買いの厚みが目立ちます。

→ 2 素材 +0.08pt ◐ 中立

化学+2.19%が強い一方で、非鉄金属は相対-0.42ptと出遅れ、テーマ内でばらつきが大きい1日でした。連続+1日で◐中立、まだ方向感は定まっていない印象です。

→ 3 テクノロジー +0.07pt ⤴ 継続強

電気機器+2.67%(相対+1.26pt)が牽引したものの、精密機器-1.12ptが重しになりました。連続+3日・短長スプレッド+0.37で⤴継続強。半導体素材・電子部品が主役で、テーマ内の濃淡が大きいのが特徴です。

→ 4 輸送・物流 -0.07pt ◐ 中立

空運業+1.92ptが突出した一方、倉庫・運輸-1.25ptが足を引っ張り、テーマとしてはほぼ相殺されました。連続-1日で◐中立です。

💧 5 生活防衛 -0.55pt 🔄 底打ち兆候

医薬品+0.71ptは健闘も、陸運業-1.03pt・電気ガス-0.85ptが重い展開でした。連続-2日でも短長スプレッド+0.28が上向きで🔄底打ち兆候、明日以降の反発候補になりそうです。

💧 6 金融 -0.61pt ↘ 継続弱

証券・商品先物+0.36ptは小幅プラスでしたが、保険業-1.36pt・銀行業-0.84ptが沈み、全体では流出になりました。連続-2日で↘継続弱です。

💧 7 不動産・建設 -0.80pt ↘ 継続弱

建設業が相対-1.41pt、不動産業-0.19ptとそろって市場平均を下回りました。連続-1日でも10日累計-5.45ptで、安全装置が働いて↘継続弱に降格しています。

💧 8 製造業サイクル -0.82pt ↘ 継続弱

機械-1.09pt・輸送用機器-0.56ptとそろって弱く、半導体周辺ほどの資金は回ってきませんでした。連続-1日でも累積で↘継続弱の判定です。

💧 9 商社 -1.16pt 🔄 底打ち兆候

卸売業-1.16ptのみで構成され、連続-10日と流出が長期化しています。ただ短長スプレッド+0.57が上向きで🔄底打ち兆候、下げ疲れからの反発を試す芽が見えてきました。

💧💧 10 エネルギー -1.51pt ↘ 継続弱

鉱業-3.76ptが独歩安、石油・石炭+0.74ptは健闘も、全体は強流出でした。連続-1日でも累積-9ptで↘継続弱。WTI原油の90ドル割れも重しになっています。

まとめると、内需消費・テクノロジーは明日以降も粘り強い動きが期待でき、生活防衛・商社は底打ちの芽が出始めた段階です。一方で金融・不動産・製造業サイクル・エネルギーは戻り売り警戒のほうが先に立つ局面で、資源・金融まわりは無理に拾わず方向確認を待ちたいところですね。

3対立軸でみるマクロ文脈

3対立軸とは
10テーマを意味的に対立する2グループずつぶつけて差分を取った指標です。プラスなら前者が強い、マイナスなら後者が強いことを示し、相場の主題を機械的に浮かび上がらせます。
・金利軸:金融 − 不動産・建設(+ 金利上昇/− 金利低下)
・資源軸:(エネ+素材+商社)/3 − (輸送物流+内需消費)/2(+ 資源高/− 資源安)
・リスク軸:(製サイ+テクノ+素材)/3 − 生活防衛(+ リスクオン/− リスクオフ)
3軸の符号と大きさの組み合わせから「リスクオン×金利上昇×資源高」のように、本日の主題が読み取れる仕組みです。
→ もっと詳しく知りたい方は:テーマ別資金フローと3対立軸の読み方を読む

本日の主題は、3軸の符号からみて「リスクオン×資源安×金利中立」です。リスク軸がプラス圏で続く一方、資源軸はマイナスが定着し、金利軸はほぼ中立という3点セットになりました。

