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株は上がる
- 1950年以降の中間選挙19回。S&P500は選挙の日から半年後も1年後も19勝0敗(1年後の平均+16.1%)。中間選挙のない年の同じ時期(+6.5%)より、偶然では出にくいほど高い。
- 同じ19回を日経平均で測ると半年後16勝3敗・1年後14勝5敗で、勝率は中間選挙のない年(68%・70%)より高い。ただし上げ幅の差(1年後+14.7%対+9.4%)は、19回では偶然と見分けがつきません。
- 1990年以降の日本は、中間選挙の年のほうが弱い(半年後+3.8%、ない年+4.9%)。アメリカは1990年以降も9勝0敗。
- 本に載っている「中間選挙の年の安値から翌年の高値まで+48.6%」は、中間選挙でなくても、安値から高値まで測れば出る数字でした。
2026年11月3日はアメリカの中間選挙です。10月に入って日経平均はAI・半導体株を中心に下げ、10月23日には一時6万2,000円を割りました。
こういうときに思い出すのが「中間選挙が終わると株は上がる」というアノマリーで、私も「本格的に戻るなら選挙のあとか」と考えていました。そこで、1950年からの中間選挙19回を、S&P500と日経平均の両方で、選挙の日から1年後まで数えました。
アメリカでは本物でした。日本も勝ち越してはいるものの、上げ幅の差は19回では決めきれません。
- 中間選挙のあと、S&P500と日経平均はどう動いたか。中間選挙のない年と比べて違うのか
- 時期で割ると、日本で効いていた時代はあるのか
- 本の「安値から翌年の高値まで+48.6%」は、どう読めばいいか
- 大統領の党が負けると違うのか。2026年の安値はもう来たのか
この通説の出どころ
この通説は、ジェフリー・ハーシュ『アノマリー投資』(パンローリング)の「大統領選挙の4年周期」から来ています。かいつまむと、こうです。
- 大統領の任期4年のうち、後半の2年(中間選挙の年の終わりから次の大統領選挙まで)が、いちばん株が上がる
- 中間選挙の年は前半が弱く、その年のいちばん安いところから翌年のいちばん高いところまで、平均+48.6%上がった(25回)
- とくに中間選挙の年の10〜12月と翌年の1〜3月は、4年の中でいちばん強い半年
本の数字はアメリカのダウやS&P500で測ったものです。この記事では、同じことをS&P500で確かめたうえで、日経平均でも同じように効くのかを数えます。
検証した19回の中間選挙
アメリカの中間選挙は、大統領選挙の2年後の11月、第1月曜の翌日の火曜に行われます。日経平均の日次データがある1949年5月以降で、1950年から2022年まで19回(表1)。
| 選挙日 | 選挙前 3か月 | 1か月後 | 3か月後 | 半年後 | 1年後 | S&P500 1年後 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1950〜1986年(10回) | ||||||
| 1950/11/7 | +7.3% | −4.2% | +7.7% | +11.4% | +44.4% | +20.2% |
| 1954/11/2 | −0.6% | −1.7% | +14.5% | +5.6% | +24.2% | +33.2% |
| 1958/11/4 | +7.4% | +3.5% | +13.8% | +25.5% | +55.5% | +11.6% |
| 1962/11/6 | −2.0% | +5.9% | +11.5% | +17.5% | −1.6% | +26.5% |
| 1966/11/8 | −2.4% | −4.4% | +2.0% | +2.6% | −5.5% | +13.7% |
| 1970/11/3 | −1.2% | −6.9% | −0.5% | +13.6% | +4.4% | +11.9% |
| 1974/11/5 | −19.1% | +9.8% | +15.0% | +27.1% | +22.4% | +18.5% |
| 1978/11/7 | +6.9% | +2.0% | +1.3% | +6.7% | +7.5% | +9.2% |
| 1982/11/2 | +4.3% | +7.7% | +8.4% | +16.8% | +26.4% | +19.9% |
| 1986/11/4 | −3.6% | +9.9% | +19.0% | +46.5% | +39.1% | +2.3% |
| 選挙日 | 選挙前 3か月 | 1か月後 | 3か月後 | 半年後 | 1年後 | S&P500 1年後 |
| 1990〜2022年(9回) | ||||||
| 1990/11/6 | −13.3% | −1.8% | +5.8% | +6.5% | +0.9% | +25.6% |
