今日の日本株|2026年6月11日の市場資金フロー|鉱業逆行高・資源退避

目次

今日の日本株|2026年6月11日の市場資金フロー|鉱業逆行高、資源・ディフェンシブへ退避

今日の日本株は、前夜の米株全面安(ナスダック-1.98%)を受けてギャップダウンで始まる銘柄が多かったものの、ザラ場では資源・ディフェンシブ中心に切り返して陽線で終える銘柄も目立ちました。ただ前日比でプラスに浮上できたものは少なく、日経+0.06%・TOPIX-0.45%と方向感の乏しい小動きにとどまっています。
資金は鉱業+3.17%・食料品+1.83%といった逆行高の業種へ向かう一方、輸送用機器-1.97%・非鉄金属-1.77%の景気敏感株が下落を主導しました。値上がり業種は11/33どまりで、物色の幅が狭い1日だったという感じですね。
📌 今日を一言で:米株安でギャップ後、資源・ディフェンシブが下支えするも上値は重い「狭い物色」の1日。
  • 🟢 逆行高:鉱業(+3.17%)・食料品(+1.83%)・海運業(+1.43%)が資源高とディフェンシブ買いで上昇。
  • 🔴 下落主導:輸送用機器(-1.97%)・証券(-1.91%)・非鉄金属(-1.77%)の景気敏感・金融が軟調。
  • 🟡 内部需給:新高値16/新安値116(差-100)、上昇銘柄比率34.7%で幅は乏しく、総合判定はやや弱気(-2/11)。
主要指標
日経平均
+0.06%
64,217 円
TOPIX
-0.45%
3,830 pt
グロース250
+0.07%
722.99 pt
セクター・内部相場
最強業種
鉱業
+3.17% / フロー +3.62pt
最弱業種
輸送用機器
-1.97% / フロー -1.52pt
上昇銘柄比率
34.7%
新高値16 / 新安値116(差-100)
為替・米10年
¥160.51 / 4.54%
ドル円 +0.08円 / 米10年金利
📡 今日の主役・主役交代シグナル
🆙 エネルギー+2.56pt / 主役化点灯
生活防衛+0.69pt / 継続強・連続+2日
🆕 テクノロジー+0.33pt / 反転兆候
🆘 金融-0.72pt / 脱落点灯
🆘 不動産・建設-0.82pt / 脱落点灯
製造業サイクル-1.10pt / 継続弱
継続強:直近数日の連続流入 / 🆙主役化:本日から主役入り / 🆕反転兆候:流出からの反転途上 / 🆘脱落:本日から流出転換

今日の日本株:業種別の資金フロー分析

値上がり業種 TOP5

値上がりの上位は、鉱業+3.17%を筆頭に、食料品・海運業・化学・石油石炭製品が並びました。前夜に原油が+2.19%と反発したことを受けて、資源系の鉱業・石油石炭製品が逆行高になった格好です。

食料品は味の素+7.51%などディフェンシブ買いが入り、海運業も市況の強さで上位に顔を出しました。資源高とディフェンシブ買いが同居したあたりに、今日の物色の性格がよく出ているという気がします。

業種騰落率相対騰落コメント
鉱業+3.17%+3.62pt原油反発を背景に逆行高、本日最強
食料品+1.83%+2.28pt味の素急騰などディフェンシブ買い
海運業+1.43%+1.88pt市況の強さで逆行高、累積でも上位
化学+1.22%+1.67ptレゾナック・メックなど素材内の選別買い
石油・石炭製品+1.05%+1.50pt原油高で資源テーマに資金

値下がり業種 TOP5

一方で下落を主導したのは、輸送用機器-1.97%・証券-1.91%・非鉄金属-1.77%でした。景気敏感株と金融に戻り売りが優勢で、トヨタ-2.36%など大型の輸送用機器が重しになっています。

非鉄金属はフジクラ-1.24%・住友電気工業-3.57%と電線・銅系の弱さが続き、建設業・銀行業にも利益確定が回りました。金利が小動きにとどまったぶん、金融への資金が細った面もありそうです。

業種騰落率相対騰落コメント
輸送用機器-1.97%-1.52ptトヨタなど大型の戻り売り主導
証券・商品先物業-1.91%-1.46pt金融全体の軟調に連れ安
非鉄金属-1.77%-1.32pt電線・銅系(フジクラ・住友電工)の重さ続く
建設業-1.65%-1.20pt内需建設に利益確定
銀行業-1.34%-0.89pt金利小動きで金融への資金細る

色分けで整理すると、買われたのは資源(鉱業・石油石炭)+ディフェンシブ(食料品)+海運、売られたのは景気敏感(輸送用機器・機械)+金融(証券・銀行)+素材(非鉄)という構図でした。前日まで強かった金融・建設が売り側に回ったのが、地合いの変化として目につくところです。

対TOPIX相対騰落とは
各業種の騰落率からTOPIX(-0.45%)を引いた値です。プラスなら市場平均より強い(資金が集まっている)、マイナスなら市場平均より弱い(資金が逃げている)ことを示します。本日のようにTOPIXが小幅マイナスの局面では、相対騰落がプラスの業種が「市場平均より資金を集めた業種」といえます。
→ もっと詳しく知りたい方は:対TOPIX相対騰落・累積ptの読み方を読む
業種別騰落率33業種 2026/06/1133業種の騰落率と対TOPIX相対騰落 業種別騰落率・対TOPIX相対騰落(33業種)|2026/06/11 値上がり 値下がり 相対騰落(紫帯) TOPIX=-0.45%(基準線) -3% -2% -1% +1% +2% +3% +4% 鉱業 +3.17% (+3.62pt) 食料品 +1.83% (+2.28pt) 海運業 +1.43% (+1.88pt) 化学 +1.22% (+1.67pt) 石油・石炭製品 +1.05% (+1.50pt) 金属製品 +0.97% (+1.42pt) その他製品 +0.71% (+1.16pt) 倉庫・運輸関連業 +0.43% (+0.88pt) 電気・ガス業 +0.38% (+0.83pt) 電気機器 +0.20% (+0.65pt) ガラス・土石製品 +0.19% (+0.64pt) 繊維製品 -0.05% (+0.40pt) 水産・農林業 -0.18% (+0.27pt) 保険業 -0.27% (+0.18pt) 精密機器 -0.44% (+0.01pt) 小売業 -0.46% (-0.01pt) 情報・通信業 -0.48% (-0.03pt) 陸運業 -0.51% (-0.06pt) 卸売業 -0.64% (-0.19pt) 鉄鋼 -0.68% (-0.23pt) パルプ・紙 -0.69% (-0.24pt) 医薬品 -0.73% (-0.28pt) サービス業 -0.74% (-0.29pt) 不動産業 -0.88% (-0.43pt) 機械 -1.14% (-0.69pt) その他金融業 -1.23% (-0.78pt) 空運業 -1.24% (-0.79pt) ゴム製品 -1.27% (-0.82pt) 銀行業 -1.34% (-0.89pt) 建設業 -1.65% (-1.20pt) 非鉄金属 -1.77% (-1.32pt) 証券・商品先物業 -1.91% (-1.46pt) 輸送用機器 -1.97% (-1.52pt) 📐 紫帯(相対騰落): 各業種の騰落率からTOPIX(-0.45%)を引いた値。右に伸びる=市場平均より強い、左=弱い。 2026/06/11 | 市場資金フローレポート

