今日の日本株|2026年7月15日の市場資金フロー|出遅れ半導体・非鉄が急反発、証券・銀行も継続高で22/33業種の全面高
今日の日本株は、日経平均が+1.49%(68,751円)と続伸し、全面高になりました。値上がりは33業種のうち22。ただ、注目したいのは業種数よりも顔ぶれの入れ替わりです。前日まで私が「継続売り警戒」に置いていた出遅れ組——半導体・非鉄——が、この日いちばん派手に切り返しました。非鉄金属は前日最弱から一転して+4.55%の首位、半導体もレーザーテック+10.18%・キオクシア+5.79%と急騰しています。一方で証券+3.66%・銀行+2.09%の金利敏感株は継続高。強かった株がさらに買われ、弱かった株も一斉に買い戻される、絵に描いたような全面高の1日でした。市場体温計は+5で最上段の「灼熱」、過熱シグナルも増えていて、勢いと過熱が同居した状態です。
7/14 に私が立てたシナリオが、本日どうなったかを最初に振り返っておきます。当たった点も外した点も、隠さず並べます。
- ⭕ 的中メインシナリオの「反発の勢いは続くとみる」方向観は的中しました。前日夜の米国株反発・VIX低下を追い風に、と書いたとおり日経+1.49%の全面高になりました。2日連続で弱気に振らなかったのは正解でした。
- ⭕ 的中期待エリアに置いた金融は継続高でした。証券+3.66%・銀行+2.09%がそろって上位に入り、金利軸は連続+8日。地力と勢いがそろうゾーンという見立てどおりに動いてくれました。
- ❌ 外れ底打ち待機に置いた「半導体はTSMC通過まで逆張り見送り」が、いちばん大きな取りこぼしでした。その半導体こそが本日の主役で、レーザーテック+10.18%・キオクシア+5.79%・イビデン+7.56%・太陽誘電+6.33%と軒並み急騰。慎重に構えた分、最強の上昇を丸ごと見送る形になりました。
- ❌ 外れ継続性の試金石に置いたエネルギー・輸送物流の🔥流入は、伸びるどころかエネルギー-1.50pt・輸送物流-0.64ptへ流出反転しました。主役は資源の中でも素材(非鉄)へ一晩で交代。「試金石」に選んだ場所が、そもそもの主役ではなかったということです。
- ➖ 不発弱気分岐A(米CPI上振れ・米10年4.70%超・ドル円160円割れ)も最弱気分岐B(米SOX-3%超・半導体二番底)も、警戒トリガーは一つも点灯しませんでした。米10年は4.602%、ドル円は162.32円の円安維持、VIXは16.23へ低下——半導体はむしろ急反発しました。
総括:方向を強気に置き、弱気トリガーに振り回されなかったのは、2日前の反省を活かせた点でした。ただ、2日連続で確認できたのは「守りに置きすぎ」という同じ弱点です。金融は当てられても、いちばん強く動いた半導体を「待機」に回してしまう。材料が弱くても値動きが強ければ、その回転を素直にトレンドとして扱う——この学びを、次のシナリオづくりに持ち込みたいところです。
本日の市場サマリー
出遅れ組の急反発に金融の継続高が重なった全面高。強い株も弱かった株も一斉に買われた1日です。
業種別資金フロー分析
上位は素材・シリコン(非鉄・半導体)と証券・銀行。前日最弱の非鉄が一気に首位へ回った出遅れ急反発が、この日の絵です。
値上がり業種 TOP5
値上がりは33業種のうち22。先頭は非鉄金属+4.55%(対TOPIX+3.33pt)で、前日まで累積最下位だった出遅れ組が急反発しました。2位は証券+3.66%で、こちらは累積首位からの継続高。性格の異なる「出遅れの巻き戻し」と「勝ち組の継続」が同時に上位へ来たのが、本日の特徴という感じですね。ガラス土石+2.18%、半導体を含む電気機器+2.13%、商社の卸売+2.10%と続きました。
| 順位 | 業種 | 騰落率 | 相対騰落 | コメント |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 非鉄金属 | +4.55% | +3.33pt | 累積最下位からの急反発。古河電工+6.99%・フジクラ+7.19%・JX金属+6.08%と電線が総じて切り返し |
| 2 | 証券・商品先物 | +3.66% | +2.44pt | 累積首位からの継続高。10日累計対TOPIX+7.78ptで金融テーマの中核 |
| 3 | ガラス・土石製品 | +2.18% | +0.96pt | 半導体材料の連れ高。素材テーマの一角として反発 |
| 4 | 電気機器 | +2.13% | +0.91pt | レーザーテック+10.18%・イビデン+7.56%・太陽誘電+6.33%。半導体の急反発を牽引 |