| 1994/11/8 | −5.0% | −2.2% | −6.7% | −16.4% | −9.1% | +26.8% |
| 1998/11/3 | −13.7% | +5.3% | −0.4% | +20.8% | +33.1% | +21.9% |
| 2002/11/5 | −8.0% | +0.8% | −5.1% | −7.7% | +14.2% | +15.7% |
| 2006/11/7 | +8.2% | +0.5% | +6.8% | +6.9% | −7.3% | +9.9% |
| 2010/11/2 | −4.3% | +11.1% | +15.6% | +5.3% | −7.2% | +7.7% |
| 2014/11/4 | +8.6% | +6.1% | +5.0% | +16.1% | +16.8% | +4.6% |
| 2018/11/6 | −1.6% | −2.9% | −4.5% | −3.9% | +4.0% | +11.6% |
| 2022/11/8 | −0.2% | −1.1% | −1.0% | +7.1% | +16.9% | +14.4% |
※すべて「選挙日の終値」からの騰落率。選挙前3か月=選挙日の63営業日前の終値→選挙日の終値、1か月後=21営業日後、3か月後=63営業日後、半年後=126営業日後、1年後=250営業日後。日経平均は選挙日が日本の休場だった1970年と1998年(11月3日・文化の日)は、その前の営業日(11月2日)の終値を基準にしました
この記事の数字は、ぜんぶ選挙日の終値を基準にしています。「開票を見る前の晩に持っていたら、そのあとどうなったか」という読み方です。
検証① 中間選挙のあと、中間選挙のない年と比べて上がっているのか
「選挙のあと1年で+15%」と聞いても、ふつうの年でも1年持てば上がるので、それだけでは中間選挙の効き目とは言えません。
そこで、中間選挙のない年(57回)でも同じ日付(11月第1火曜)から同じ長さを測り、中間選挙の年19回と比べました(図1)。棒が中間選挙の年、金色の破線が中間選挙のない年の平均です。
棒の後ろの帯は「まぐれでもこのくらいは出る範囲」。棒が帯をはみ出したら「偶然では出にくい差」と読みます。帯の幅は、本当は差がなくても20回に1回(5%)はこの幅の外に出てしまう、という目安で取っています。
アメリカ:半年後は中間選挙の年+13.5%(19勝0敗)に対して、ない年+4.0%。1年後は+16.1%(19勝0敗)に対して+6.5%。3か月後から先はぜんぶ帯の外。半年後も1年後も負けなしで、中間選挙のない年の2倍以上。本のとおりでした。
日本:1年後は中間選挙の年+14.7%(14勝5敗)に対して、ない年+9.4%。半年後も+10.9%(16勝3敗)に対して+7.5%。
向きは上で、勝率も中間選挙の年のほうが高い(半年後16勝3敗=84%に対して、ない年は68%)。ただし上げ幅の差は、19回で測ったときの帯の中に収まります。
日本株は値動きのばらつきが大きく、中間選挙のない年から19年を適当に選び直しても、半年後なら8回に1回はこれくらいの平均が出てしまうからです。帯の中は「差がない」ではなく、この差が本物かまぐれかを19回では見分けられないという意味です。日本も向きと勝率は同じ側。ただし幅の差は決めきれない、というのが図1の読み方です。
検証② 日本で効いていた時代はあるのか
19回を、1989年までの10回と1990年以降の9回に分けました(図2)。分け方は、日本株の長い上げ相場が終わった1989年末で切っただけで、数字を見てから境目を動かしてはいません。比べる相手(金色の破線)も、同じ時代の中間選挙のない年です。
1989年まで:日本は半年後10勝0敗・+17.3%。アメリカ(10勝0敗・+16.3%)と同じ勝ち方です。ただし、その頃の日本は中間選挙のない年も+9.9%と強く、差は帯の中。中間選挙の効き目というより、どの年も上がっていた時代だった可能性があります。
1990年以降:アメリカは半年後9勝0敗・1年後9勝0敗のまま。日本は半年後6勝3敗で勝率はない年(52%)より高いものの、上げ幅の平均は+3.8%で、中間選挙のない年(+4.9%)より低い。1年後は+6.9%(6勝3敗)対+3.1%で上回り、半年と1年で向きがそろいません。下げた3回(1994・2006・2010年)はすべてこの時代です。
アメリカは1990年以降も9勝0敗。
ただし9回で測ると帯が広く、「効かなくなった」と言い切れる差でもありません。アメリカの9勝0敗も、9回では帯の中です。言えるのは「1990年以降の日本に、中間選挙を理由に強気になれる数字はない」までです。
検証③ 平均の裏のばらつき——負けた年と、途中でどこまで沈んだか
検証①②は平均の話です。平均が上向きでも、19回のうち何回負けて、途中でどこまで沈んだのかは分かりません。この結果を売買の根拠にするなら、外れたときの形を見ておく必要があります。
