今日の日本株|9月15日|電子部品株が反発、総合商社株と銀行株は売られた
前日14日の米国市場でフィラデルフィア半導体指数が-5.86%と大きく下げ、東京市場も売りで始まりましたが、前日に-10.72%だったソフトバンクグループが+7.54%と買い戻され、前場のうちに日経平均は6万4,000円台を回復しました。後場は国内の長期金利が一時3.03%まで上がったことと原油高が重しになり、日経平均は8.89円安とほぼ変わらず、TOPIXは-0.52%で終えています。この記事では、指数の裏で125のサブ業種がどう並んだかだけを見ていきます。125群のうち108群がTOPIXに勝っていますが、日経もTOPIXも大型株の比重が大きい指数なので、大型の金融・商社だけが売られた日は、群を等しい重さで数えると指数より良く見えます。
この記事の物差しは3つです。「1年の地力」は、その群が過去1年(直近1か月を除く)にTOPIXをどれだけ上回ったかの順位で、月1回だけ更新します。「下げに弱さ」は、直近120営業日のうちTOPIXが下げた日を取り出して、その群がどれだけ大きく落ちたかを測った数字です(125群の中央値は0.63。1を超えるとTOPIXより大きく落ちる群)。「◎○⛔」は、地力上位20%で走り出した群を◎、地力上位20%で25日累積が0を上抜けた群を○、地力下位40%なのに直近1か月だけ強い群を⛔として、毎日付け直しています。買いの引き金ではなく「銘柄を探す場所」の印です。
① 1年で強かった10群のうち、9群が買い戻された
前日は10群のうち当日プラスが地銀だけでした。今日はその地銀だけがマイナスで、残り9群が上げています。
「1年の地力」の順位で上から10群を並べたのが下の表です。表のサブ業種名を押すと、その群の中で値動きが大きかった5銘柄と前日比が開きます。折れ線は25日累積の20日分の推移で、灰色の線が0、橙色の点線が◎の条件の+5ptです。電子部品株が+2.14ptで125群の3番目、FPD・プリント基板が+1.93pt、AIインフラが+1.83pt、半導体製造装置が+1.56pt、半導体が+1.55pt。顔ぶれは前日にいちばん売られた電機・半導体にそのまま重なります。
| 地力 順位 | サブ業種 | 25日累積の推移 (20日・-20〜+35pt) | 当日 対TOPIX | 5日前比 | 上げた銘柄 の割合 | 下げに弱さ |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | FPD・プリント基板 ▾値動きの大きい順に5 / 9銘柄・前日比 メイコー +6.00%タツモ +2.13%ブイ・テクノロジー +1.86%山一電機 +1.49%RS Technologies +0.95% | +1.93pt | +0.6pt | 67% | 2.66 | |
| 2 | 半導体製造装置 ▾値動きの大きい順に5 / 30銘柄・前日比 インターアクション +4.39%サムコ -4.36%ジャパンマテリアル +3.57%レーザーテック +3.22%アドバンテスト -2.96% | +1.56pt | -2.3pt | 80% | 2.41 | |
| 3 | AIインフラ ▾値動きの大きい順に5 / 6銘柄・前日比 ソフトバンクグループ +7.54%レーザーテック +3.22%アドバンテスト -2.96%フィックスターズ +1.29%さくらインターネット -0.69% | +1.83pt | -4.9pt | 50% | 2.48 | |
| 4 | 地銀 ▾値動きの大きい順に5 / 59銘柄・前日比 横浜FG -2.33%阿波銀行 -2.22%山梨中央銀行 -2.04%千葉銀行 -1.89%千葉興業銀行 -1.89% | -0.54pt | +3.0pt | 14% | 0.97 | |
| 5 | 金価格・貴金属 ▾値動きの大きい順に5 / 6銘柄・前日比 フルヤ金属 +1.57%三菱マテリアル -1.39%住友金属鉱山 -0.87%松田産業 +0.73%AREHLDG -0.56% | +0.49pt | -21.4pt | 50% | 2.14 | |
| 6 | 半導体 ▾値動きの大きい順に5 / 11銘柄・前日比 大真空 +5.53%キオクシアHLDG +2.29%エンプラス +1.92%ソシオネクスト +1.80%ローム +1.67% | +1.55pt | -1.9pt | 64% | 2.22 | |
