今日の日本株|2026年5月25日の市場資金フロー|半導体・非鉄主導で日経+2.87%も裾野は限定的

今日の日本株|2026年5月25日の市場資金フロー|半導体・非鉄主導で日経+2.87%も裾野は限定的

2026年5月25日(月)の東京株式市場は、日経平均が+2.87%・TOPIXが+1.29%とそろって上昇し、日経平均は65,157円と過去最高値圏での推移となりました。ただ中身を見ると、上昇銘柄比率は44.3%と半数を割り込んでおり、値下がり銘柄のほうが多いという指数とは逆の構図です。つまり、ソフトバンクグループやキオクシアといった値がさハイテク株の急騰が指数を押し上げた、いわゆる値がさ偏重の相場だった、という見方ができそうです。一方で物色の裾野は狭く、地合いそのものが強いとは言い切れないのが今日の特徴なんですよね。

📋 3行まとめ
  • 日経平均は+2.87%と大幅高で最高値圏。非鉄金属が+7.57%と急騰し、電機・空運も続いて半導体関連が相場をけん引しました。
  • 一方で上昇銘柄比率は44.3%・値上がり業種は19/33にとどまり、新高安スプレッドは-57と需給はむしろ悪化。指数の強さと内部の弱さが食い違っています。
  • 11因子モデルの総合判定は「やや強気(+3/11)」。トレンドは良好なものの、資金集中と幅の弱さが警戒要因として残りました。
主要指標
日経平均
+2.87%
65,157 円
TOPIX
+1.29%
3,942 pt
グロース250
+1.82%
843 pt
セクター・内部相場
最強業種
非鉄金属
+7.57% / フロー +6.28pt
最弱業種
鉱業
-4.28% / フロー -5.57pt
上昇銘柄比率
44.3%
新高値102 / 新安値159(差-57)
為替・米10年
¥158.93 / 4.56%
ドル円 -0.19円 / 米10年低下
📡 今日の主役・主役交代シグナル
素材+1.94pt / 連続+3日・継続強
テクノロジー+0.76pt / 連続+4日・継続強
🆙 不動産・建設+0.83pt / 主役化点灯
エネルギー-3.88pt / 連続-3日・継続弱
内需消費-2.67pt / 連続-3日・継続弱
商社-1.72pt / 連続-6日・継続弱
継続強:複数日の連続上昇 / 🆙主役化:本日から主役入り / 🆘脱落:本日から下位陥落(本日は脱落シグナルなし)

今日の日本株:業種別の資金フロー分析

値上がり業種 TOP5

本日の値上がり業種の顔ぶれを見ると、非鉄金属が+7.57%と頭一つ抜けた強さで、相対騰落でも+6.28ptと群を抜いています。電線・銅関連を中心に、半導体・データセンター向けの素材需要を映した買いが入った印象ですね。続く電気機器も+3.99%と大幅高で、半導体製造装置やハイテク主力に資金が向かいました。さらに空運・ガラス土石・建設まで、上位は資源高と内需インフラがきれいに混在している点が今日らしいところだったりします。

業種騰落率相対騰落コメント
非鉄金属+7.57%+6.28pt電線・銅関連が急騰。本日の独走筆頭
電気機器+3.99%+2.70pt半導体・ハイテク主力に資金集中
空運業+3.85%+2.56pt原油急落を追い風にコスト改善期待
ガラス・土石製品+3.38%+2.09pt半導体材料・セメント関連が連れ高
建設業+2.79%+1.50ptインフラ・再開発テーマで主役化の兆し

値下がり業種 TOP5

反対に売られた側を見ると、鉱業が-4.28%と独歩安で、相対騰落も-5.57ptと本日最弱でした。これはWTI原油が一日で-8%超も急落したことが直撃した格好で、資源価格の下落がそのまま株価に出た形ですね。加えて小売・倉庫運輸・海運・証券といった内需と金融周りも軟調で、資金は資源安に弱い業種から逃げたという流れが読み取れます。指数が大幅高だったわりに、こうして下を見るとむしろ売られた業種のほうが目立つのが今日の歪さなんですよね。

業種騰落率相対騰落コメント
鉱業-4.28%-5.57pt原油急落が直撃。本日最弱の独歩安
小売業-1.95%-3.24pt内需消費の弱さが継続
倉庫・運輸関連業-1.33%-2.62pt物流関連に利益確定売り
海運業-1.15%-2.44pt市況系の弱さに連動
証券・商品先物業-0.96%-2.25pt金融全体の地合い悪化を映す