業種フロー詳細と主役交代シグナル

資金流入
15 業種
🔥 本格 1 🟢 兆し 10 ○ 本日 4
中立
8 業種
様子見ゾーン
資金流出
10 業種
❄ 本格 6 🔵 兆し 2 ○ 本日 2

ヒートマップで5日間のptの推移が見えたところで、もう一段踏み込んで「明日以降のフローの方向」を5項目シグナル+判定で機械的に整理した一覧を続けて掲載します。短期2日平均と長期5日平均の比較、プラス圏連続、加速度、3日中2日以上+、累積10日地力の5項目が点灯すれば本日4点以上、前日も4点以上なら🔥本格流入、3点以上が2日連続なら🟢兆し、本日のみ4点以上なら○本日のみ、という3段階で買い候補の確度を見極めるものです。本日は流入15業種(🔥1/🟢10/○4)に対して流出10業種・中立8業種となり、今日の値動きの幅が狭かったわりには、方向の機械判定では流入側がやや優勢に見えます。

33業種 資金流入シグナル 2026/06/115項目スコア+判定 💰 33業種 資金流入シグナル | 5項目スコア+判定スナップショット 短2>長5 +圏 加速 連続 地力 前日 本日 判定 2日連続 素材 化学 · 2 4 ○本日 鉄鋼 · · 2 3 非鉄金属 · · · · · 0 0 テクノロジ 電気機器 · 3 4 🟢兆し ○ 3→4 精密機器 · 3 4 🟢兆し ○ 3→4 金融 銀行業 · · 3 3 🟢兆し ○ 3→3 保険業 · · 3 3 🟢兆し ○ 3→3 証券・商品先物業 · · · 3 2 輸送・物流 倉庫・運輸関連業 2 5 ○本日 空運業 · · 2 3 海運業 · · · 2 2 製造業サイ 機械 · · · · 0 1 輸送用機器 · · · · · 1 0 不動産・建 不動産業 · 5 4 🔥本格 ○ 5→4 建設業 · · · · 2 1 生活防衛 食料品 3 5 🟢兆し ○ 3→5 電気・ガス業 2 5 ○本日 医薬品 · · 1 3 陸運業 · · · 3 2 内需消費 小売業 · 3 4 🟢兆し ○ 3→4 サービス業 · · 5 3 🟢兆し ○ 5→3 商社 卸売業 · · · · 0 1 エネルギー 石油・石炭製品 · 1 4 ○本日 鉱業 · · 0 3 除外 繊維製品 3 5 🟢兆し ○ 3→5 金属製品 · · 3 3 🟢兆し ○ 3→3 ガラス・土石製品 · · 2 3 水産・農林業 · · 2 3 その他金融業 · · 5 3 🟢兆し ○ 5→3 ゴム製品 · · · · 3 1 パルプ・紙 · · · · 3 1 その他製品 · · · · 0 1 情報・通信業 · · · · · 0 0 🎯 33業種シグナル分布: 💰 流入計 15業種 (🔥本格 1 / 🟢兆し 10 / ○本日のみ 4) vs ⚠ 流出計 10業種 (❄本格 6 / 🔵兆し 2 / ○本日のみ 2) / 中立 8業種 📐 シグナル:①短期2日平均>長期5日平均/②直近2日が+/③加速(2日>3-4日前)/④直近3日中2日以上+/⑤累積10日>0 📐 判定:🔥スコア4+が2日連続(本格流入)/🟢スコア3+が2日連続(兆し)/○本日のみ4+/−それ以外 2026/06/11 | 市場資金フローレポート

📌 主役交代シグナルのポイント:本日唯一の🔥本格流入は不動産業でしたが、テーマでみると不動産・建設は脱落(🆘)に転じており、業種レベルとテーマレベルで温度差が出ています。逆に、前日まで強かった金融(サービス業・その他金融・銀行・保険)が本日のみスコアを落とし、5→3への低下が目立ちました。

業種別 対TOPIX相対騰落ヒートマップ(直近5営業日)

直近5営業日の累積でみると、対TOPIX相対騰落の累積1位はサービス業、2位は海運業、3位は保険業と、内需・物流・金融が地力を残しています。一方で非鉄金属は累積33位(-15.28pt)と一段沈んだままで、素材内の弱さが際立っています。

本日単独では鉱業・食料品・海運が緑に染まりましたが、5日通してみるとサービス業や保険業のような「これまでの主役」が踏みとどまっているかどうかが、明日以降の地合いを読む手がかりになりそうです。