| 7 | 非鉄・製錬 ▾値動きの大きい順に5 / 11銘柄・前日比 大阪チタニウムテクノロジーズ -2.40%東邦亜鉛 -1.56%三菱マテリアル -1.39%古河機械金属 -1.37%大紀アルミニウム工業所 +1.28% | +0.06pt | -9.2pt | 36% | 2.14 | |
| 8 | 半導体材料・電子材料 ▾値動きの大きい順に5 / 33銘柄・前日比 ダブル・スコープ -4.14%関東電化工業 +3.04%東洋炭素 +2.49%トリケミカル研究所 +2.33%レゾナック・HLDG +2.01% | +1.19pt | -3.5pt | 76% | 1.89 | |
| 9 | 電子部品 ▾値動きの大きい順に5 / 32銘柄・前日比 日本ケミコン +7.30%日本電波工業 +7.23%メイコー +6.00%太陽誘電 +5.54%大真空 +5.53% | +2.14pt | +3.7pt | 78% | 1.89 | |
| 10 | 重電・電力機器 ▾値動きの大きい順に5 / 22銘柄・前日比 古河電気工業 -3.28%ジーエスユアサコーポレーション +2.49%デンヨー -2.00%日立製作所 -1.95%フジクラ -1.86% | +0.23pt | -2.6pt | 41% | 1.90 |
「1年で強かった群が戻ったなら、ここから乗れるのではないか」という見方が出てきます。数字で見ると、この10群のうち25日累積が◎の条件(+5pt)に届いているのは地銀の+11.9ptだけで、半導体製造装置は-11.9pt、半導体材料・電子材料は-7.1pt、重電・電力機器は-5.8ptとまだ0にも戻っていません。10年の検証では、地力が上位20%でも25日累積がマイナスの間は次の20営業日の平均が対TOPIXでほぼ横ばいで、+5ptを超えて◎が付いてから乗るほうが成績が良い形でした。1日の反発でこの差は埋まりません。0を上抜けたのは電子部品の+0.0ptとAIインフラの+0.4ptの2群で、どちらも今日から○が付いています。5日前比で見ると10群のうちプラスは地銀+3.0pt・電子部品+3.7pt・FPD・プリント基板+0.6ptの3群だけで、金価格・貴金属-21.4pt、非鉄・製錬-9.2ptは1日の戻りでは追いつかない下げ方をしています。
② 判定の入れ替わり:○走り出しが0群から4群に増えた
◎本命は地銀の1群のままで4日目。○走り出しに電子部品・AIインフラ・生保・プラント・エンジの4群が新しく付き、⛔戻りは7群から12群へ増えました。
| サブ業種 | 25日累積の推移 (20日・-10〜+20pt) | 地力 順位 | 前日 | 今日 | 何が変わったか |
|---|---|---|---|---|---|
地銀 ▾値動きの大きい順に5 / 59銘柄・前日比 横浜FG -2.33%阿波銀行 -2.22%山梨中央銀行 -2.04%千葉銀行 -1.89%千葉興業銀行 -1.89% | 4 | ◎本命 | ◎本命(4日目) | 当日-0.54ptで59銘柄のうち上げたのは14%。25日累積は+9.8→+11.9、勢いは+5.6→+3.1で、◎の条件は外れていない | |
電子部品 ▾値動きの大きい順に5 / 32銘柄・前日比 日本ケミコン +7.30%日本電波工業 +7.23%メイコー +6.00%太陽誘電 +5.54%大真空 +5.53% | 9 | ― | ○走り出し | 25日累積が-2.1→+0.0とちょうど0を上抜けた。32銘柄のうち78%が上げ、当日は125群で3番目の伸び | |
AIインフラ ▾値動きの大きい順に5 / 6銘柄・前日比 ソフトバンクグループ +7.54%レーザーテック +3.22%アドバンテスト -2.96%フィックスターズ +1.29%さくらインターネット -0.69% | 3 | ― | ○走り出し | 25日累積が-0.4→+0.4で0を上抜け。アドバンテストが下げる一方でレーザーテックとソフトバンクグループが上げ、6銘柄のうち3銘柄が上昇 | |
生保 ▾構成5銘柄・前日比 T&D HLDG -1.92%かんぽ生命保険 -1.40%第一ライフグループ -1.07%ライフネット生命保険 +1.05%ソニーフィナンシャルグループ -0.49% | 23 | ― | ○走り出し | 25日累積が-1.5→+1.9。5日前比は+7.3ptで125群の上位だが、当日は-0.3ptと逆を向いた | |