対立軸計算式本日値3日平均10日累計連続解釈
金利軸金融 − 不動産・建設+0.19pt+0.19pt+2.41pt+1日中立
資源軸(エネ+素材+商社)/3 −(輸送物流+内需消費)/2-1.14pt-0.80pt-9.44pt-4日資源安
リスク軸(製サイ+テクノ+素材)/3 − 生活防衛+0.32pt+0.33pt+3.93pt+3日リスクオン

テクノロジーと内需消費が⤴継続強となったのは、リスク軸が+0.32pt・連続+3日とリスクオンが続いていることが背景にあります。半導体・電子部品に資金が向かいやすい地合いですね。それがテクノロジー・内需の継続強を支えています。

一方で、エネルギーが↘継続弱で資源安が長引いているのは、資源軸が-1.14pt・連続-4日と一貫してマイナス圏にあり、WTI原油の90ドル割れが効いているためと読み取れます。金利軸は+0.19ptとほぼ中立で、金融が買われも売られもしない宙ぶらりんの状態が、金融テーマの継続弱につながっているように見えます。

本日の注目銘柄

値上がり率 TOP3

順位銘柄名コード業種騰落率相対騰落
1フィックスターズ3687情報・通信業+21.97%+20.56pt
2SUMCO3436金属製品+19.30%+17.89pt
3武蔵精密工業7220輸送用機器+18.84%+17.43pt

売買代金集中 TOP3

銘柄名業種騰落率売買代金注目ポイント
キオクシアHD電気機器+7.46%市場最上位メモリー市況改善期待で代金首位
村田製作所電気機器+12.73%約7,304億電子部品の主役、相対+11.32pt
ソフトバンクグループ情報・通信業+5.14%市場上位グロース逆行安の中で大型は堅調

最強モメンタム上位(RSI≥60 かつ 乖離率≥+5% かつ 相対騰落+1pt以上)

過熱スコアとは
RSI・サイコロジカルライン・25日移動平均乖離率・出来高倍率・信用倍率の5指標をそれぞれ-2〜+2点で採点し、合計した値です(合計範囲:-10〜+10点)。スコアが高いほど短期的な買われすぎを示します。目安として、+5以上(⚠過熱)は急騰後の反落リスクに注意が必要です。+3〜4(△やや強)はトレンド継続の確認をしながらの押し目狙いに適しています。0以下(→中立・○やや冷)は過熱感がなく、追いかけやすい局面といえます。

上昇トレンドが強く維持されている銘柄です。半導体素材・電子部品に集中しており、過熱スコア+7が並ぶ強過熱ゾーン。トレンドフォロー向けですが、短期はかなり伸び切った位置にある点は意識しておきたいところです。

銘柄名コード騰落率相対騰落過熱スコア判定
フィックスターズ3687+21.97%+20.56pt+7⚠⚠ 強過熱
武蔵精密工業7220+18.84%+17.43pt+4⚠ 過熱
村田製作所6981+12.73%+11.32pt+7⚠⚠ 強過熱
三井ハイテック6966+15.87%+14.46pt+7⚠⚠ 強過熱
日本ケミコン6997+15.98%+14.57pt+4⚠ 過熱

高値更新×業種強し(本日年初来高値更新 かつ 業種の相対騰落+1pt以上)

抽出条件
本日に年初来高値を更新した銘柄のうち、所属業種の累積相対騰落が+1pt以上の業種に属するものを抽出しています。個別銘柄の上昇と業種トレンドの両方が揃った、最も確度の高いシグナルです。前日比率の高い順に並べています。

個別とテーマの両方が強い、継続上昇候補です。電気機器に銘柄が集中しているのが、本日の半導体・電子部品物色の象徴ですね。

銘柄名コード業種騰落率相対騰落過熱スコア
イビデン4062電気機器+16.51%+15.10pt+3
ミネベアミツミ6479電気機器+6.69%+5.28pt+5
TDK6762電気機器+8.22%+6.81pt+5
リクルートHLDG6098サービス業+3.78%+2.37pt+5
パナソニックHLDG6752電気機器+4.40%+2.99pt+3

売られすぎ反転候補(RSI≤35 かつ 乖離率≤-5% かつ 出来高倍率≥1.5倍)