業種別対TOPIX相対騰落ヒートマップ 2026/06/11直近5営業日 業種別 対TOPIX相対騰落ヒートマップ(直近5営業日)|2026/06/11 06/05 TOPIX -0.07% 06/08 TOPIX -2.45% 06/09 TOPIX +1.14% 06/10 TOPIX -1.25% 06/11 TOPIX -0.45% 順位 素材 化学 -1.30pt -1.28pt -1.18pt +0.18pt +1.67pt 4 鉄鋼 +0.64pt +0.60pt -1.08pt +1.42pt -0.23pt 20 非鉄金属 -2.43pt -4.40pt -1.20pt -6.25pt -1.32pt 31 テクノロジー 電気機器 -1.43pt -3.43pt +1.99pt -1.99pt +0.65pt 10 精密機器 -0.55pt -0.68pt -0.25pt +1.34pt +0.01pt 15 金融 保険業 +1.53pt +4.47pt +1.82pt +1.65pt +0.18pt 14 銀行業 +1.22pt +0.98pt +0.39pt +1.06pt -0.89pt 29 証券・商品先物業 +1.22pt +1.52pt +1.28pt +0.50pt -1.46pt 32 輸送・物流 海運業 +4.08pt +2.42pt +0.48pt -2.24pt +1.88pt 3 倉庫・運輸関連業 +0.66pt +2.57pt -2.32pt +0.24pt +0.88pt 8 空運業 +0.94pt +0.87pt -1.96pt +2.77pt -0.79pt 27 製造業サイクル 機械 +0.74pt -1.30pt -0.41pt -0.17pt -0.69pt 25 輸送用機器 -0.26pt +1.46pt -0.74pt +0.53pt -1.52pt 33 不動産・建設 不動産業 +1.50pt +1.08pt -0.11pt +4.84pt -0.43pt 24 建設業 +1.19pt +1.45pt -0.18pt +2.26pt -1.20pt 30 生活防衛 食料品 -0.74pt +3.55pt -1.24pt +2.70pt +2.28pt 2 電気・ガス業 +0.44pt +2.23pt -1.27pt +1.62pt +0.83pt 9 陸運業 +1.21pt +3.12pt -0.51pt +2.59pt -0.06pt 18 医薬品 +1.00pt +3.21pt -2.20pt +1.71pt -0.28pt 22 内需消費 小売業 +0.36pt +3.50pt -1.57pt +3.23pt -0.01pt 16 サービス業 +0.19pt +3.23pt +0.90pt +2.63pt -0.29pt 23 商社 卸売業 +0.40pt +0.56pt -1.39pt -0.39pt -0.19pt 19 エネルギー 鉱業 +1.04pt +1.17pt -2.43pt -1.80pt +3.62pt 1 石油・石炭製品 -0.79pt +0.44pt -2.91pt +0.18pt +1.50pt 5 除外 金属製品 -1.26pt -2.39pt -0.41pt -1.51pt +1.42pt 6 その他製品 +2.04pt +2.35pt -0.57pt -2.29pt +1.16pt 7 ガラス・土石製品 -0.52pt -2.73pt +0.08pt -1.76pt +0.64pt 11 繊維製品 +1.25pt +0.46pt -0.85pt +2.13pt +0.40pt 12 水産・農林業 +1.04pt +3.10pt -0.51pt +1.59pt +0.27pt 13 情報・通信業 +0.81pt +0.17pt -1.24pt -1.31pt -0.03pt 17 パルプ・紙 +1.14pt +2.70pt -0.50pt +1.42pt -0.24pt 21 その他金融業 -1.00pt +2.45pt +0.95pt +0.95pt -0.78pt 26 ゴム製品 -0.27pt +2.98pt -0.75pt +0.78pt -0.82pt 28 📚 各テーマの構成業種・代表銘柄は「33業種セクターマップ」へ

年初来高値・安値更新の業種別分布

本日の年初来新高値は16銘柄に対して新安値は116銘柄、差は-100で高安比率は12.1%でした。前日から新安値が増えており、内部需給は悪化方向だったといえます。

業種別のネット差分(高値−安値)でみると、プラスを保てたのは小売業・食料品・銀行業くらいで、機械・情報通信・建設・輸送用機器はマイナス幅が大きく、新安値が集中しました。指数が小動きでも、足元の銘柄数ベースでは売られている側が目立った1日です。

年初来高値安値 業種別ネット差分 2026/06/11高値-安値の業種別差分 年初来 高値−安値 ネット差分(業種別)|2026/06/11 +5 小売業 +2 食料品 +1 銀行業 -16 機械 -14 情報・通信業 -12 建設業 -10 輸送用機器 -9 サービス業 -8 卸売業 -8 電気機器 全体は高値16 / 安値116(差-100)・高安比率12.1%。新安値増で内部需給は悪化。差プラスは小売・食料品・銀行に限られます。 2026/06/11 | 市場資金フローレポート

業界標準の2軸でも確認しておくと、シクリカル-ディフェンシブ差は-0.31%とほぼ中立、グロース-バリュー差は+0.52%でややグロース寄りどまりでした。2軸対比だけでは方向感がはっきりしない混戦の1日です。本ブログでは10テーマ+3対立軸でもう一段解像度を上げて見ているので、本日の主題は後半の「3対立軸でみるマクロ文脈」セクションで改めて整理してみますね。


本日の日本株で動いたテーマ別資金フロー

1エネルギー+2.56pt🆙 +1日
2生活防衛+0.69pt⤴ +2日
3輸送・物流+0.66pt⤵ +2日
4テクノロジー+0.33pt🆕 +1日
5素材+0.04pt◐ +1日
6内需消費-0.15pt◐ -1日
7商社-0.19pt◐ -3日
8金融-0.72pt🆘 -1日
9不動産・建設-0.82pt🆘 -1日
10製造業サイクル-1.10pt↘ -1日
テーマ別資金フロー 2026/06/1110テーマの相対騰落 テーマ別資金フロー(相対騰落pt)|2026/06/11 -1pt +1pt +2pt +2.56 エネルギー +0.69 生活防衛 +0.66 輸送・物流 +0.33 テクノロジー +0.04 素材 -0.15 内需消費 -0.19 商社 -0.72 金融 -0.82 不動産・建設 -1.10 製造業サイクル 2026/06/11 | 市場資金フローレポート
テーマ別平均騰落率とは
各テーマに分類した銘柄の騰落率を単純平均したものが「平均騰落率」です(売買代金加重なし)。そこからTOPIX(-0.45%)を引いた値が「相対騰落」で、テーマとして市場平均より強いか弱いかを示します。相対騰落+2pt以上を◎大量流入、+0〜+2ptを○流入、-1pt以下を✕大幅流出と判定しています。
→ もっと詳しく知りたい方は:テーマ別資金フローと3対立軸の読み方を読む
ローテーション9カテゴリ判定とは
本日pt・連続日数・短長スプレッド(直近3日平均と長期10日平均の差分)を組み合わせて、各テーマの「動きの局面」を9カテゴリに機械分類しています。🆙主役化/🆕反転兆候/⤴継続強/⤵失速/🆘脱落/🆖弱含み/↘継続弱/🔄底打ち兆候/◐中立の9種類で、流入強度(今この瞬間の強弱)と組み合わせると、明日以降の動きの予兆まで読み取れる設計になっています。

