今日の日本株|2026年6月26日の市場資金フロー|半導体総崩れの裏で内需・資源が逆行高
- 日経-4.15%・グロース250-2.51%と値がさ主導で急落も、TOPIXは-1.32%で崩れ方は限定的。上昇銘柄比率は58.6%と過半を維持。
- 値上がりは石油・石炭製品+1.78%を筆頭に19業種。資金が値がさから内需・資源・金利敏感へ回った構図です。
- 信用評価損益率は+1.47%を維持。需給の重荷は軽いままで、中期の下支えは引き続き効いていそうです。
業種別資金フロー分析
値上がり業種 TOP5
値上がり上位は、石油・石炭製品+1.78%を先頭に、鉱業+1.77%・輸送用機器+1.77%、そして建設業+1.44%・不動産業+1.42%と続きました。エネルギー・資源、自動車などの製造業、そして不動産・建設という、いわゆる「内需と資源と金利敏感」の組み合わせが上位を占めています。市場平均(TOPIX-1.32%)を3pt前後も上回ったわけで、逆行高というより明確に資金を集めた業種だったと言えそうです。
| 順位 | 業種 | 騰落率 | 相対騰落 | コメント |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 石油・石炭製品 | +1.78% | +3.10pt | 原油安でも逆行高。資源・ディフェンシブ買いの中核に |
| 2 | 鉱業 | +1.77% | +3.09pt | K&Oエナジー+3.41%など。資源株への資金回帰 |
| 3 | 輸送用機器 | +1.77% | +3.09pt | トヨタ+2.50%。円安161円台が下支え |
| 4 | 建設業 | +1.44% | +2.76pt | 長谷工+3.31%など。内需・金利低下の受け皿 |
| 5 | 不動産業 | +1.42% | +2.74pt | 宮越HD+13.61%。米金利低下が追い風 |
値下がり業種 TOP5
一方で売られたのは、非鉄金属-4.54%・情報・通信業-4.53%・電気機器-4.07%という顔ぶれ。電線・銅の非鉄、ソフトバンクGを含む情報通信、半導体の電気機器と、グローバル景気敏感とハイテクに売りが集中しました。ガラス・土石製品-2.13%、機械-2.10%もここに連れ安していますね。値下がり側は「テクノロジー+一部素材の業種選別売り」という性格がはっきり出ています。
| 順位 | 業種 | 騰落率 | 相対騰落 | コメント |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 非鉄金属 | -4.54% | -3.22pt | フジクラ-4.74%・古河電工-9.29%。電線・銅が独歩安 |
| 2 | 情報・通信業 | -4.53% | -3.21pt | SBG-12.53%が直撃。値がさ崩れの震源地 |
| 3 | 電気機器 | -4.07% | -2.75pt | キオクシア-11.24%・アドバンテスト-9.64% |
| 4 | ガラス・土石製品 | -2.13% | -0.81pt | 半導体材料に連れ安。NGK-4.38%など |
| 5 | 機械 | -2.10% | -0.78pt | ディスコ-8.68%・ハーモニック-10.13% |
こうして並べると、上位はエネルギー+不動産・建設+金融+ディフェンシブ、下位はテクノロジー+電線(非鉄)と、きれいに色が分かれています。リスクオフで全部が下げたのではなく、値がさハイテクから内需・バリュー・ディフェンシブへ資金が乗り換えた動きだった、というのが今日の骨格なんですよね。
業種フロー詳細と主役交代シグナル
方向シグナルで見ると、今日は流入9業種に対して流出17業種と、数のうえでは流出が倍近く優勢でした。ただ流入側の中身が濃く、本格流入が6業種。電気機器・空運業・不動産業・金属製品・ガラス・土石製品・ゴム製品がスコア4以上を2日続けています。地合いとしては売り優勢でも、買われている業種はしっかり買われているという、方向のはっきりした流れですね。