抽出条件
売られすぎの状態(RSI≤35・移動平均からの乖離率が-5%以下)にありながら、出来高が急増(25日平均の1.5倍以上)している銘柄を抽出しています。底値圏で大口の買いが入り始めているサインとして注目します。RSIの低い順(最も売られすぎ順)に並べています。逆張り・底値拾い向けの参考情報です。

全面高の裏で、内需・不動産・サービスの一角に投げ売り銘柄が点在しています。出来高急増が条件なので、底値で大口の動きが出始めているかどうかの確認に使えます。

銘柄名コードRSI乖離率出来高倍率騰落率過熱スコア
オオバ976514.61-5.1%1.76倍-0.52%-3
シンクロ・フード396315.56-14.6%1.87倍-2.62%-2
SUMINOE350116.34-6.8%1.62倍+0.09%-2
酉島製作所636317.96-10.9%1.65倍-1.45%-2
TAKARA&COMPANY792121.14-9.9%1.63倍-2.61%-2

踏み上げ候補(信用倍率≤1.0 かつ 前日比+2%以上)

抽出条件
信用倍率が1.0倍以下(空売りが買い残を上回る)の状態で、株価が前日比+2%以上の上昇となっている銘柄を抽出しています。空売り残高が多い中での株価上昇は、売り方の損切り(ショートカバー)を誘発しやすく、急騰に発展しやすいパターンです。信用倍率の低い順(空売り比率が高い順)に並べています。

売り方の踏み上げが効きやすい短期急騰候補です。信用倍率が低いほど踏み上げの燃料が多いと読めますが、過熱スコアがマイナスの銘柄は地合い頼みの面もあるので、深追いは禁物ですね。

銘柄名コード信用倍率騰落率相対騰落過熱スコア
武蔵精密工業72200.58+18.84%+17.43pt+4
長野計器77150.88+9.54%+8.13pt+0
マネーフォワード39940.22+7.23%+5.82pt-3
キーエンス68610.99+6.56%+5.15pt-1
藤田観光97220.58+5.23%+3.82pt-3

勝ち組セクターの中核株(上昇業種×時価総額×割安)

抽出条件
相場全体のトレンドが強い業種(業種の累積相対騰落が+2pt以上)の中から、時価総額が大きく(業種の中核銘柄)、個別株の上昇基調も確認でき(RSI≥50・乖離率≥0%)、予想PERが同業種内で割安(中央値以下)の銘柄を抽出しています。業種トレンド・規模・割安度の3条件が揃った、トップダウン方式での買い候補です。中長期の順張り戦略の参考情報です。

本日強かったサービス業・電気機器の中核に買い候補が並びました。半導体・電子部品の中でも、過熱が一巡したところを狙う中長期の押し目向けとして見ておくとよさそうです。

銘柄名コード業種騰落率相対騰落過熱スコア
クオンツ総研HLDG9552サービス業+9.69%+8.28pt+5
KOA6999電気機器+8.46%+7.05pt+4
ミネベアミツミ6479電気機器+6.69%+5.28pt+5
EIZO6737電気機器+1.50%+0.09pt+3
ブラザー工業6448電気機器+1.54%+0.13pt+2

負け組セクターの中核株(下落業種×時価総額×割高)

抽出条件
相場全体のトレンドが弱い業種(業種の累積相対騰落が-2pt以下)の中から、時価総額が大きく(業種の中核銘柄)、個別株の下落基調も確認でき(RSI≤50・乖離率≤0%)、予想PERが同業種内で割高(中央値以上)の銘柄を抽出しています。業種トレンド・規模・割高度の3条件が揃った、トップダウン方式での警戒・売り候補です。

商社(卸売業)の主力が並びました。資源安が続く局面なので、ポジション縮小やヘッジの参考に。商社・資源の銘柄は海外市況に振らされやすいため、判断の前に関連市況を確認しておきたいところです。