プラント・エンジ ▾値動きの大きい順に5 / 7銘柄・前日比 日揮HLDG -1.66%東洋エンジニアリング +1.62%レイズネクスト -0.61%三井海洋開発 -0.15%中外炉工業 +0.13% | 21 | ― | ○走り出し | 25日累積が-0.7→+0.8で0を上抜け。ただし勢い(15日変化)は-1.1ptとマイナスのまま | |
JR・大手私鉄 ▾値動きの大きい順に5 / 22銘柄・前日比 西武HLDG -3.19%東日本旅客鉄道 -1.70%東急 -1.27%神奈川中央交通 -1.11%京成電鉄 -0.93% | 81 | ― | ⛔戻り | 25日累積が+4.5→+5.5で+5ptを超えた。地力81位で、勢いは+8.8ptと125群で最も強い | |
通信キャリア ▾値動きの大きい順に5 / 7銘柄・前日比 インターネットイニシアティブ -1.42%光通信 -1.01%KDDI -0.85%NTT -0.11%ソフトバンク -0.08% | 104 | ― | ⛔戻り | 25日累積が+4.1→+6.1で+5ptを超えた。当日は+0.02ptで、7銘柄すべてが下げている | |
AI活用ソフト ▾値動きの大きい順に5 / 11銘柄・前日比 マネーフォワード -3.60%リクルートHLDG +2.18%Sun Asterisk +1.96%ラクス -1.19%Appier Group +1.12% | 105 | ― | ⛔戻り | AI関連を「AIインフラ」と「AI活用ソフト」に分けて数えた。25日累積+10.6pt・地力105位で条件に入る | |
インターネットサービス・広告 ▾値動きの大きい順に5 / 24銘柄・前日比 アイモバイル +1.62%ベクトル +1.54%SHIFT -1.39%メンバーズ +1.33%電通グループ -1.17% | 120 | ― | ⛔戻り | 25日累積が+3.7→+5.9。地力120位で、1か月だけ強い形 | |
SIer・システム開発 ▾値動きの大きい順に5 / 59銘柄・前日比 FIG +3.26%テクマトリックス +2.77%システムリサーチ -2.37%TISI -2.35%電算システムHLDG +2.29% | 88 | ― | ⛔戻り | 25日累積が+5.0→+5.5。当日+1.0ptで、6営業日続けて25日累積が伸びている | |
| ヘルスケアIT・SaaS・クラウド・人材サービス・M&A仲介・ゲーム・ITコンサル・冠婚葬祭 | ― | 112〜125 | ⛔戻り | ⛔戻り | 7群とも25日累積は+5pt以上を保ったまま。当日はいずれもプラスで、平均は+0.86pt |
地銀は◎4日目です。当日は-0.54ptと125群の中では下から4番目で、59銘柄のうち上げたのは14%しかありません。それでも25日累積は+9.8ptから+11.9ptへ伸び、勢い(15日変化)も+3.1ptとプラスを保っています。◎の条件(25日累積+5pt以上・勢いプラス)から見て、1日の下げで外れる位置ではありません。25日線の近くにいて売買代金の大きい順に並べると、横浜フィナンシャルグループ・千葉銀行・ふくおかフィナンシャルグループ・しずおかフィナンシャルグループ・めぶきフィナンシャルグループ・七十七銀行です。
○走り出しは、25日累積が0を上抜けただけの印で、◎より効きが小さい区分です。中身にも差があります。電子部品は32銘柄のうち78%が上げ、勢いも+3.1ptとプラスで、地力9位。AIインフラは6銘柄のうち3銘柄が上げただけで、アドバンテストは-2.96%と下げたままレーザーテック+3.22%とソフトバンクグループ+7.54%が群を押し上げた形です。生保は5日前比+7.3ptと125群の2番目に伸びていますが、当日は-0.25ptと逆を向きました。プラント・エンジは25日累積こそ0を上抜けたものの、勢いが-1.08ptとマイナスのままで、4群の中ではいちばん条件が薄くなります。
⛔戻りは12群になりました。地力が下から40%に入る群なのに、直近1か月だけ25日累積が+5pt以上ある群で、買う場所として選ばない印です。新しく入った5群のうち、AI関連は「AIインフラ」と「AI活用ソフト」に分けて数えたもので、AI活用ソフトは25日累積+10.6pt・地力105位。通信キャリアは当日+0.02ptで7銘柄すべてが下げていますが、TOPIXより下げ幅が小さく、25日累積は+4.1ptから+6.1ptへ伸びました。JR・大手私鉄は勢いが+8.8ptと125群の5番目に強い一方、地力は81位。続けて⛔のままの7群は地力110〜125位で、当日はいずれもプラス、平均+0.91ptでした。