📌 主役交代シグナルのポイント:本日新たに主役入りしたのはエネルギー・不動産建設・金融など8テーマの一斉🆙主役化。一方で、長く相場を引っ張ったテクノロジーが🆘脱落シグナルへ転じ、値がさハイテクから内需・資源へのバトンタッチが鮮明になっています。
業種別対TOPIX相対騰落ヒートマップ(直近5営業日)
直近5営業日の相対騰落を並べると、今日は色が一気に逆転したのが見て取れます。前日まで濃い緑だった電気機器・非鉄金属が真っ赤に転じ、代わりにエネルギー・不動産・金融・生活防衛がそろって緑へ。1日でローテーションのギアが切り替わったような並びになっていますね。
年初来高値・安値更新の業種別分布
年初来高値の更新は42銘柄、安値の更新は47銘柄で、新高安差は-5とわずかに安値優勢でした。中身を見ると、ネットの高安差で突出して悪いのが情報・通信業(差-15)で、ここが半導体・値がさ売りの集積地になっています。逆に高値超過が目立つのは銀行業(+4)・化学(+4)・食料品(+4)あたりで、金融・ディフェンシブに芯が残っているのが分かります。全体としては、崩れているのは一部のハイテクに偏っていて、需給の地肌は思ったより傷んでいないという印象です。
大きな2軸でも今日の傾向ははっきりしています。シクリカル-ディフェンシブ差は-1.43%で、景気敏感よりディフェンシブが市場平均を上回りました。グロース-バリュー差も-3.24%と大きくマイナスで、バリューがグロースを大幅にアウトパフォーム。値がさグロースが叩かれた裏で、バリュー・ディフェンシブにじわりと資金が逃げ込んだ、という構図がここにも表れています。
テーマ別資金フロー
今日のテーマ別は、見事なまでにきれいな入れ替わりでした。上位8テーマがいっせいに🆙主役化で点灯し、エネルギー・不動産建設・商社・金融・輸送物流・生活防衛・製造業サイクル・内需消費が軒並みプラスへ。対する下位はテクノロジーが🆘脱落、素材が↘継続弱の2テーマだけ。つまり「ハイテク2テーマが売られ、残り全部に資金が回った」という、極端に分かりやすい2極化が起きていたんですよね。
まとめると、今日は内需・資源・金融・ディフェンシブの広い物色と、テクノロジー・非鉄の選別売りがはっきり分かれた相場でした。上位8テーマがそろって主役化したことは、資金がどこかへ消えたのではなく、行き先を値がさから内需へ替えただけという見方を裏づけます。テクノロジーの🆘脱落が一過性の急落で終わるか、それとも数日続く調整入りなのか。ここが明日以降の相場全体の体力を測る試金石になりそうです。
3対立軸でみるマクロ文脈
・金利軸:金融 − 不動産・建設(+ 金利上昇/− 金利低下)
・資源軸:(エネ+素材+商社)/3 − (輸送物流+内需消費)/2(+ 資源高/− 資源安)
・リスク軸:(製サイ+テクノ+素材)/3 − 生活防衛(+ リスクオン/− リスクオフ)
3軸の符号と大きさの組み合わせから「リスクオン×金利上昇×資源高」のように、本日の主題が読み取れる仕組みです。
今日の主題を3軸で言い表すと、「リスクオフ × 金利低下 × 資源は中立」でした。リスク軸が-1.95ptと大きくマイナスへ振れ、生活防衛(ディフェンシブ)が製造業・テクノロジー・素材を上回ったのが、いちばんの特徴です。米10年金利の低下を受けて金利軸も-0.97ptと低下方向。資源軸だけは+0.18ptとほぼ中立に踏みとどまりました。
| 対立軸 | 計算式 | 本日値 | 3日平均 | 10日累計 | 連続日数 | 解釈 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 金利軸 | 金融 − 不動産・建設 | -0.97pt | -1.40pt | -2.19pt | -3日 | 金利低下局面 |
| 資源軸 | (エネ+素材+商社)/3 − (輸送物流+内需消費)/2 | +0.18pt | -0.98pt | -0.67pt | +1日 | 中立 |
| リスク軸 | (製サイ+テクノ+素材)/3 − 生活防衛 | -1.95pt | -0.70pt | +3.06pt | -1日 | リスクオフ |