銘柄名コード業種騰落率相対騰落過熱スコア
三菱商事8058卸売業 ※関連市況確認要+0.54%-0.87pt+1
伊藤忠商事8001卸売業 ※関連市況確認要+0.28%-1.13pt+1
丸紅8002卸売業 ※関連市況確認要-0.54%-1.95pt-1
三井物産8031卸売業 ※関連市況確認要-0.69%-2.10pt-3
日鉄鉱業1515鉱業+4.17%+2.76pt+1

市場体温計

市場体温計とは
本ブログ独自の三層スコアで日本株の相場全体の温度を測る指標です。Layer 1(日々の体温・5項目)は当日データから-5〜+5の温度スコアで日々の相場の暖かさ/寒さを示し、Layer 2(高温シグナル・4項目)は稀な過熱の極端値(騰落レシオ25日 ≥125 など)、Layer 3(低温シグナル・4項目)は稀な底値の極端値(騰落レシオ6日 ≤60 など)を点灯式で捉えます。Layer 1の体温で日々の流れを把握しつつ、Layer 2/3のいずれかが2点以上点灯したら警戒(過熱)または逆張り検討(底値)のサインです。
→ もっと詳しく知りたい方は:市場体温計とは|三層スコアの読み方を読む

本日の体温は、Layer 1が+5/±5の🔥灼熱(極端強気)でした。高温シグナルは1/4、低温シグナルは0/4の点灯にとどまっています。

Layer 1:日々の体温(合計 +5 / ±5 → 🔥灼熱)

5項目すべてがプラス点灯で、文句なしに強い1日でした。上昇比率も業種の広がりも需給も、どの角度から見ても暖かい体温です。

項目本日値+1の閾値-1の閾値スコア
上昇銘柄比率60.7%≥55%≤35%+1
値上がり業種数29/33≥20≤11+1
新高値−新安値スプレッド+76≥+30≤-30+1
日経・TOPIX方向両方+両方+両方− or 値嵩偏重+1
TOP10売買代金上昇数8/10≥8社≤3社+1
Layer 1 合計+5 / ±5🔥 灼熱

Layer 2:高温シグナル(1 / 4 点灯)

④(信用評価損益率)が点灯しましたが、ほかの3項目は未達です。ただ、②(日経225 25日乖離率)は進捗90%と点灯ラインに迫っていて、これ以上指数が伸びると過熱シグナルが増えやすい位置にあります。

No.項目本日値点灯閾値進捗判定
RSI70超銘柄比率10.4%≥25%42%未達
日経225 25日乖離率+7.16%≥+8%90%未達
騰落レシオ25日89.29≥12571%未達
信用評価損益率-1.38%≥-3%100%点灯
1/4点灯過熱なし(2点以上で警戒)

Layer 3:低温シグナル(0 / 4 点灯)

底値側は0/4で、過熱でも底値でもないニュートラルな位置です。Layer 2が騰落レシオ25日を使うのに対し、Layer 3が3項目めに騰落レシオ6日を採用しているのは意図的な非対称設計で、「上昇はじわじわ、下落は急激」という株式相場の特性に合わせています。業界標準の騰落レシオ25日≤70は近年の市場ではほぼ点灯しないため、6日≤60で実用化しているわけですね。

No.項目本日値点灯閾値進捗判定
RSI30以下銘柄比率12.1%≥15%81%未達
日経225 25日乖離率+7.16%≤-6%0%未達
騰落レシオ6日104.60≤6057%未達
信用評価損益率-1.38%≤-15%9%未達
0/4点灯底値接近なし(2点以上で逆張り検討)

補助指標と相場の質

同じ体温スコアでも、中身の質が違う相場を識別する補助線です。本日は買い主導率75%と買いの厚みがある一方、資金集中度32.3%と大型偏重の色も出ていて、質としては「中立(資金やや集中)」と読めます。

補助指標本日値判定目安
資金集中度(TOP3売買代金シェア)32.3%集中≥30%で集中、≥40%で極端集中
買い主導率(TOP20内)75%買い主導≥70%で買い主導/≤30%で売り主導
TOPIX 25日乖離率+3.23%中立±5%で中立圏
日経−TOPIX乖離率差+3.93pt正常≥+4ptで値嵩偏重
騰落レシオ6日(参考値)104.60中立≤60で超過冷/≤80で過冷