図3は19回それぞれの1年後。棒が日経平均、●がS&P500です。
日経平均は、いちばん良かった1958年が+55.5%、いちばん悪かった1994年が−9.1%。S&P500の●は19回ぜんぶゼロ線より上です。
アメリカが上げても日本が下げた年は5回。1990年以降の3回は、1994年(円高と金利上昇)・2006年(翌年のサブプライム問題)・2010年(翌年の震災と円高)で、いずれも日本側の事情が重なっています。
次に、途中の沈みです。選挙日の終値から、1年のうちの安値までの下げ幅を日経平均で並べました(表2)。
| 日経平均:選挙日の終値から、1年のうちどこまで沈んだか | |||
|---|---|---|---|
| 選挙の年 | いちばん深い沈み 選挙日の終値→安値 | 安値が来た日 | 1年後 |
| 1994年 | −26.1% | 160営業日後 | −9.1% |
| 2002年 | −14.9% | 116営業日後 | +14.2% |
| 2018年 | −13.5% | 33営業日後 | +4.0% |
| 1950年 | −11.1% | 32営業日後 | +44.4% |
| 1990年 | −10.5% | 191営業日後 | +0.9% |
| 1966年 | −9.1% | 225営業日後 | −5.5% |
| 2010年 | −8.6% | 219営業日後 | −7.2% |
| 1970年 | −8.2% | 24営業日後 | +4.4% |
| 2022年 | −7.7% | 38営業日後 | +16.9% |
| 2006年 | −7.3% | 250営業日後 | −7.3% |
| 1998年 | −5.2% | 41営業日後 | +33.1% |
| 1962年 | −4.4% | 210営業日後 | −1.6% |
| 1954年 | −4.1% | 8営業日後 | +24.2% |
| 1978年 | −1.2% | 31営業日後 | +7.5% |
| 2014年 | −0.6% | 29営業日後 | +16.8% |
| 1986年 | −0.4% | 1営業日後 | +39.1% |
| 1958年 | −0.1% | 5営業日後 | +55.5% |
| 1974年 | 0.0% | 0営業日後 | +22.4% |
| 1982年 | 0.0% | 0営業日後 | +26.4% |
※日経平均。選挙日の終値から、その後250営業日のうちの終値の最安値までの下落率。黄色の行は10%以上沈んだ回。「0.0%」は選挙日の終値を一度も下回らなかった回。S&P500は19回中3回が10%以上の沈み
日経平均が10%以上沈んだのは19回中5回。1994年は−26.1%まで沈んでから、1年後−9.1%でした。
ふつうの日から数えると、日経平均が1年のうちに10%以上沈むことは45%あるので、中間選挙のあとが特別に荒いわけではなく、むしろ穏やかなほうです。それでも4回に1回は1割沈む前提で、買う量を決めることになります。
検証④ 「安値から翌年の高値まで+48.6%」をどう読むか
本でいちばん印象に残る数字が「中間選挙の年のいちばん安い日に買って、翌年のいちばん高い日に売れたら+48.6%」です。ただ、その年の安値も翌年の高値も、あとからしか分かりません。この測り方なら、中間選挙でなくても大きな数字が出るのではないか。そこで、同じ測り方を中間選挙の年とそれ以外の年の両方でやりました(図4)。
- 日経平均:中間選挙の年+44.2%、それ以外の年+53.5%
- S&P500:中間選挙の年+41.0%、それ以外の年+38.6%(本の+48.6%はダウで測った数字なので少し違います)
- 選挙の日の終値で買えたら:翌年の高値まで日本+25.5%・アメリカ+24.5%
どちらの国も、中間選挙の年とそれ以外の年の差は帯の中。安値から高値まで測れば、どの年でも4〜5割上がります。中間選挙の効き目というより、測り方が作る数字です。
どの年でも、安値から高値まで測ればそのくらい上がる。
実際に手に入るのは、安値でも高値でもなく、図1の「選挙の日に買って1年持った」結果(日本+14.7%・アメリカ+16.1%)のほうです。
検証⑤ 本のほかの主張と、大統領の党の勝ち負け
本には「+48.6%」以外にも、中間選挙の年についての主張が3つあります。同じ測り方を日経平均とS&P500でやった結果が表3です。
| 本に書かれていること | 日経平均 | S&P500 | 読み方 |
|---|---|---|---|
| 選挙の前は弱い (選挙前3か月) | −1.7% 6勝13敗・ない年+2.5% | −0.1% 17勝17敗・ない年+1.6% | 日本は弱め。ただし帯の中 |
| 中間選挙の年の安値は 選挙の前に来る | 19回中16回 | 19回中18回 | 日米とも、ほぼそのとおり |