本文③で見た「8テーマの一斉🆙主役化とテクノロジーの🆘脱落」は、このマクロ文脈とつながっています。不動産・建設や金融が主役化した背景には、金利軸-0.97ptという米長期金利の低下があり、金利低下メリット業種が買われやすい地合いだったわけです。一方でテクノロジーが脱落した背景には、リスク軸-1.95ptというはっきりしたリスクオフがあります。リスク軸の10日累計はまだ+3.06ptとプラス圏ですから、長い目で見ればリスクオン基調が今日いったん巻き戻された、という読み方ができそうです。生活防衛が逃避先として選ばれている点も、リスクオフ局面の典型ですね。
本日の注目銘柄
値上がり率 TOP3
| 順位 | 銘柄名 | コード | 業種 | 騰落率 | 相対騰落 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | セレス | 3696 | 情報・通信業 | +20.01% | +21.33pt |
| 2 | 宮越ホールディングス | 6620 | 不動産業 | +13.61% | +14.93pt |
| 3 | ジャパンディスプレイ | 6740 | 電気機器 | +9.09% | +10.41pt |
急騰トップはセレス+20.01%。地合いが弱い日でも、個別材料のある中小型は別世界で動きます。業種としては逆風だった情報通信・電気機器からの逆行高で、指数とは無関係に資金が回る銘柄もあるという、いつもの構図ですね。
売買代金集中 TOP3
| 銘柄名 | 業種 | 騰落率 | 売買代金 | 注目ポイント |
|---|---|---|---|---|
| キオクシアHLDG | 電気機器 | -11.24% | 約4兆1,709億円 | 半導体メモリの主力。下げの中心で代金も突出 |
| ソフトバンクグループ | 情報・通信業 | -12.53% | 約4,490億円 | 値がさ崩れの震源地。指数を最も押し下げた |
| フジクラ | 非鉄金属 | -4.74% | 約3,860億円 | 電線の調整。前日まで連騰の反動安 |
売買代金の上位は半導体・値がさの売りで埋まりました。TOP3の市場シェアは49.3%と、資金が値がさハイテクの売りに極端に集中しています。裏を返すと、内需・資源の逆行高は代金的にはまだ薄い「主役交代の入口」という段階ですね。
最強モメンタム上位(RSI≥60 かつ 乖離率≥+5% かつ 相対騰落+1pt以上)
上昇トレンドが強く維持されている銘柄です。ただ今日の顔ぶれは過熱スコア+5以上が大半で、短期的にはかなり伸び切った位置にあります。トレンドフォローよりも、押し目を待つ姿勢が向いていそうな水準ですね。
| 銘柄名 | コード | 騰落率 | 相対騰落 | 過熱スコア | 判定 |
|---|---|---|---|---|---|
| J.フロント リテイリング | 3086 | +1.56% | +2.88pt | +7 | ⚠⚠ 強過熱 |
| サンリオ | 8136 | +8.60% | +9.92pt | +6 | ⚠ 過熱 |
| 日機装 | 6376 | +1.68% | +3.00pt | +6 | ⚠ 過熱 |
| 東京きらぼしFG | 7173 | +3.31% | +4.63pt | +5 | ⚠ 過熱 |
| Orchestra HLDG | 6533 | +2.67% | +3.99pt | +5 | ⚠ 過熱 |
| 三機工業 | 1961 | -0.16% | +1.16pt | +5 | ⚠ 過熱 |
売られすぎ反転候補(RSI≤35 かつ 乖離率≤-5% かつ 出来高倍率≥1.5倍)
売られすぎの状態にありながら、出来高が急増している銘柄です。底値圏で大口の買いが入り始めているサインとして注目します。逆張り・底値拾い向けの参考情報ですが、今日は該当が3銘柄と少なく、市場全体としてはまだ投げ売りが広がる段階ではないことの裏返しでもあります。
| 銘柄名 | コード | RSI | 乖離率 | 出来高倍率 | 騰落率 | 過熱スコア |
|---|---|---|---|---|---|---|