本日の体温はLayer 1が+5/±5の灼熱で、上昇比率60.7%・値上がり業種29/33・新高安差+76と内部の数字は文句なしに強い1日でした。ただ、高温シグナルは1/4点灯にとどまり、過熱の極端値にはまだ達していません。買い主導率75%と買いの厚みはあるものの、資金集中度32.3%・日経-TOPIX乖離率差+3.93ptと大型偏重の色も出ていて、過熱でも底値でもないなかで上だけが伸びている、やや高所恐怖症が出やすい局面なのかなと思います。

本日のマクロ環境

今日のマクロ環境は、米国・為替・金利・資源がそれぞれ別々のシグナルを出しています。米株とVIXはリスクオン、金利は低下で株式支援、為替は円安維持、資源だけが軟調という、株式市場にとっては追い風の多い組み合わせでした。

📊 マクロ指標スナップショット
国内株式
日経平均
+2.53%
66,329円・最高値
TOPIX
+1.41%
3,957pt・最高値
グロース250
-1.64%
818pt・小型劣後
海外株式(前日)
NYダウ
+0.05%
50,674・最高値圏
ナスダック
+0.91%
26,917・最高値
S&P500
+0.58%
7,564・最高値
為替・金利
ドル円
159.23
-0.26円・円安維持
米10年金利
4.461%
-0.039pt・低下
VIX恐怖指数
15.81
-0.88・低位安定
資源・需給
WTI原油
$88.82
-2.13%・90ドル割れ
騰落25日
89.29
中立ゾーン
信用評価損益率
-1.38%
天井警戒ゾーンに接近
日経・TOPIXがそろって史上最高値 日経+2.53%・TOPIX+1.41%で、両指数とも史上最高値を更新しました。値上がり業種は29/33と全面高で、上昇銘柄比率も60.7%と裾野は広め。売買代金は16.3兆円規模と過去最高水準まで膨らみ、買いの勢いが市場全体に行き渡った1日でした。
半導体素材・電子部品に資金が一極集中 SUMCO+19.30%・太陽誘電+13.87%・村田製作所+12.73%など、半導体素材と電子部品が急騰しました。テクノロジーの売買代金シェアは約49%に達し、資金が一点に集まる材料相場の様相です。一方で、こうした主力はすでに過熱スコア+7前後まで買われている点には注意が要ります。
最強テーマは内需消費、買い主導率88% 内需消費が本日プラスの⤴継続強で、小売・サービスに資金が流入しました。買い主導率は88%と内需の中では買いの厚みが際立っています。半導体一辺倒に見えて、内需にもしっかり資金が回っているのは安心材料ですね。
為替・金利は株式に追い風 ドル円は159.23円と円安水準を維持し、輸出株の追い風です。米10年金利は4.461%へ低下、VIXも15.81と低位安定で、リスクオンの地合いが続いています。金利低下はグロース株を支援する方向ですが、本日に限ってはグロース250が逆行安だった点が気がかりです。
資金集中32.3%・グロース逆行安に注意 全面高の裏で、売買代金の上位集中度は32.3%と大型偏重でした。グロース250は-1.64%と小型株だけが逆行安で、物色は完全に二極化しています。週次の信用評価損益率-1.38%は天井警戒ゾーンに入りつつあり、需給の過熱には目配りしておきたいところです。

明日の注目ポイント

3層構造でみる明日のシナリオ

本日の市場を「マクロ → テーマ → 個別業種」の3つの層に分けて、それぞれが何を示しているかを確認してから明日のシナリオを組み立てます。3層が同じ方向を示していれば、それは偶然ではなく構造的な動きとして信頼できる、という考え方です。