最強テーマはエネルギー+2.56pt(🆙主役化)、最弱は製造業サイクル-1.10pt(↘継続弱)でした。判定の分布を俯瞰すると、エネルギーが🆙主役化、生活防衛が⤴継続強で資源・ディフェンシブ側が流入、一方で金融・不動産建設が🆘脱落、製造業サイクルが↘継続弱と、前日まで強かった金融・建設の主役交代が進んでいます。

輸送・物流は本日+0.66ptながら⤵失速の判定で、海運の強さと空運の弱さが入り混じる中身でした。テクノロジーは🆕反転兆候と、流出から戻りを試す途上にいるという感じでしょうか。

🔥🔥 1位 エネルギー +2.56pt 🆙 主役化
鉱業(+3.62pt)が石油・石炭製品(+1.50pt)を上回り、原油反発が追い風になりました。連続+1日・本日pt+2.56・10日累計-1.41で🆙主役化判定です。流出続きから一気に主役へ躍り出た形で、明日の継続性に注目したいところです。
🔥 2位 生活防衛 +0.69pt ⤴ 継続強
食料品(+2.28pt)が牽引し、医薬品(-0.28pt)はやや見劣り。連続+2日・短長スプレッド+0.39で⤴継続強の判定です。リスクオフ局面で逃げ先になりやすいディフェンシブらしい粘りが出ています。
🔥 3位 輸送・物流 +0.66pt ⤵ 失速
海運業(+1.88pt)が強い一方、空運業(-0.79pt)が重く中身は二極。連続+2日ながら短長スプレッド-0.36で⤵失速の判定で、勢いがやや鈍ってきた局面に見えます。
→ 4位 テクノロジー +0.33pt 🆕 反転兆候
電気機器(+0.65pt)が小幅プラス、精密機器(+0.01pt)はほぼ横ばい。連続+1日・スプレッド+0.33で🆕反転兆候の判定です。本日値は弱いものの、流出から戻りを試し始めた段階といえそうです。
→ 5位 素材 +0.04pt ◐ 中立
化学(+1.67pt)が逆行高の一方、非鉄金属(-1.32pt)は重く、テーマ内で完全に二極化。差し引きほぼ横ばいの◐中立で、方向感は出ていません。
→ 6位 内需消費 -0.15pt ◐ 中立
小売業(-0.01pt)・サービス業(-0.29pt)ともに小幅マイナス。連続-1日の◐中立で、これまで累積上位だった内需が一服した格好です。
→ 7位 商社 -0.19pt ◐ 中立
卸売業(-0.19pt)のみで構成されるテーマで、連続-3日と弱含みが続いています。判定は◐中立ですが、足元では資金が向きにくい状態です。
💧 8位 金融 -0.72pt 🆘 脱落
保険業(+0.18pt)は踏みとどまったものの、証券・商品先物業(-1.46pt)・銀行業(-0.89pt)が重く、連続-1日・本日pt-0.72で🆘脱落の判定です。前日まで主役だっただけに、主役交代の象徴的な動きでした。
💧 9位 不動産・建設 -0.82pt 🆘 脱落
不動産業(-0.43pt)・建設業(-1.20pt)ともにマイナスで、連続-1日・本日pt-0.82で🆘脱落判定。業種シグナルでは不動産業が🔥本格流入だっただけに、テーマと業種で温度差が残ります。
💧 10位 製造業サイクル -1.10pt ↘ 継続弱
機械(-0.69pt)・輸送用機器(-1.52pt)がそろって下落し、本日最弱テーマでした。連続-1日ながら10日累計-4.33の地力の弱さで安全装置が発動し、脱落→↘継続弱の判定になっています。

全体としては、資源・ディフェンシブへの資金シフトが鮮明になる一方で、前日まで強かった金融・建設・製造業サイクルが流出側に回った1日でした。リスク軸が連続-2日のリスクオフ寄りで推移しているだけに、明日以降もディフェンシブの粘りと景気敏感の戻り売り、どちらが優勢になるかを見極めたい局面なのかなと思います。


3対立軸でみるマクロ文脈

3対立軸とは
10テーマを意味的に対立する2グループずつぶつけて差分を取った指標です。プラスなら前者が強い、マイナスなら後者が強いことを示し、相場の主題を機械的に浮かび上がらせます。
・金利軸:金融 − 不動産・建設(+ 金利上昇/− 金利低下)
・資源軸:(エネ+素材+商社)/3 − (輸送物流+内需消費)/2(+ 資源高/− 資源安)
・リスク軸:(製サイ+テクノ+素材)/3 − 生活防衛(+ リスクオン/− リスクオフ)
3軸の符号と大きさの組み合わせから「リスクオン×金利上昇×資源高」のように、本日の主題が読み取れる仕組みです。
→ もっと詳しく知りたい方は:テーマ別資金フローと3対立軸の読み方を読む

本日の主題は「リスクオフ × 資源高 × 金利は中立」です。リスク軸が-0.94ptと連続-2日でリスクオフ寄り、資源軸が+0.55ptで資源高、金利軸は+0.09ptとほぼ中立、という組み合わせでした。

対立軸計算式本日値3日平均10日累計連続日数解釈
金利軸金融 − 不動産・建設+0.09pt-0.36pt+6.34pt+1日中立
資源軸(エネ+素材+商社)/3 − (輸送物流+内需消費)/2+0.55pt-0.97pt-8.72pt+1日資源高
リスク軸(製サイ+テクノ+素材)/3 − 生活防衛-0.94pt-0.88pt-4.96pt-2日リスクオフ

本文③でエネルギーが🆙主役化、生活防衛が⤴継続強になったのは、資源軸+0.55ptの資源高と、リスク軸-0.94ptのリスクオフが同時に効いた局面が背景にあります。原油の反発で資源が買われつつ、地合いが慎重だからこそディフェンシブにも資金が逃げた、という二重の流れですね。