| アイ・ケイ・ケイHLDG | 2198 | 20.3 | -9.9% | 2.59倍 | +1.35% | -2 |
| マーベラス | 7844 | 24.6 | -5.6% | 1.55倍 | -0.47% | -1 |
| ディー・エヌ・エー | 2432 | 31.0 | -7.4% | 1.50倍 | +2.01% | +0 |
踏み上げ候補(信用倍率≤1.0 かつ 前日比+2%以上)
空売りが買い残を上回る状態で、株価が上昇している銘柄です。売り方の損切り(ショートカバー)を誘発しやすく、急騰に発展しやすいパターンです。今日は内需・小売・サービス系に候補が集まっており、地合い全体の物色方向とも重なっています。
| 銘柄名 | コード | 信用倍率 | 騰落率 | 相対騰落 | 過熱スコア | 判定 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 松屋 | 8237 | 0.21 | +8.64% | +9.96pt | +2 | △ やや強 |
| バリューHR | 6078 | 0.32 | +3.97% | +5.29pt | +1 | → 中立 |
| シマノ | 7309 | 0.74 | +2.08% | +3.40pt | +2 | △ やや強 |
| 丸一鋼管 | 5463 | 0.37 | +3.79% | +5.11pt | +0 | → 中立 |
| 三菱鉛筆 | 7976 | 0.14 | +3.34% | +4.66pt | +0 | → 中立 |
勝ち組セクターの中核株(業種累積≥+2pt × 規模 × 割安)
トレンドの強い業種の中から、規模が大きく割安な中核銘柄を抽出しています。中長期の順張り戦略の参考情報です。ただし今日は業種としては強くても、個別では半導体安に押された銘柄も並びます。トレンドと当日の値動きが食い違う点には注意したいところです。
| 銘柄名 | コード | 業種 | 騰落率 | 過熱スコア | 判定 |
|---|---|---|---|---|---|
| JX金属 ※関連市況確認要 | 5016 | 非鉄金属 | -6.83% | +4 | ⚠ 過熱 |
| NGK | 5333 | ガラス・土石製品 | -4.38% | +4 | ⚠ 過熱 |
| カシオ計算機 | 6952 | 電気機器 | +2.95% | +2 | △ やや強 |
| 日本カーボン | 5302 | ガラス・土石製品 | +1.71% | +1 | → 中立 |
| シスメックス | 6869 | 電気機器 | +2.23% | +0 | → 中立 |
負け組セクターの中核株(業種累積≤-2pt × 規模 × 割高)
トレンドの弱い業種の中から、規模が大きく割高な中核銘柄を抽出しています。ポジション縮小や空売り戦略の参考情報です。今日は情報・通信業と卸売業(商社)に候補が偏っており、テーマの強弱とも整合しています。
| 銘柄名 | コード | 業種 | 騰落率 | 過熱スコア | 判定 |
|---|---|---|---|---|---|
| 三菱商事 ※関連市況確認要 | 8058 | 卸売業 | +0.07% | -3 | △ やや弱 |
| 三井物産 ※関連市況確認要 | 8031 | 卸売業 | +1.39% | -3 | △ やや弱 |
| 豊田通商 ※関連市況確認要 | 8015 | 卸売業 | -0.70% | -2 | △ やや弱 |
| テラスカイ | 3915 | 情報・通信業 | -6.37% | -3 | △ やや弱 |
| フィックスターズ | 3687 | 情報・通信業 | -11.16% | -2 | △ やや弱 |
市場体温計
本日の総合体温はLayer 1合計が-1で「☃ 涼風(やや弱気)」。前日の+4から8段階の反転です。高温シグナルは信用評価損益率の1点のみ、低温シグナルは0点で、過熱でも底値でもないニュートラルゾーンに位置しています。急落した割に温度が極端な寒さまで下がっていないのが、今日の崩れ方の限定性を表していますね。
Layer 1:日々の体温(合計 -1 / ±5 → ☃ 涼風)