🔍 本日の3層スナップショット
層1:マクロ環境・体温
  • 金利軸 +0.19pt(連続+1日) 中立
  • リスク軸 +0.32pt(連続+3日) リスクオン
  • 資源軸 -1.14pt(連続-4日) 資源安
  • 市場体温計:L1 +5「灼熱」/ L2 1/4 / L3 0/4(信用評価のみ点灯)
リスクオンは続くが体温は灼熱圏で過熱一歩手前
層2:テーマ10テーマの動き
  • 最強:内需消費+0.63pt(⤴継続強・連続+4日・🔥流入)
  • 次点:テクノロジー+0.07pt(⤴継続強・電気機器が主役)
  • 最弱:エネルギー-1.51pt(↘継続弱・資源軸連続-4日)
  • もう1つの敗者:商社-1.16pt(🔄底打ち兆候・連続-10日)
買われるのは内需・半導体、売られるのは資源・金融の二極構造
層3:業種・銘柄33業種シグナル
  • 🔥本格流入3業種に 金属製品(4→5)・小売業(5→5)・サービス業(5→4) が並ぶ
  • F勝ち組セクター中核に 電気機器3社・サービス業2社 が集中
  • A最強モメンタム上位は 過熱スコア+4〜+7で短期は伸び切った位置
  • 売られすぎ反転候補はRSI15前後の内需・不動産の一角に点在
主役は半導体・内需だが、個別は過熱で短期は伸び切り感
3層の一致:マクロ層の「リスクオン×資源安」、テーマ層の「内需・半導体優位」、業種層の「半導体・内需に本格流入」が、3層すべてで 半導体・内需主導の選別高 という同じ方向を示しています。これは1層だけのノイズではなく、構造的なシグナルとして読める1日でした。
📊 メインシナリオ:半導体・内需主導の選別高が継続

明日も半導体・内需を軸にした選別高が続く公算が高い、と見ています。

  • 期待エリア:電気機器・化学・小売業・サービス業(半導体素材+内需の継続強)
  • 継続性試金石:金属製品・SUMCOなど半導体素材(過熱スコア高、5MA上抜けキープなら押し目狙い)
  • 底打ち待機:商社(卸売業)・生活防衛(連続マイナスだが短期トレンドは上向き)
  • マクロ材料注視:米ナス・S&P最高値圏の調整有無、WTI原油の90ドル割れ、ドル円159円台の維持

分岐リスクと警戒トリガー

🌧️ 弱気分岐A:半導体の利益確定で指数失速

過熱スコア+7が並ぶ半導体素材・電子部品で利益確定が出ると、代金シェアが高いぶん指数全体が一気に重くなります。資金集中32.3%の裏返しのリスクです。

警戒トリガー:村田製作所・SUMCOが寄り付き-3%超、または電気機器が前場に相対騰落マイナス転換

⚡ 最弱気分岐B:米株高値圏の調整が波及

米ナス・S&Pが最高値圏での調整に入ると、リスクオンの前提が崩れ、グロース逆行安が全面安に拡大する恐れがあります。

警戒トリガー:米10年4.6%超への再上昇×ナスダック-1.5%超、または日経先物が夜間-2%超
🎯 シナリオ信頼度:中〜やや高
3層がいずれも半導体・内需主導で一致し、内需消費は連続+4日・リスク軸は連続+3日と地力もあるため信頼度は中〜やや高と見ています。ただ、A群トレンドはグロース劣後で+1にとどまり、体温が灼熱圏の過熱一歩手前という弱点もあります。警戒トリガーが出れば即座にサブシナリオへ切り替えます。
📖 もっと詳しく:3層構造の論理プロセスを最初から追う

層1:マクロ層 ─ リスクオン継続だが体温は灼熱圏

まずマクロ環境から確認します。3対立軸ではリスク軸が+0.32pt・連続+3日とリスクオンが継続し、製造業サイクル・テクノロジー・素材といった景気敏感が生活防衛より買われる地合いが続いています。金利軸は+0.19ptとほぼ中立で、金融が買われも売られもしない宙ぶらりんの状態。資源軸は-1.14pt・連続-4日と資源安が定着していて、WTI原油の90ドル割れがそのまま効いています。

市場体温計はLayer 1が+5/±5の灼熱で、上昇比率・業種の広がり・需給のすべてがプラス点灯。ただ、Layer 2の高温シグナルは1/4にとどまり、過熱の極端値にはまだ届いていません。「リスクオンは続いているが、体温は灼熱圏で過熱一歩手前」というのが、層1から読める明日の環境認識です。