一方で金融が🆘脱落に転じた理由は、金利軸が+6.34ptの10日累計を抱えながらも本日+0.09ptとほぼ中立まで縮んだことに表れています。米10年金利が4.536%と小幅な動きにとどまり、これまで金融を支えてきた金利上昇の追い風が一服したことが、主役交代の引き金になったと読み取れます。

本日の日本株の注目銘柄

値上がり率 TOP3

順位銘柄名コード業種騰落率相対騰落
1Link-Uグループ4446情報・通信業+16.81%+17.26pt
2TOPPANホールディングス7911その他製品+15.65%+16.10pt
3味の素2802食料品+7.51%+7.96pt

売買代金集中 TOP3

銘柄名業種騰落率売買代金注目ポイント
キオクシアホールディングス電気機器+7.01%約3兆7,554億円半導体メモリーに資金集中、本日最大の売買代金
太陽誘電電気機器+6.23%約4,615億円電子部品の急騰、値上がり率でも上位
ソフトバンクグループ情報・通信業-1.35%約4,142億円指数寄与の大きい大型株、本日は小幅安

売買代金はキオクシア・太陽誘電・東京エレクトロンなど半導体・電子部品に一極集中でした。TOP3集中度は50.3%と極端で、指数の見た目以上に「中身は値がさ半導体次第」という構図がはっきりしています。

最強モメンタム上位(RSI≥60 かつ 乖離率≥+5% かつ 相対騰落+1pt以上)

過熱スコアとは
RSI・サイコロジカルライン・25日移動平均乖離率・出来高倍率・信用倍率の5指標をそれぞれ-2〜+2点で採点し、合計した値です(合計範囲:-10〜+10点)。スコアが高いほど短期的な買われすぎを示します。目安として、+5以上(⚠過熱)は急騰後の反落リスクに注意が必要です。+3〜4(△やや強)はトレンド継続の確認をしながらの押し目狙いに適しています。0以下(→中立・○やや冷)は過熱感がなく、追いかけやすい局面といえます。

上昇トレンドが強く維持されている銘柄群です。トレンドフォロー戦略の参考に使えますが、上位は過熱スコア+5〜+7と短期的にはかなり伸び切った位置にいます。前日比率の高い順に並べています。

銘柄名コード騰落率相対騰落過熱スコア判定
日本電波工業6779+2.34%+2.79pt+7⚠⚠ 強過熱
レスター3156+1.70%+2.15pt+6⚠ 過熱
マクセル6810+0.71%+1.16pt+6⚠ 過熱
東京エレクトロン8035+2.54%+2.99pt+6⚠ 過熱
太陽誘電6976+6.23%+6.68pt+5⚠ 過熱

高値更新×業種強し(本日年初来高値更新 かつ 業種の相対騰落+1pt以上)

高値更新×業種強しの抽出条件
本日に年初来高値を更新した銘柄のうち、所属業種の累積相対騰落が+1pt以上の業種に属するものを抽出しています。個別銘柄の上昇と業種トレンドの両方が揃った、最も確度の高いシグナルです。前日比率の高い順に並べています。

個別と業種の両輪がそろった銘柄群です。本日は内需(小売業)・サービス業に該当が集中しました。地合いが狭いなかでも、累積で地力を残す業種から高値更新が出ているのは前向きな材料という気がします。

銘柄名コード業種騰落率相対騰落過熱スコア判定
日本郵政6178サービス業+0.20%+0.65pt+3△ やや強
フジオフードグループ本社2752小売業+0.69%+1.14pt+1→ 中立
トレジャー・ファクトリー3093小売業-0.31%+0.14pt+2△ やや強
ハードオフコーポレーション2674小売業+5.97%+6.42pt+0→ 中立
Joshin8173小売業+4.56%+5.01pt+4⚠ 過熱

売られすぎ反転候補(RSI≤35 かつ 乖離率≤-5% かつ 出来高倍率≥1.5倍)

売られすぎ反転候補の抽出条件
売られすぎの状態(RSI≤35・移動平均からの乖離率が-5%以下)にありながら、出来高が急増(25日平均の1.5倍以上)している銘柄を抽出しています。底値圏で大口の買いが入り始めているサインとして注目します。RSIの低い順(最も売られすぎ順)に並べています。逆張り・底値拾い向けの参考情報です。

本日は該当が2銘柄と限定的でした。出来高をともなった売られすぎは底値拾いの候補になりますが、過熱スコアはどちらもマイナス圏で、無理に拾う局面ではないのかなと思います。

銘柄名コードRSI乖離率出来高倍率騰落率過熱スコア
ベース448123.37-6.3%1.50倍-1.97%-2
東京地下鉄902317.74-7.3%1.67倍-0.37%-2

踏み上げ候補(信用倍率≤1.0 かつ 前日比+2%以上)

踏み上げ候補の抽出条件
信用倍率が1.0倍以下(空売りが買い残を上回る)の状態で、株価が前日比+2%以上の上昇となっている銘柄を抽出しています。空売り残高が多い中での株価上昇は、売り方の損切り(ショートカバー)を誘発しやすく、急騰に発展しやすいパターンです。信用倍率の低い順(空売り比率が高い順)に並べています。

売り方の踏み上げで短期急騰しやすい銘柄群です。信用倍率0.2倍前後のJoshinや宝ホールディングスのように、需給の歪みが大きいものほど振れ幅も大きくなりやすいので、値動きは荒くなりがちです。

銘柄名コード信用倍率騰落率相対騰落過熱スコア判定
Joshin81730.21倍+4.56%+5.01pt+4⚠ 過熱
宝HLDG25310.15倍+3.87%+4.32pt+1→ 中立
アニコムHD87150.74倍+3.53%+3.98pt-3△ やや弱
積水樹脂42120.82倍+3.34%+3.79pt+2△ やや強
松屋82370.25倍+2.89%+3.34pt-2△ やや弱

勝ち組セクターの中核株(上昇業種×規模×割安)

勝ち組セクターの中核株の抽出条件
相場全体のトレンドが強い業種(業種の累積相対騰落が+2pt以上)の中から、時価総額が大きく(業種の中核銘柄)、個別株の上昇基調も確認でき(RSI≥50・乖離率≥0%)、予想PERが同業種内で割安(中央値以下)の銘柄を抽出しています。業種トレンド・規模・割安度の3条件が揃った、トップダウン方式での買い候補です。時価総額の大きい順に並べています。中長期の順張り戦略の参考情報です。