こうして上下を並べてみると、本日の構図は「非鉄金属・電機を軸にした素材+テクノロジー」に資金が集まり、「鉱業・石油などのエネルギーと、小売・サービスの内需消費」から資金が抜けた、という整理になります。つまりリスクオン×資源高(原油は除く)×金利低下の地合いがそのまま業種選別に表れた一日でした。一方で、買われた業種の数自体は19/33と過半数をわずかに超える程度で、物色の幅は決して広くないという点は押さえておきたいところですね。

💡 「対TOPIX相対騰落」って何?(初めての方向け)
対TOPIX相対騰落とは
各業種の騰落率からTOPIX(+1.29%)を引いた値です。プラスなら市場平均より強い(資金が集まっている)、マイナスなら市場平均より弱い(資金が逃げている)ことを示します。本日のようにTOPIXが+1.29%上昇した局面では、相対騰落がプラスの業種だけが「本当に買われた業種」といえます。
→ もっと詳しく知りたい方は:対TOPIX相対騰落・累積ptの読み方を読む
業種別騰落率 2026/05/2533業種の騰落率と対TOPIX相対騰落 業種別騰落率・対TOPIX相対騰落(東証33業種)| 2026/05/25 値上がり 値下がり 相対騰落(紫帯) TOPIX=+1.29%(基準線) 1% -1% 2% -2% 3% -3% 4% -4% 5% -5% 6% -6% 7% 非鉄金属 +7.57% (+6.28pt) 電気機器 +3.99% (+2.70pt) 空運業 +3.85% (+2.56pt) ガラス・土石製品 +3.38% (+2.09pt) 建設業 +2.79% (+1.50pt) ゴム製品 +2.64% (+1.35pt) 金属製品 +2.60% (+1.31pt) 繊維製品 +2.53% (+1.24pt) 化学 +1.74% (+0.45pt) 輸送用機器 +1.70% (+0.41pt) 機械 +1.63% (+0.34pt) 不動産業 +1.45% (+0.16pt) 水産・農林業 +0.75% (-0.54pt) 情報・通信業 +0.67% (-0.62pt) その他金融業 +0.48% (-0.81pt) 電気・ガス業 +0.42% (-0.87pt) 鉄鋼 +0.39% (-0.90pt) 医薬品 +0.21% (-1.08pt) 精密機器 +0.10% (-1.19pt) その他製品 -0.05% (-1.34pt) 食料品 -0.31% (-1.60pt) 保険業 -0.32% (-1.61pt) 銀行業 -0.41% (-1.70pt) 卸売業 -0.43% (-1.72pt) パルプ・紙 -0.55% (-1.84pt) 陸運業 -0.63% (-1.92pt) サービス業 -0.82% (-2.11pt) 石油・石炭製品 -0.91% (-2.20pt) 証券・商品先物業 -0.96% (-2.25pt) 海運業 -1.15% (-2.44pt) 倉庫・運輸関連業 -1.33% (-2.62pt) 小売業 -1.95% (-3.24pt) 鉱業 -4.28% (-5.57pt) 📐 紫帯(相対騰落): 各業種の騰落率からTOPIX(+1.29%)を引いた値。右に伸びる=市場平均より強い、左=弱い。 本日は非鉄金属+6.28pt・電気機器+2.70pt・空運業+2.56ptが市場平均を大きく上回り、エネルギー・内需・金融は相対騰落マイナスで流出側。 2026/05/25 | 市場資金フローレポート
▲ 33業種の本日騰落率(バー)と対TOPIX相対騰落(紫帯)。2026/05/25

業種フロー詳細と主役交代シグナル

資金流入
7 業種
🔥 本格 5 🟢 兆し 1 ○ 本日 1
中立
2 業種
様子見ゾーン
資金流出
24 業種
❄ 本格 18 🔵 兆し 6 ○ 本日 0

このカウントが今日の相場の本質を端的に表しています。資金が流入したのはわずか7業種で、それも非鉄金属・電気機器・化学・情報通信・ガラス土石といった半導体・素材まわりに集中しています。これに対して流出は24業種と全体の7割以上を占め、しかも本格流出が18業種にのぼります。つまり指数は上がっても、実際にお金が向かっている先は一部の業種に偏っていて、相場全体としてはむしろ資金が引いている、という構図に見えますね