5項目のうちプラスは上昇銘柄比率の1つだけ。日経・TOPIX方向とTOP10売買代金上昇数が-1で、大型株の広がりを欠いた急落だったことが分かります。値上がり業種数と新高安スプレッドは中立で踏みとどまりました。
| 項目 | 本日値 | +1の閾値 | -1の閾値 | スコア |
|---|---|---|---|---|
| 上昇銘柄比率 | 58.6% | ≥55% | ≤35% | +1 |
| 値上がり業種数 | 19/33 | ≥20 | ≤11 | 0 |
| 新高値−新安値スプレッド | -5 | ≥+30 | ≤-30 | 0 |
| 日経・TOPIX方向 | 両方- | 両方+ | 両方- / 値がさ偏重 | -1 |
| TOP10売買代金上昇数 | 0/10 | ≥8社 | ≤3社 | -1 |
| Layer 1 合計 | -1 / ±5 | ☃ 涼風 | ||
Layer 2:高温シグナル(1 / 4 点灯)
点灯しているのは④(信用評価損益率)の1つだけです。これは+1.47%という約13年ぶりのプラス水準を維持していることによるもので、過熱というより需給の良好さを映しています。③(騰落レシオ25日)は97.76で進捗78%とやや高めですが、まだ過熱ラインには届いていません。
| No. | 項目 | 本日値 | 点灯閾値 | 進捗 | 判定 |
|---|---|---|---|---|---|
| ① | RSI70超銘柄比率 | 13.7% | ≥25% | 55% | 未達 |
| ② | 日経225 25日乖離率 | +2.60% | ≥+8% | 32% | 未達 |
| ③ | 騰落レシオ25日 | 97.76 | ≥125 | 78% | 未達 |
| ④ | 信用評価損益率 | +1.47% | ≥-3% | 100% | ✅ 点灯 |
| 合計 | 1/4点灯(過熱なし) | ||||
Layer 3:低温シグナル(0 / 4 点灯)
低温シグナルは0点で、底値接近のサインはまだ出ていません。なお3つ目に騰落レシオ6日を採用しているのは意図的な非対称設計で、「上昇はじわじわ、下落は急激」という株式相場の特性に合わせています。業界標準の騰落レシオ25日≤70は近年の市場ではほぼ点灯しないため、6日≤60で実用化しているわけです。今日はRSI30以下が7.4%・騰落レシオ6日95.26と、底値圏には遠い水準でした。
| No. | 項目 | 本日値 | 点灯閾値 | 進捗 | 判定 |
|---|---|---|---|---|---|
| ① | RSI30以下銘柄比率 | 7.4% | ≥15% | 49% | 未達 |
| ② | 日経225 25日乖離率 | +2.60% | ≤-6% | 0% | 未達 |
| ③ | 騰落レシオ6日 | 95.26 | ≤60 | 63% | 未達 |
| ④ | 信用評価損益率 | +1.47% | ≤-15% | 0% | 未達 |
| 合計 | 0/4点灯(底値感なし) | ||||
補助指標と相場の質
同じ体温でも中身の質を見分ける補助線です。今日いちばん効いているのが資金集中度49.3%(極端集中)で、買い主導率も20%と売り主導。値がさ半導体への一極集中の売りが下げを主導した、という質がここに出ています。
| 補助指標 | 本日値 | 判定 | 目安 |
|---|---|---|---|
| 資金集中度(TOP3売買代金シェア) | 49.3% | 極端集中 | ≥30%で集中、≥40%で極端集中 |
| 買い主導率(TOP20内) | 20% | 売り主導 | ≥70%で買い主導/≤30%で売り主導 |
| TOPIX 25日乖離率 | +0.21% | 中立 | ±5%で中立圏 |
| 日経−TOPIX乖離率差 | +2.39pt | 中立 | ≥+4ptで値がさ偏重 |
| 騰落レシオ6日(参考値) | 95.26 | 中立 | ≤60で超過冷/≤80で過冷 |