| 10〜12月+翌年1〜3月が 4年でいちばん強い | +9.9% 15勝4敗・ない年+6.4% | +8.5% 25勝9敗・ない年+2.2% | アメリカは帯の外。日本は帯の中 |
※「ない年」=中間選挙のない年の同じ期間の平均。選挙前3か月=63営業日前の終値→選挙日の終値。10〜12月+翌年1〜3月=9月末の終値→翌年3月末の終値。「安値が選挙の前に来た」=その年の終値の最安値の日が選挙日以前
「選挙の前は弱い」は、日本のほうに傾きがあるものの帯の中。「安値は選挙の前に来る」は日米ともほぼそのとおり。「10〜12月+1〜3月が強い」はアメリカだけ帯の外です。
11月から4月が強いという話そのものは#02 セルインメイと#06 年末ラリーで測っているので、ここでは「中間選挙の年だけ特別に強いか」だけを見て、日本は特別ではない、としておきます。
大統領の党が負けると、違うのか
中間選挙は、ほとんどの回で大統領の党が議席を減らします。そこで「選挙のあと、大統領の党が上下両院を持っていたか」で19回を分けました(表4)。両院を持っていたのは1950・1962・1966・1978・2002年の5回だけで、残り14回はねじれです。
| 選挙のあと、大統領の党は | 回数 | 日経平均 半年後 | 日経平均 1年後 | S&P500 半年後 | S&P500 1年後 |
|---|---|---|---|---|---|
| 上下両院を持っていた | 5回 | +6.1% 4勝1敗 | +11.8% 3勝2敗 | +11.0% 5勝0敗 | +17.1% 5勝0敗 |
| どちらか、または両方を 持っていなかった(ねじれ) | 14回 | +12.7% 12勝2敗 | +15.7% 11勝3敗 | +14.3% 14勝0敗 | +15.7% 14勝0敗 |
※上下両院を持っていた5回=1950・1962・1966・1978・2002年。1982・1986・2010・2014・2018・2022年のように片方だけ持っていた回は「ねじれ」に入れています
日米とも、両院を持っていた5回とねじれの14回で向きは変わらず、差は帯の中(5回で測ると帯がとても広い)。大統領の党が勝っても負けても、「選挙が終わったあとは上がる」の形は同じでした。本には党の組み合わせごとの数字もありますが、回数が少なすぎるので深追いしていません。
2026年の安値は、もう来たのか
表3のとおり、中間選挙の年の安値は19回中16回で選挙日より前に来ていました。2026年の日経平均の安値(終値)はいまのところ3月31日の51,064円で、10月23日の終値62,693円はそこから+22.8%の位置です。
過去の並びどおりなら「安値はもう来ている」側ですが、10月の下げがこれを割るかどうかは、選挙日を過ぎてからしか分かりません。
なぜアメリカで効いて、日本で薄れたのか
本の説明は、政権が任期の前半に痛みを伴う政策を済ませ、後半に景気を良くして次の選挙に向かう、というものです。これが本当かどうかはこのデータでは分かりませんが、アメリカで19回とも上げている事実は、理由が何であれ動かせません。
日本については、2つのことが重なっていると考えています。
ひとつは、日本株がアメリカに連動するのは「翌日」の話で、半年や1年の道のりは日本側の事情が決めることです。1990年のバブル崩壊、1994年の円高、2006〜07年のサブプライム問題、2011年の震災と円高。アメリカが上げた1年に日本が下げた回は、どれも日本側に材料がありました。
もうひとつは、1989年までの日本は長い上げ相場の中にいて、どの時期で測っても上がっていたことです。10勝0敗は中間選挙の効き目というより、その時代の日本株の強さだった可能性があります。
戦前のアメリカも同じです。1890〜1946年の15回で測ると、半年後4勝11敗・1年後8勝7敗で、効いていません。「中間選挙のあとは上がる」は、アメリカでも戦後に出来上がった形です。
- 〇アメリカ株(S&P500)が上がる——1950年以降の19回で半年後・1年後とも19勝0敗。中間選挙のない年の2倍以上で、偶然では出にくい差
- 〇日本株(日経平均)も勝ち越す——半年後16勝3敗・1年後14勝5敗で、勝率は中間選挙のない年より高い
- △日本株も大きく上がる——上げ幅の差(1年後+14.7%対+9.4%)は19回では偶然と見分けがつかない。1990年以降は半年後の平均が中間選挙のない年より低い
- ×安値から翌年の高値まで+48.6%——中間選挙の年でなくても、安値から高値まで測ればそのくらい上がる
★4にした理由です。「アメリカ株の話」として読むなら、19回で半年後も1年後も負けなしで★5に近い。「日本株も上がる」と読むなら、勝ち越してはいるものの、上げ幅の差は19回では偶然と見分けがつきません。「条件付きで正しい」の条件が「アメリカ株なら」なので、★4です。「+48.6%」だけは、測り方の問題として×を付けました。
この結果、実践にどう活かす?