| 5 | 卸売業 | +2.10% | +0.88pt | 商社テーマ。景気敏感の広い買い戻しに乗った |
値下がり業種 TOP5
下落は11業種。目立つのは鉱業-1.66%(対TOPIX-2.88pt)で、前日は資源高で主役だった業種が、本日は一転して最弱へ回りました。資源の中でも「素材(非鉄)」と「エネルギー・鉱業」で明暗がくっきり分かれた格好です。続いて情報通信-1.42%、小売-1.17%と、内需・ディフェンシブが相対劣後しました。全面高の日ほど、逆にディフェンシブが取り残されるところがあります。
| 順位 | 業種 | 騰落率 | 相対騰落 | コメント |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 鉱業 | -1.66% | -2.88pt | 前日の主役から反転。エネルギー高が一服し、資源の中で非鉄へ主役交代 |
| 2 | 情報・通信業 | -1.42% | -2.64pt | SBG-3.26%が重し。全面高の中で数少ない逆行安 |
| 3 | 小売業 | -1.17% | -2.39pt | 内需ディフェンシブ。景気敏感優位の裏で資金が抜けた |
| 4 | 空運業 | -0.96% | -2.18pt | 内需の一角。輸送・物流テーマの流出と歩調 |
| 5 | 金属製品 | -0.82% | -2.04pt | 製造業サイクルの中で相対劣後 |
方向シグナル(5項目スコア)では流入15業種 vs 流出10業種と買いが優勢で、🌅「全面高」の判定でした。流出は鉱業・内需ディフェンシブに偏り、資金は素材・シリコンと金融へ集まっています。値上がり業種22・上昇比率74.3%という幅の広さからも、地合いそのものが強い1日だったと言えそうです。
📖 図の読み方:対TOPIX相対騰落・累積ptの読み方|業種フローの詳細と5日ヒートマップは週報で定点観測しています
テーマ別資金フロー
素材が首位、金融・商社が続く。半導体を含むテクノロジーは底打ちから個別が動き始めた、という並びです。
首位の素材+1.15ptは非鉄+3.33ptが牽引し、🔥強流入で連続+2日。2位の金融+1.04ptは証券+2.44ptが押し上げ、10日累計+7.78ptと10テーマ最大の地力を保っています。注目したいのは6位のテクノロジーで、テーマ全体は-0.46ptとまだマイナスながら、中身は電機個別が+0.91ptと動き始め、🔄底打ちのサインが出ています。前日まで主役だったエネルギー-1.50pt・輸送物流-0.64ptは、そろって🆘流出へ反転しました。テーマの主役が一晩で資源→素材・金融へ入れ替わった、という感じですね。
📖 用語:テーマ別資金フローと3対立軸|ローテーション9カテゴリ判定の読み方
3対立軸でみるマクロ文脈
金利軸は連続+8日で地力健在、資源軸も継続。今日はリスク軸がプラスへ転換し、3軸そろってのリスクオンです。
| 対立軸 | 本日値 | 連続 | 10日累計 | ひとこと |
|---|---|---|---|---|
| 金利軸 | +0.91pt | +8日 | +7.12pt | 金融−不動産建設。連続+8日・累積+7.12ptで地力は健在。証券・銀行の継続高が効いた |
| 資源軸 | +1.54pt | +2日 | -1.35pt | 資源高で連続+2日。ただし中身はエネルギーから非鉄・素材へ主役交代 |
| リスク軸 | +1.45pt | +1日 | -3.92pt | プラスへ転換初日。製造業サイクル・テクノロジーの半導体が生活防衛に勝ち、リスクオンへ |
ポイントは3対立軸がそろってプラスに並んだことです。金利軸は連続+8日と地力を保ち、資源軸も+2日継続。そこへ本日、これまでマイナス圏だったリスク軸が+1.45ptとプラスへ転換しました。半導体・景気敏感がディフェンシブに明確に勝った、リスクオンの構図です。ただ10日累計で見るとリスク軸は-3.92pt・資源軸は-1.35ptとまだマイナスで、転換したばかり。地力があるのは金利軸だけ、という点は頭の隅に置いておきたいところです。
本日の注目銘柄
今日シグナルが出たのは「値上がり率」「売買代金集中」「勝ち組と負け組のねじれ」の3枠。急反発の中身がよく見えます。
値上がり率 TOP3(東証プライム)
首位は三光合成+19.38%(化学)、2位は前澤HD+17.00%(機械)、3位テスHD+14.25%(建設)です。値上がり率の上位にはあいちFG+10.90%・ローツェ+10.20%・レーザーテック+10.18%・イビデン+7.56%・フジクラ+7.19%など、半導体・非鉄の出遅れ銘柄が数多く並びました。前日まで売られていた側が、まとめて買い戻された1日だったことがよく分かります。