総合すると、体温-1の急落ながら、過熱・底値いずれの稀シグナルも点灯薄というのが今日の市場体温計の結論です。下げを主導したのは値がさ半導体への一極集中の売りで、内需・資源株は逆行高。信用評価損益率+1.47%が維持され需給の重荷は軽いため、相場の質はあくまで中立。底値接近のサインが出ているわけではないので、ここからの反発余地は素直に「半導体の戻り次第」という見方になりそうです。
本日のマクロ環境
マクロはそれぞれが別々のシグナルを出した1日でした。米株は前日(6/25木)にNYダウ小幅高・ナスダック続落とまちまち。VIXは20台へ上昇し、為替は小幅な円高、米金利は低下と、株式にとっての追い風と逆風が入り混じっています。
明日の注目ポイント
3層構造でみる明日のシナリオ
本日の市場を「マクロ → テーマ → 個別業種」の3つの層に分けて、それぞれが何を示しているかを確認してから明日のシナリオを組み立てます。3層が同じ方向を示していれば、それは偶然ではなく構造的な動きとして信頼できる、という考え方です。
- 金利軸 -0.97pt(連続-3日) 金利低下
- リスク軸 -1.95pt(連続-1日) リスクオフ
- 資源軸 +0.18pt(連続+1日) 中立
- 市場体温計:L1 -1「☃涼風」/ L2 1/4 / L3 0/4(信用評価のみ点灯)
- 最強:エネルギー+3.10pt(🆙主役化・連続+1日・🔥🔥強流入)
- 次点:不動産・建設+2.75pt(🆙主役化・金利低下メリット)
- 最弱:テクノロジー-1.12pt(🆘脱落・連続-1日)
- もう1つの敗者:素材-0.69pt(↘継続弱・連続-4日・非鉄安)
- 🔥本格流入6業種に 不動産業(4→4)・金属製品(4→5) が登場
- F勝ち組セクター中核は 業種は強いが当日は半導体安に押された 銘柄が混在
- 情報・通信業は ネット高安差-15で安値超過が突出
- A最強モメンタム上位は過熱スコア+5〜+7で 短期は伸び切った位置
明日も値がさハイテクの反発が確認できるまでは、内需・金融・資源優位の地合いが継続する公算が高いとみています。
- 期待エリア:石油・石炭製品/鉱業/不動産業/建設業/銀行業(金利低下+逆行高の主役)
- 継続性試金石:金融(銀行・保険・証券)が連続上昇に転じるか(本日+1日目で地力はこれから)
- 底打ち待機:テクノロジー(電気機器)。🆘脱落からの下げ止まりを確認できるまでは様子見
- マクロ材料注視:米ナスダックの続落有無・VIX20超え継続・ドル円161円台の維持
分岐リスクと警戒トリガー
🌧️ 弱気分岐A:半導体の戻り売りが指数全体へ波及
SBG・キオクシアの売りが続き、値がさ安がTOPIXまで巻き込む展開です。指数が崩れれば内需の逆行高も剥落し、せっかくのローテーションが「全面安」に置き換わります。
⚡ 最弱気分岐B:米株調整×円高反転のダブルパンチ
米ナスダックの調整が本格化しVIXが25超へ。これに円高反転が重なると、輸出株まで崩れて内需逃避も効かなくなり、全面安リスクが高まります。
📖 もっと詳しく:3層構造の論理プロセスを最初から追う
層1:マクロ層 ─ リスクオフだが金利低下が下支え
今日のマクロは、一見すると典型的なリスクオフでした。リスク軸-1.95ptと大きくマイナスへ振れ、製造業・テクノロジー・素材という景気敏感グループが、生活防衛(ディフェンシブ)に対して大きく劣後しています。VIXも20台へ上昇し、米株はまちまち。リスクを取りにいく地合いではなかったことは確かです。
ただし、ここで重要なのが金利軸-0.97pt(金利低下)です。米10年金利が4.382%へ低下したことで、不動産・建設や金融といった金利感応度の高い業種が買われやすくなりました。つまり「リスクオフだから全部売り」ではなく、「リスクオフ+金利低下だから、ディフェンシブと金利低下メリット業種が選好される」という、選別的な環境だったわけです。リスク軸の10日累計はまだ+3.06ptとプラス圏に残っており、中期のリスクオン基調が今日いったん巻き戻された、という整理ができます。
市場体温計はLayer 1が-1の「涼風」。急落のわりに極端な寒さまで下がっていないのは、上昇銘柄比率58.6%・値上がり業種19/33と裾野が過半を維持したためです。高温・低温シグナルがともに点灯薄で、過熱でも底値でもないニュートラルゾーンという温度感でした。