層2:テーマ層 ─ 内需・半導体の継続強 vs 資源・金融の継続弱

テーマ別では、内需消費が+0.63ptで最強、連続+4日の⤴継続強です。小売・サービスへの資金流入が続き、買い主導率88%と買いの厚みも目立ちます。次点のテクノロジーは+0.07ptと数字こそ小さいものの、電気機器+1.26ptが牽引する連続+3日の⤴継続強で、半導体・電子部品が主役という構図は崩れていません。

一方で、エネルギーは-1.51ptで最弱、鉱業-3.76ptの独歩安が効いた↘継続弱です。商社は卸売業-1.16ptのみで構成され連続-10日と流出が長期化していますが、短長スプレッド+0.57が上向きで🔄底打ち兆候。生活防衛も同じく🔄底打ち兆候で、流出組の中から反発の芽がぽつぽつ出始めています。テーマ層は「内需・半導体優位、資源・金融劣後」の二極構造がはっきりしています。

層3:業種・銘柄層 ─ 本格流入は半導体・内需、個別は過熱

33業種の資金流入シグナルでは、🔥本格流入が金属製品(前日4→本日5)・小売業(5→5)・サービス業(5→4)の3業種。いずれも半導体素材か内需で、テーマ層の判定と整合しています。F勝ち組セクター中核には電気機器とサービス業の銘柄が集中し、業種トレンド・規模・割安度の3条件が揃った買い候補が半導体・内需に偏りました。

ただ、A最強モメンタム上位はフィックスターズ+7、村田製作所+7、三井ハイテック+7と過熱スコアが軒並み高く、短期では伸び切った位置にあります。逆に売られすぎ反転候補はRSI15前後の内需・不動産・サービスの一角に点在していて、全面高の裏側で投げ売りされている銘柄もある格好です。層3は「主役は半導体・内需だが、その主役の個別はすでに過熱」という二面性を映しています。

3層統合の読み方

マクロ層の「リスクオン×資源安」、テーマ層の「内需・半導体優位」、業種層の「半導体・内需に本格流入」が、3層すべてで半導体・内需主導の選別高という同じ方向を指しています。指数チャートだけ見れば「史上最高値の全面高」ですが、中身を3層に分解すると、買われているのは半導体・内需に限られ、資源・金融は売られ続けているという選別相場であることが分かります。

したがってメインシナリオは「半導体・内需主導の選別高が継続」。ただし、その主役である半導体の個別が過熱スコア+7まで買われている点と、資金集中32.3%という偏りが弱点です。半導体に利益確定が出れば指数全体が重くなりやすく、ここが崩れたときに初めてサブシナリオへ切り替える、という構えで明日を迎えるのがよさそうです。

🏆 本日の総合判定(11因子モデル):強気(スコア:+4/11)

スコア内訳:

  • A トレンド:+1/3(TOPIX+1.41%・日経-TOPIX+1.12ptはプラスも、グロース-TOPIX-3.05ptが足を引く)
  • B 幅・需給:+2/3(値上がり業種29/33・新高安+76が強く、上昇比率60.7%は中立)
  • C 内部エネルギー:+1/3(売買代金急増30銘柄が平均+2.83%、シ−デ差+0.05%・RSI健全度は中立)
  • D 過熱調整:-1(⚠資金集中32.3%で30%超、大型偏重リスク)
  • E マクロ:+1/2(米国株合算+1.48%でプラス、VIX15.81は中立)

判定根拠:A〜C・E群がそろってプラスの全面高で、幅・需給(B群+2)が相場を支える形の合計+4で強気領域に着地しました。ただD群の資金集中32.3%とグロース劣後が重しで、上値追いには過熱と二極化のリスクが残ります。

→ 11因子モデルの仕組みをもっと詳しく知りたい方は:11因子モデルとは ─ 日本株の強弱を客観的な数値で捉える独自スコアリング手法
※本記事は私が独自に集計・分析した市場データをもとにした情報提供であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。記載の数値は作成時点のものです。

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