| 順位 | 銘柄(コード) | 業種 | 騰落率 | コメント |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 三光合成(7888) | 化学 | +19.38% | 本日の値上がり率トップ。中小型の急騰 |
| 2 | 前澤HD(575A) | 機械 | +17.00% | 景気敏感の中小型が急伸 |
| 3 | テスHD(5074) | 建設業 | +14.25% | 建設・インフラ関連の逆行高 |
売買代金集中 TOP3(キオクシア1社で市場の約28%)
売買代金TOP3はキオクシア+5.79%・レーザーテック+10.18%・太陽誘電+6.33%。キオクシア1社で2兆7,240億円=市場全体の約28%を占め、半導体に売買が極端に集中しました。売買代金上位10のうち7本が電機というのも、資金が半導体へなだれ込んだことの表れです。前日は逆行安だった半導体が、代金・株価ともに主役へ返り咲きました。ちなみにSBGは-3.26%と逆行安で、同じ「情報通信」でも半導体とは対照的な動きでした。
| 順位 | 銘柄(コード) | 業種 | 騰落率 | 売買代金 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | キオクシア(285A) | 電気機器 | +5.79% | 2兆7,240億円(市場の約28%) |
| 2 | レーザーテック(6920) | 電気機器 | +10.18% | 3,490億円 |
| 3 | 太陽誘電(6976) | 電気機器 | +6.33% | 3,315億円 |
勝ち組と負け組のねじれ(本日の核心)
いつもは「勝ち組中核(業種累積≥+2pt × 高RSI)」を載せる枠ですが、本日はその中身にねじれが起きました。勝ち組の証券・銀行はRSIが過熱ゾーンまで買われ、ソフトクリエイトRSI99・三井住友トラストRSI96・北日本銀行RSI93と過熱+8の水準です。一方、これまで「継続売り警戒」としてきた負け組中核の半導体・非鉄——古河電工(RSI27→+6.99%)・イビデン(RSI28→+7.56%)・フジクラ(RSI31→+7.19%)・JX金属(RSI31→+6.08%)——が、本日そろって上位に躍り出ました。つまり過熱した勝ち組と、出遅れた負け組が同じ日に買われたのが、全面高の実態という感じですね。低RSIの出遅れ組がここまで一斉に反発すると、逆張りの買い戻しが入ったと読み取れます。
※本欄はその日シグナルが出た枠のみ掲載しています(モメンタム・反転候補など全7枠の定点観測は週報で)。📖 用語:個別銘柄の過熱スコア
市場体温計
日々の体温は+5「灼熱」で最上段。高温シグナルも2点灯で、勢いと過熱が同居しています。
加点はLayer1の5項目がほぼ満点——上昇比率74.3%・値上がり業種22/33・新高安+73・日経TOPIX方向一致・TOP10売買代金の上昇がそろい、体温は最上段の+5「灼熱」に達しました。前日の総合判定+0からの急改善です。ただ、高温シグナルも2点灯していて、RSI70超が36.8%(過熱閾値25%を大きく超過)・信用評価損益率-2.78%が警告を出しています。勢いは本物でも、過熱が最大級まで積み上がっているのが今の状態です。
📖 用語:騰落レシオ25日と天底スコア/市場体温計|Layer別の全項目テーブルは週報に掲載しています
本日のマクロ環境
前夜の米国市場はナスダック+0.90%と続伸。VIX低下・ドル円の円安維持が、東京の全面高を後押ししました。
前夜の米国株は半導体が反発し、ナスダックが+0.90%と続伸、VIXは16.23へ低下しました。米10年金利も4.602%へ小幅低下し、ドル円は162.32円の円安水準を維持。前日夜の時点で「翌日の東京にはプラス材料がそろった」と書いていたとおり、外部環境がきれいに追い風へ回った1日でした。WTIは79.9ドルと80ドル手前で一服し、前日まで資源を押し上げていたエネルギーの勢いが止まったことも、資源の中での主役交代(鉱業→非鉄)を後押ししたように見えます。
明日の注目ポイント
3対立軸がそろってリスクオンへ。ただ過熱は最大級で、最大の分岐は明日(7/16)のTSMC決算です。
3層構造でみる明日のシナリオ
- 3対立軸がそろってプラス。金利軸+0.91pt・連続+8日・10日累計+7.12ptで地力健在、資源軸+1.54pt継続、リスク軸+1.45ptがプラス転換
- 日経25日乖離-0.51%まで縮小で25日線に接近、TOPIXは相対+1.91%。ドル円162.32の円安・米10年4.602%低下・VIX16.23低下と外部環境も順風