本日の該当はサービス業・海運業・保険業・銀行業に広がりました。累積で地力を残すテーマの中核から拾える点で、地合いが狭い局面でも比較的腰を据えやすい候補群といえそうです。

銘柄名コード業種騰落率相対騰落過熱スコア判定
アイモバイル6535サービス業+5.81%+6.26pt+1→ 中立
日本郵政6178サービス業+0.20%+0.65pt+3△ やや強
クオンツ総研HLDG9552サービス業-5.50%-5.05pt+3△ やや強
プレステージ・インターナショナル4290サービス業-2.78%-2.33pt+2△ やや強
日本郵船9101海運業+1.69%+2.14pt+2△ やや強

負け組セクターの中核株(下落業種×規模×割高)

負け組セクターの中核株の抽出条件
相場全体のトレンドが弱い業種(業種の累積相対騰落が-2pt以下)の中から、時価総額が大きく(業種の中核銘柄)、個別株の下落基調も確認でき(RSI≤50・乖離率≤0%)、予想PERが同業種内で割高(中央値以上)の銘柄を抽出しています。業種トレンド・規模・割高度の3条件が揃った、トップダウン方式での警戒・売り候補です。時価総額の大きい順に並べています。ポジション縮小や空売り戦略の参考情報です。

本日は非鉄金属に5銘柄が集中しました。フジクラ・JX金属は過熱スコア-4と売られ過ぎ寄りで、戻り売りと売られ過ぎ反転のどちらに振れるかが見えにくい位置です。なお非鉄金属は銅などの市況の影響を強く受けるため、個別の判断には関連市況の確認をあわせておきたいところです。

銘柄名コード業種騰落率相対騰落過熱スコア判定
住友電気工業 ※関連市況確認要5802非鉄金属-3.57%-3.12pt-2△ やや弱
古河電気工業 ※関連市況確認要5801非鉄金属-0.63%-0.18pt-3△ やや弱
三井金属 ※関連市況確認要5706非鉄金属+0.95%+1.40pt-3△ やや弱
フジクラ ※関連市況確認要5803非鉄金属-1.24%-0.79pt-4✕ 売られ
JX金属 ※関連市況確認要5016非鉄金属-1.50%-1.05pt-4✕ 売られ

市場体温計

市場体温計とは
本ブログ独自の三層スコアで日本株の相場全体の温度を測る指標です。Layer 1(日々の体温・5項目)は当日データから-5〜+5の温度スコアで日々の相場の暖かさ/寒さを示し、Layer 2(高温シグナル・4項目)は稀な過熱の極端値(騰落レシオ25日 ≥125 など)、Layer 3(低温シグナル・4項目)は稀な底値の極端値(騰落レシオ6日 ≤60 など)を点灯式で捉えます。Layer 1の体温で日々の流れを把握しつつ、Layer 2/3のいずれかが2点以上点灯したら警戒(過熱)または逆張り検討(底値)のサインです。
→ もっと詳しく知りたい方は:市場体温計とは|三層スコアの読み方を読む

本日のLayer 1合計は-4で「❄寒気(弱気)」でした。一方で高温シグナルは1/4点灯、低温シグナルは0/4と、過熱・底値の極端シグナルはどちらも限定的です。体温は冷えているものの、相場が振り切れているわけではない、という感じですね。

Layer 1:日々の体温(合計 -4 / ±5 → ❄寒気)

5項目のうち4項目がマイナス側に点灯し、上昇銘柄比率・値上がり業種数・新高安スプレッド・指数方向のいずれも弱気でした。唯一TOP10売買代金の上昇数だけが中立に踏みとどまっています。

項目本日値+1の閾値-1の閾値スコア
上昇銘柄比率34.7%≥55%≤35%-1
値上がり業種数11/33≥20≤11-1
新高値−新安値スプレッド-100≥+30≤-30-1
日経・TOPIX方向日経+/TOPIX-両方+両方- or 値嵩偏重-1
TOP10売買代金上昇数5/10≥8社≤3社0
Layer 1 合計-4 / ±5❄寒気(弱気)

Layer 2:高温シグナル(1 / 4 点灯)

点灯したのは④(信用評価損益率)の1項目のみです。③(騰落レシオ25日)は進捗71%とやや高めですが125には遠く、過熱方向のシグナルは弱いままといえます。

No.項目本日値点灯閾値進捗判定
RSI70超銘柄比率3.8%≥25%15%未達
日経225 25日乖離率+0.24%≥+8%3%未達
騰落レシオ25日88.89≥12571%未達
信用評価損益率-0.68%≥-3%23%✅ 点灯
合計1/4点灯(過熱なし)

Layer 3:低温シグナル(0 / 4 点灯)

低温シグナルは0/4で点灯なしでした。①(RSI30以下銘柄比率)が進捗76%と底値接近をうかがわせますが、まだ閾値には届いていません。なおLayer 2が騰落レシオ25日を使うのに対し、Layer 3が3つ目に騰落レシオ6日を採用しているのは意図的な非対称設計で、「上昇はじわじわ、下落は急激」という株式相場の特性に合わせています。業界標準の騰落レシオ25日≤70は近年の市場では事実上ほぼ点灯しないため、6日≤60で実用化しているものです。

No.項目本日値点灯閾値進捗判定
RSI30以下銘柄比率11.4%≥15%76%未達
日経225 25日乖離率+0.24%≤-6%4%未達
騰落レシオ6日92.89≤60100%未達
信用評価損益率-0.68%≤-15%5%未達
合計0/4点灯(底値接近せず)

補助指標と相場の質

同じ体温スコアでも中身の質が違う相場を識別する補助線です。本日は資金集中度50.3%(極端集中)・買い主導率25%(売り主導)で、値がさ半導体への一極集中と売り優勢がはっきり出ています。

補助指標本日値判定目安
資金集中度(TOP3売買代金シェア)50.3%極端集中≥30%で集中、≥40%で極端集中
買い主導率(TOP20内)25%売り主導≥70%で買い主導/≤30%で売り主導
TOPIX 25日乖離率-1.55%中立±5%で中立圏
日経−TOPIX乖離率差+1.79pt中立≥+4ptで値嵩偏重
騰落レシオ6日(参考値)92.89中立≤60で超過冷/≤80で過冷