層2:テーマ層 ─ 8テーマの一斉主役化という珍しい広がり
テーマ層で起きたのは、極端にきれいなローテーションでした。エネルギー・不動産建設・商社・金融・輸送物流・生活防衛・製造業サイクル・内需消費の8テーマがいっせいに🆙主役化で点灯しています。これだけ多くのテーマが同時に主役化するのは珍しく、「資金がどこかへ消えたのではなく、行き先を値がさから内需へ替えただけ」という見方を強く裏づけます。
対照的に、流出側はテクノロジー(🆘脱落)と素材(↘継続弱)の2テーマだけ。テクノロジーは電気機器-2.75pt(キオクシア・アドバンテスト)が総崩れし、長く主役を張ってきたテーマが下位へ陥落しました。素材は非鉄金属-3.22pt(フジクラ・古河電工)の電線安が重しで、連続-4日と調整が長引いています。
注意したいのは、8テーマ主役化の連続日数がいずれも+1日で、地力(短長スプレッド)はこれから積み上がる段階だという点です。今日いきなり反転したばかりなので、明日も続くかどうかは継続性の確認が必要です。特に金融は先回りアラートで「強流入×買い主導」と評価されており、連続上昇に転じるかが試金石になります。
層3:業種・銘柄層 ─ 買いは内需金融へ、ハイテクは需給悪化
33業種の資金流入シグナルでは、本格流入が6業種。不動産業(前日4→本日4)・金属製品(4→5)・ゴム製品(4→5)などが2日連続でスコア4以上を維持しています。方向としては流出17業種が数で上回るものの、買われている業種ははっきり買われている、という方向感のある流れでした。
一方で需給の傷は、年初来高安のネット差に表れています。情報・通信業がネット-15と突出して安値超過で、ここが値がさ売りの集積地です。F勝ち組セクター中核の銘柄リストにはJX金属やNGKなど「業種トレンドは強いが当日は半導体安に押された」銘柄が混在しており、トレンドと当日の値動きが食い違っています。
個別では、A最強モメンタム上位が過熱スコア+5〜+7と短期的に伸び切った位置にあります。J.フロントリテイリング+7、サンリオ+6、日機装+6など、押し目を待ちたい水準が並びました。逆に売られすぎ反転候補は3銘柄と少なく、投げ売りが広範に広がる段階ではありません。
3層統合の読み方
マクロ層の「リスクオフ×金利低下」、テーマ層の「内需・資源・金融の一斉主役化」、業種層の「ハイテク需給悪化×内需金融への集中」は、いずれも内需・バリュー優位という同じ方向を指しています。3層が揃っているため、これは単発のノイズではなく構造的なローテーションのシグナルと読めます。
したがって明日のメインシナリオは「内需・金融・資源優位の継続、ハイテクは戻り待ち」。ただし連続日数が浅く地力が薄いこと、半導体の戻り売りが指数全体を巻き込むリスクがあることから、信頼度は中〜やや高に置いています。半導体が寄り付きから-3%超で売られるようなら、ローテーションは「全面安」に置き換わる可能性があり、その時は即座にサブシナリオへ切り替える構えです。
🏆 本日の総合判定(11因子モデル):弱気(スコア:-4/11)
スコア内訳:
- A トレンド:-3(TOPIX-1.32%・日経-TOPIX-2.83pt・グロース-TOPIX-1.19ptの3つともマイナス)
- B 幅・需給:+0(値上がり業種19/33・新高安差-5・上昇銘柄比率58.6%とすべて中立圏)
- C 内部エネルギー:+0(シクリカル-ディフェンシブ差-1.43%でC1は-1も、RSI健全度+1が相殺)
- ⚠ D 過熱調整:-1(TOP3売買代金シェア49.3%で資金集中リスクが点灯)
- E マクロ:+0(VIX20.20は中立レンジ、米株合算-0.47%も±1%圏内)
判定根拠:A群トレンドが-3と大きく沈み、B〜C群は中立、D群の資金集中リスクが重しとなった合計-4で「弱気」に着地しました。ただTOPIXは-1.32%で崩れ方は限定的で、内需・資源の逆行高とバリュー回帰が同時進行しており、相場全体の崩壊というより値がさ偏重の調整という性格が強い1日でした。





コメントを残す