- 上位:素材+1.15pt(🔥+2日)・金融+1.04pt(🔥+3日)・商社+0.88pt(🔥+3日)。素材・金融・商社の3本柱
- テクノロジーはテーマ全体-0.46ptだが🔄底打ちで電機個別+0.91ptと動意。前日主役のエネルギー-1.50pt・輸送物流-0.64ptは🆘流出反転
- 方向シグナルは流入15 > 流出10業種で買い優勢・🌅全面高。新高値77本は素材・半導体・金融中心の積み上がり
- 本日の核心は出遅れ(低RSI)の負け組中核が急反発したこと。古河電工・イビデン・フジクラ・JX金属が上位、勝ち組の証券・銀行は高RSI過熱ゾーン
明日は、3対立軸そろってのリスクオンと前夜の米半導体反発を追い風に、素材・シリコン・金融中心の上昇が続くとみています。ただし最大の変数は明日(7/16)のTSMC決算で、本日急反発した半導体の勢いが続くかどうかの試金石になります。RSI70超36.8%の過熱が最大級まで積み上がっている点も、頭に置いておきたいところです。
- 期待エリア:金融(金利軸連続+8日・証券+3.66%・銀行+2.09%=地力と勢いがそろうゾーン)、素材・非鉄(出遅れの巻き戻しが継続するか)。ただし証券・銀行はRSI過熱圏で、高値追いは避け押し目待ちが基本です
- 継続性試金石:素材・金融・商社の🔥流入が連続で伸びるか/日経25日乖離のプラス転換(-0.51%→回復)/上昇銘柄比率74.3%の維持/値上がり業種22の維持
- 底打ち確認:半導体・電機(本日急反発したレーザーテック・キオクシア・イビデン)。テクノロジーは🔄底打ちのサインが出ましたが、明日のTSMC決算を通過して初めて「二番底完了」が確認できる、という段階です
- マクロ材料注視:7/16 TSMC決算=最大材料、ドル円162.32円の円安水準、米10年4.602%、VIX16.23の低下、WTI80ドル手前での一服、信用評価-2.78%の過熱シグナル
分岐リスクと警戒トリガー
🌧️ 弱気分岐A:過熱の反動でスピード調整、高RSIの勝ち組から利益確定
RSI70超36.8%・体温計+5「灼熱」という過熱が最大級まで積み上がっているため、材料なしでもスピード調整が入りやすい局面です。ソフトクリエイトRSI99・三井住友トラストRSI96のような過熱した勝ち組から利益確定が出ると、指数の上値が重くなるリスクがあります。信用評価-2.78%の高温シグナルも、反動が出やすい下地を作っています。
⚡ 最弱気分岐B:TSMC決算の失望×半導体二番底で電機総崩れ再燃
明日(7/16)のTSMC決算が失望を誘うと、本日急反発した半導体が二番底を探るリスクがあります。キオクシア1社で市場の約28%という極端な集中の裏返しで、半導体が崩れると指数への影響も大きくなります。売買代金上位10のうち7本が電機という偏りは、半導体次第で相場全体が振れやすいことも表しています。
🎯 シナリオ信頼度:中〜やや高。3対立軸そろってのリスクオン・前夜の米半導体反発・VIX低下と、方向を支える材料は明確にそろっています。ただし信頼度を上げきれないのは、RSI70超36.8%という過熱が最大級まで積み上がっていること、そして明日のTSMC決算という最大の変数を控えていることです。方向は強気に置きつつ、過熱の反動には備えておきたい、という気がします。
🏆 本日の総合判定(11因子モデル):やや強気(スコア:+3/±11)
- A トレンド:+2 TOPIX+1.22%(≥+1.0%)の力強い上昇。日経+1.49%とほぼ同歩調で値がさ偏重なし
- B 幅・需給:+3 値上がり業種22/33・上昇比率74.3%・新高安+73の圧倒的な幅。3群で最強
- C 勢い:+0 出遅れ組の急反発は力強いが、RSI70超36.8%の過熱でモメンタムが相殺
- ⚠ D 過熱調整:-3 RSI70超36.8%が過熱閾値25%を大きく超過+TOP3代金シェア35.6%(キオクシア1銘柄で約28%)の極端な大型集中
- E マクロ:+1 前夜の米ナスダック+0.90%の半導体反発・VIX低下が追い風。ただし明日のTSMC決算を控え慎重も残る
判定根拠:幅は極めて強く(B+3・体温計L1+5「灼熱」)、トレンドも明確(A+2)でマクロも追い風(E+1)。一方で過熱(D-3)・大型集中が重石となり、総合は+3「やや強気」に着地しました。前日の+0から改善しています。幅・トレンド・マクロがそろって強気を示す一方、過熱だけが唯一の警告という構図です。勢いを素直に受け取りつつ、明日のTSMC決算と過熱の反動には備えておく、というのが本日の結論です。









コメントを残す