本日の総合解釈をまとめると、Layer 1は-4の「寒気」で日々の体温は冷えているものの、高温1/4・低温0/4と過熱・底値の極端シグナルはどちらも出ていません。相場の質は「微熱(市場弱×大型強×集中=天井形成)」で、市場全体が弱いなかで大型・値がさ株だけが踏みとどまり、売買代金が極端に集中している構図です。過熱でも底値でもないニュートラルではありますが、裾野の広がりに欠ける点と、買い主導率25%の売り優勢が続いている点には留意しておきたいところです。なお、こうした天井形成的な構図は反転を確定させるものではなく、あくまで「広がりを欠いた上値の重さ」を測るサインとして見ています。


本日の日本株を取り巻くマクロ環境

前夜の米国市場はダウ・ナスダック・S&P500がそろって続落と全面安で、本日の日本株はギャップダウンで始まる地合いでした。ただ原油は反発、ドル円は160円台の円安維持と、それぞれが別々のシグナルを出しているのが今日の特徴です。

📊 マクロ指標スナップショット
国内株式
日経平均
+0.06%
64,217円
TOPIX
-0.45%
3,830pt
グロース250
+0.07%
722.99pt
海外株式(前日)
NYダウ
-1.87%
49,924
ナスダック
-1.98%
25,169
S&P500
-1.62%
7,267
為替・金利
ドル円
160.51
+0.08円・円安維持
米10年金利
4.536%
+0.010pt・高止まり
VIX恐怖指数
20.57
-0.43・20台へ低下
資源・需給
WTI原油
$89.41
+2.19%・反発
騰落25日
88.89
中立ゾーン
信用評価損益率
-0.68%
-3%閾値で点灯
全面安続くも日経はプラス圏:指数間で温度差 日経は+0.06%とかろうじてプラス圏を維持した一方、TOPIX-0.45%と中身は弱く、値上がり業種は11/33どまりでした。鉱業+3.17%・食料品+1.83%・海運業+1.43%が逆行高となる一方、輸送用機器-1.97%・非鉄金属-1.77%が下落を主導しています。
資金は資源・ディフェンシブへ退避 原油反発を背景に鉱業・化学+1.22%・石油石炭+1.05%が買われる一方、証券-1.91%・建設-1.65%・銀行-1.34%の金融・建設が軟調でした。前日まで主役だった金融が売り側へ回り、主役交代が進んでいます。
外部環境はリスクオフ寄り 米株はナスダック-1.98%・S&P500-1.62%・ダウ-1.87%と全面安で、VIXは20.57。原油は+2.19%と反発した一方、金は-1.67%と続落しました。米株の調整が続くかどうかが、明日の日本株の上値を左右しそうです。
資金集中はなお極端 売買代金は11.3兆円と活況ながら、TOP3集中度50.3%・買い主導率25%と売り優勢が続いています。値がさ半導体への一極集中で、指数の見た目以上に中身は限られた銘柄が動かしている構図です。
内部需給は悪化方向 年初来新高値16/新安値116(差-100)、高安比率は12.1%でした。新安値の増加で内部需給は悪化しており、指数が小動きでも足元では売られている銘柄が目立っています。
内部指標は中立〜やや過冷 RSI50以上は40.5%・RSI30以下は11.4%、騰落レシオは25日88.89・6日92.89でした。過熱でも底値でもない中立圏で、信用評価損益率は-0.68%です。

明日の日本株で注目したいポイント

3層構造でみる明日のシナリオ

本日の市場を「マクロ → テーマ → 個別業種」の3つの層に分けて、それぞれが何を示しているかを確認してから明日のシナリオを組み立てます。3層が同じ方向を示していれば、それは偶然ではなく構造的な動きとして信頼できる、という考え方です。

🔍 本日の3層スナップショット
層1:マクロ環境・体温
  • 金利軸 +0.09pt(連続+1日) 中立
  • リスク軸 -0.94pt(連続-2日) リスクオフ
  • 資源軸 +0.55pt(連続+1日) 資源高
  • 市場体温計:L1 -4「寒気」/ L2 1/4 / L3 0/4(信用評価損益率のみ点灯)
環境はリスクオフ寄りで、資源だけが逆行高という構図
層2:テーマ10テーマの動き
  • 最強:エネルギー+2.56pt(🆙主役化・連続+1日・🔥🔥強流入)
  • 次点:生活防衛+0.69pt(⤴継続強・連続+2日)
  • 最弱:製造業サイクル-1.10pt(↘継続弱・連続-1日)
  • もう1つの敗者:金融-0.72pt(🆘脱落・連続-1日)
資源・ディフェンシブ流入と金融・景気敏感の流出が同時進行
層3:業種・銘柄33業種シグナル
  • 🔥本格流入1業種に 不動産業(前日5→本日4) が登場
  • F勝ち組セクター中核に サービス業・海運業 が並ぶ
  • G負け組中核に 非鉄金属5銘柄(フジクラ・JX金属は過熱-4)
  • A最強モメンタム上位は過熱スコア+5〜+7で 短期は伸び切った位置
買いは内需・資源側、売りは非鉄・景気敏感に集中
3層の一致:マクロ層の「リスクオフ×資源高」、テーマ層の「資源・ディフェンシブ流入」、業種層の「買いは内需・資源、売りは非鉄・景気敏感」が、3層すべてで 資源・ディフェンシブ優位×景気敏感劣後 という同じ方向を示しています。これは1層だけのノイズではなく、構造的なシグナルとして読める1日でした。
📊 メインシナリオ:資源・ディフェンシブ優位の継続

明日も資源・ディフェンシブが下支えしつつ、景気敏感・金融の戻りは売られやすい地合いが続く公算が高いと見ています。

  • 期待エリア:鉱業・石油石炭製品・食料品(原油反発×ディフェンシブ買いの継続)
  • 継続性試金石:エネルギー(🆙主役化の連続2日目を確認できるか)
  • 底打ち待機:非鉄金属(フジクラなど過熱スコア-4の売られすぎ反転を待つ)
  • マクロ材料注視:米株の続落/下げ止まり、原油90ドル前後の値動き、ドル円160円台の円安