日本株だと効き目は薄まる、という結果でした。それでも、上がるきっかけにはなるかもしれないと思っています。
10月の日本株はいいところなく下がり続けていて、これはアメリカの弱さも原因だと見ています。この雰囲気を変えるには、中間選挙が終わってアメリカが調子を取り戻し、日本もそれに引っ張られる展開が要る。そこには期待しています。
ただ、データとしては日本の効き目は薄いので、期待しすぎないようにしたい。これは実データで確かめたからこそ持てる注意で、この数字がなければ「中間選挙が終われば上がるだろう」と楽観的に構えていたと思います。
まとめ
- S&P500は、中間選挙の日から半年後・1年後とも19回で19勝0敗。中間選挙のない年の2倍以上で、アメリカでは本物です。
- 日経平均は半年後16勝3敗・1年後14勝5敗で勝ち越し。ただし上げ幅の差は19回では偶然と見分けがつかず、1990年以降の半年後の平均は中間選挙のない年より低い。
- 「安値→翌年の高値+48.6%」は、どの年でも安値から高値まで測れば出る数字。選挙の日に買って1年持つと日本+14.7%・アメリカ+16.1%です。
- 大統領の党が勝っても負けても形は同じ。2026年の日経平均の安値は、いまのところ3月31日で、過去19回のうち16回は安値が選挙の前に来ていました。
- データ出典:日経平均はStooq(1949年5月〜2026年6月5日)とYahoo!ファイナンス(2026年6月以降)。S&P500はStooq(1885年〜2026年6月9日)とYahoo!ファイナンス(2026年6月以降)。それぞれ重なる期間で終値が一致することを確認して継ぎ足しました。集計はすべて私が行っています。
- 通説の出どころ:ジェフリー・A・ハーシュ『アノマリー投資 ――市場のサイクルは永遠なり』(パンローリング)第5章。「中間選挙の年の安値から大統領選挙の前年の高値まで平均+48.6%(25例)」「選挙の翌年の高値から中間選挙の年の安値まで平均−20.9%」「中間選挙の年の第4四半期→翌年の第1四半期がS&P500で+16.0%」はダウ・S&P500の数字で、本文の図4・表3は同じ測り方を日経平均とS&P500で再現したものです。本の表そのものは転載していません。
- 中間選挙の日付は「11月の第1月曜の翌日の火曜」の規則で生成し、1950〜2022年の19回を対象にしました。「中間選挙のない年」は1950〜2025年のうち中間選挙の年を除いた57年(1年後の窓は2025年を除く56年)で、同じ規則の火曜の終値から測っています。1914年の選挙(11月3日)はニューヨーク証券取引所が第一次世界大戦で7月末から12月まで休場していたため、S&P500の基準は休場前の最後の終値(7月30日)になっています。戦前15回の集計にはこの1回を含みます。
- 「まぐれでもこのくらいは出る範囲」は、中間選挙のない年で同じ長さの騰落率を測ったときのばらつき(標準偏差)を、回数の平方根で割って2倍した幅です。おおまかに、本当は差がなくても20回に1回くらいはこの幅の外に出てしまう、という目安として使っています。
- 表4の「大統領の党が上下両院を持っていた」は、選挙後に発足した議会で、大統領の党が下院と上院の両方で過半数を持っていた回(1950・1962・1966・1978・2002年)。片方だけの回と両方とも持っていなかった回は、まとめて「ねじれ」にしています。
- 図4の「それ以外の年」は、その年と翌年のデータがそろう年に限りました(日経平均1950〜2024年、S&P500 1885〜2025年)。
- 表3の「10〜12月+翌年1〜3月」は、9月末の終値から翌年3月末の終値までの騰落率です。本では四半期ごとの平均の合計で示されていて、数え方が少し違います。
- 2026年の安値・終値は2026年10月23日時点。中間選挙は2026年11月3日で、東京が結果に反応できる最初の営業日は11月4日です。
本記事は過去データの分析であり、将来の値動きを保証するものではありません。特定の銘柄や売買を推奨するものでもありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。数値の集計は私が行っていますが、誤りが含まれる可能性があります。本記事にはアフィリエイトリンクを含みます。















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