③ 「下げに弱さ」どおりには落ちなかった
下げに弱い25群の当日平均が+0.87ptでいちばん高く、粘る側25群は+0.48pt。順番は逆に出ました。
TOPIXが0.5%以上下げた日は、ふだんなら「下げに弱さ」の大きい群ほど深く落ちます。今日は5段すべてが平均プラスで、しかもいちばん弱いはずの上位20%が+0.87ptと最も上げました。理由ははっきりしていて、TOPIXの-0.52%が広い下げではなかったからです。東証プライムの値上がりは801銘柄・値下がりは685銘柄で、上げた銘柄のほうが多く、銀行株と商社株以外は広く買われています。指数を押し下げたのは三井住友フィナンシャルグループ-2.67%、丸紅-2.73%、住友不動産-1.92%といった時価総額の大きい金融・商社・不動産です。総合商社は「下げに弱さ」0.87で上から2番目の段、大手デベロッパーは0.59でまん中の段にあり、どちらもいちばん弱い段には入っていません。「下げに弱さ」は市場全体が下げる日の順番を測る物差しなので、大型株だけが下げた日には働きません。
段ごとに見ると、上位20%の+0.87ptは半導体製造装置+1.56pt・電子部品+2.14pt・半導体材料・電子材料+1.19ptが押し上げたもので、同じ段の重電・電力機器は+0.23pt、非鉄・製錬は+0.06ptと戻りが小さいままです。段の中でも電機と素材で差が開いています。粘る側の下位20%が+0.48ptと最も低いのも、JR・大手私鉄-0.07ptやガス-0.11ptといった内需のディフェンシブが、直前まで買われていた反動で伸びなかったためです。買い持ちの守りとして「下げに弱さ」を使うなら、値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を下回っている日かどうかを先に見てから使う、というのが今日の並びから読める形です。
明日、群で見るところ
地銀が◎5日目を保つ条件は、25日累積が+5pt以上で勢いがプラスのままであることです。今日の時点で+11.9pt・+3.1ptなので、どちらも距離があります。新しく○が付いた4群が◎へ進むには、25日累積を+5ptまで伸ばす必要があり、現在地は電子部品+0.0pt、AIインフラ+0.4pt、生保+1.9pt、プラント・エンジ+0.8pt。1日あたり0.5pt前後の伸びが続いても2週間ほどかかる距離です。逆に外れる側では、25日累積が0を割り込むと○が消えるので、電子部品とAIインフラは当日相対がマイナスに振れた日にそのまま落ちます。
地力上位20%(25群)で25日累積がまだマイナスの群は、半導体製造装置-11.9pt、半導体材料・電子材料-7.1pt、重電・電力機器-5.8pt、半導体-5.0pt、非鉄・製錬-4.6ptと電機・素材に集中しています。ここが0へ戻るかどうかが、◎の数が増える道筋になります。明日16日は米FOMCの結果発表(日本時間17日午前3時)、18日は日銀金融政策決定会合と8月の全国消費者物価指数があり、いちばん振れやすいのは地銀・その他銀行・生保といった金融の3群です。今日はその3群がそろって当日マイナスでした。
▼検証条件
対象は東証プライムの構成銘柄をサブ業種に振り分けた142群のうち、構成銘柄が5以上の125群(等ウェイト)。「当日 対TOPIX」は群の平均騰落率からTOPIX騰落率を引いたpt。「25日累積」は対TOPIXの25営業日の累積pt、「勢い(15日変化)」はその15営業日前との差。「1年の地力」は過去250営業日の対TOPIX累積から直近25営業日分を除いたものの順位で、基準日は2026年9月4日(月1回更新)。「下げに弱さ」は直近120営業日のうちTOPIXが下げた日だけで測った感応度。◎=地力上位20%×25日累積+5pt以上×15日変化プラス、○=地力上位20%×25日累積が0を上抜け、⛔=地力下位40%×25日累積+5pt以上。10年(2016〜2026年)の検証では、◎の群は次の20営業日で対TOPIX+0.84pt、構成銘柄が20営業日以内に+8%へ届く確率は18.6%(全銘柄9.3%)、⛔は10営業日で-0.23pt。10年は上昇相場が長かったため、下落相場での成績は確認できていません。









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