分岐リスクと警戒トリガー

🌧️ 弱気分岐A:資源高の一服で逆行高が剥落

本日の上昇は原油反発に支えられた逆行高の色が濃く、資源高が一服すると鉱業・石油石炭の買いが続かず、相場の支えが外れる展開です。

警戒トリガー:WTI原油が90ドル割れ & 鉱業が寄り付き-2%超

⚡ 最弱気分岐B:米株続落が波及し全面安へ

前夜に続いて米株が下げ止まらない場合、ギャップダウンが切り返せず、値がさ半導体を起点に全面安へ広がる展開です。集中度50.3%だけに振れ幅は大きくなりがちです。

警戒トリガー:米10年4.6%超 × ナスダック先物-1%超
🎯 シナリオ信頼度:中
3層が「資源・ディフェンシブ優位」で一致している点は構造的シグナルとして信頼できますが、値上がり業種11/33・上昇銘柄比率34.7%と幅が乏しく、外部環境もリスクオフ寄りです。警戒トリガーが出れば即座にサブシナリオへ切り替える前提で見ておきたい局面です。
📖 もっと詳しく:3層構造の論理プロセスを最初から追う

層1:マクロ層 ─ リスクオフ下の資源逆行高

本日のマクロ環境は、前夜の米株全面安(ナスダック-1.98%・S&P500-1.62%)を起点としたリスクオフが基調でした。3対立軸でみると、リスク軸が-0.94ptで連続-2日とリスクオフ方向、金利軸は+0.09ptとほぼ中立まで縮小しています。

その一方で、資源軸は+0.55ptと資源高を示しました。原油が+2.19%と反発したことで、鉱業・石油石炭製品が逆行高となり、地合いの慎重さとは裏腹に資源だけが買われる構図です。

市場体温計はLayer 1が-4の「寒気」で、日々の体温は明確に冷えています。ただし高温シグナルは信用評価損益率の1項目のみ、低温シグナルは0/4で、過熱でも底値でもない位置にいます。相場の質は「市場全体は弱いのに大型・値がさだけ強く、売買代金が集中している=天井形成的な構図」と読み取れます。

層2:テーマ層 ─ 資源・ディフェンシブ流入と金融の主役交代

テーマランキングでは、エネルギーが+2.56ptで🆙主役化、生活防衛が+0.69ptで⤴継続強と、資源・ディフェンシブ側に資金が向かいました。エネルギーは連続+1日ながら本日値が大きく、流出続きから一気に主役へ躍り出た形です。

逆に、前日まで強かった金融が-0.72ptで🆘脱落、不動産・建設も-0.82ptで🆘脱落に転じました。製造業サイクルは-1.10ptで↘継続弱と、本日最弱テーマです。金利上昇の追い風が一服したことで、金融を中心とした主役交代が進んでいます。

輸送・物流は+0.66ptながら⤵失速の判定で、海運の強さと空運の弱さが入り混じる中身でした。テクノロジーは🆕反転兆候と、流出から戻りを試す途上にいます。

テーマ全体としては、資源・ディフェンシブへの資金シフトと、金融・景気敏感の流出が同時に起きており、リスクオフ局面の典型的なローテーションといえます。

層3:業種・銘柄層 ─ 買いは内需資源、売りは非鉄に集中

33業種の資金流入シグナルでは、本日唯一の🔥本格流入が不動産業(前日5→本日4)でした。ただしテーマでみると不動産・建設は脱落判定で、業種とテーマで温度差が残っています。

スクリーニングのF勝ち組セクター中核には、サービス業・海運業・保険業・銀行業の中核株が並びました。累積で地力を残すテーマから買い候補が出ている格好です。

一方、G負け組セクター中核には非鉄金属が5銘柄集中し、フジクラ・JX金属は過熱スコア-4と売られ過ぎ寄りでした。A最強モメンタム上位は過熱スコア+5〜+7と、短期的には伸び切った位置にいます。

銘柄レベルでも、買いは内需・資源側、売りは非鉄・景気敏感に集中しており、テーマ層の動きと整合しています。

3層統合の読み方

マクロ層の「リスクオフ×資源高」、テーマ層の「資源・ディフェンシブ流入×金融の主役交代」、業種・銘柄層の「買いは内需資源・売りは非鉄景気敏感」が、3層すべてで同じ方向を指しています。

したがってメインシナリオは「資源・ディフェンシブ優位の継続、景気敏感は戻り売り」と置きました。ただし本日の上昇は原油反発という外部要因に支えられた面が大きく、値上がり業種も11/33と幅が乏しいため、信頼度は中としています。資源高の一服や米株続落が出れば、サブシナリオへの切り替えを早めに意識したい局面です。

🏆 本日の総合判定(11因子モデル):やや弱気(スコア:-2/11)

スコア内訳:

  • A トレンド:+2/3(日経-TOPIX差+0.51pt・グロース-TOPIX差+0.52ptで大型・グロースが小幅プラス、TOPIX-0.45%は±0.5%圏)
  • B 幅・需給:-2/3(値上がり業種11/33・新高安差-100・上昇銘柄比率34.7%と幅が乏しい)
  • C 内部エネルギー:+0/3(シクリカル-ディフェンシブ差-0.31%・急増銘柄平均+0.81%・RSI健全度いずれも中立圏)
  • D 過熱調整:-1(⚠資金集中リスク:売買代金TOP3集中度50.3%で-1)
  • E マクロ:-1/2(米国株合算-3.60%でE2が-1、VIX20.57は中立)

判定根拠:A群が大型・グロースの底堅さで+2を稼ぐ一方、B群-2の幅の乏しさとD群・E群のマイナスが重しとなり、合計-2でやや弱気に着地しました。資金集中度50.3%の一極集中と、米株全面安という外部環境が警戒要因です。

→ 11因子モデルの仕組みをもっと詳しく知りたい方は:11因子モデルとは ─ 日本株の強弱を客観的な数値で捉える独自スコアリング手法
本記事は、私が独自に集計・分析した市場データをもとに、相場状況を記録・整理することを目的としたものです。特定の銘柄の売買や投資手法を推奨するものではありません。記載した数値やスコアは作成時点の集計値であり、正確性・完全性を保証するものではありません。投資に関する最終的な判断は、ご自身の責任において行っていただくようお願いいたします。

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