33業種 資金流入シグナル 2026/05/255項目スコアと判定 💰 33業種 資金流入シグナル | 5項目スコア+判定スナップショット 短2>長5 +圏 加速 連続 地力 前日 本日 判定 2日連続 素材 非鉄金属 · 4 4 🔥 本格 ○ 4→4 化学 · 5 4 🔥 本格 ○ 5→4 鉄鋼 · · · · · 1 0 – — テクノロジー 電気機器 5 5 🔥 本格 ○ 5→5 精密機器 · · · · 1 1 – — 金融 銀行業 · · · · 2 1 – — 保険業 · · · · 1 1 – — 証券・商品先物業 · · · · · 1 0 – — 輸送・物流 空運業 1 5 ○ 本日 海運業 · · · · · 0 0 – — 倉庫・運輸関連業 · · · · · 0 0 – — 製造業サイクル 機械 · 3 4 🟢 兆し ○ 3→4 輸送用機器 · · · · 2 1 – — 不動産・建設 建設業 · · · 0 2 – — 不動産業 · · · · · 0 0 – — 生活防衛 食料品 · · · · · 1 0 – — 医薬品 · · · · · 0 0 – — 電気・ガス業 · · · · · 0 0 – — 陸運業 · · · · · 0 0 – — 内需消費 サービス業 · · · · 1 1 – — 小売業 · · · · · 0 0 – — 商社 卸売業 · · · · · 0 0 – — エネルギー 鉱業 · · · · · 0 0 – — 石油・石炭製品 · · · · · 0 0 – — 除外 ガラス・土石製品 5 5 🔥 本格 ○ 5→5 情報・通信業 · 5 4 🔥 本格 ○ 5→4 繊維製品 · · 1 3 – — ゴム製品 · · 0 3 – — 金属製品 · · · 1 2 – — 水産・農林業 · · · · 1 1 – — その他金融業 · · · · 2 1 – — パルプ・紙 · · · · · 0 0 – — その他製品 · · · · · 0 0 – — 🎯 33業種シグナル分布: 💰 流入計 7業種 (🔥本格 5 / 🟢兆し 1 / ○本日のみ 1) vs ⚠ 流出計 24業種 (❄本格 18 / 🔵兆し 6 / ○本日のみ 0) / 中立 2業種 📐 シグナル:①短期2日平均>長期5日平均/②直近2日が+/③加速(2日>3-4日前)/④直近3日中2日以上+/⑤累積10日>0 📐 判定:🔥スコア4+が2日連続(本格流入)/🟢スコア3+が2日連続(兆し)/○本日のみ4+/−それ以外 2026/05/25 | 市場資金フローレポート
▲ 33業種の資金流入シグナル。5項目判定で流入🔥/流出❄を色分け。2026/05/25

📌 主役交代シグナルのポイント:本日は不動産・建設が🆙主役化で点灯し、建設業を中心に新たな買いの動きが出てきました。素材とテクノロジーは⤴継続強で地力を維持。一方でエネルギー・内需消費・商社は強流出が続いており、流出側が地合いとして根強いのが実情です。今日は脱落シグナルの点灯はなく、上位テーマの顔ぶれは大きく崩れていません。

業種別対TOPIX相対騰落ヒートマップ(直近5営業日)

1日の動きだけでなく、直近5営業日の累積で資金の向きを見ると、流れがより立体的に掴めます。5日間の累積では情報・通信業と電気機器が累積1位・2位で、テクノロジー系への資金流入が一過性ではなく続いていることが分かります。逆に鉱業・石油は5日連続で累積マイナスが深く、エネルギーからの資金流出がトレンドとして定着しつつある様子ですね。

業種別対TOPIX相対騰落ヒートマップ 2026/05/25直近5営業日の対TOPIX相対騰落pt 業種別 対TOPIX相対騰落ヒートマップ(直近5営業日)| 2026/05/25 05/19 TOPIX +0.63% 05/20 TOPIX -1.53% 05/21 TOPIX +1.64% 05/22 TOPIX +1.00% 05/25 TOPIX +1.29% 本日順位 素材 非鉄金属 -8.92pt -2.16pt +0.82pt +5.83pt +6.28pt 1 化学 -0.49pt -0.41pt +0.06pt +0.60pt +0.45pt 9 鉄鋼 -0.19pt -0.38pt -0.36pt -0.38pt -0.90pt 17 テクノロジー 電気機器 -1.54pt -0.25pt +2.69pt +1.19pt +2.70pt 2 精密機器 -1.78pt +0.90pt -1.32pt -0.59pt -1.19pt 19 金融 保険業 +2.98pt -0.01pt -4.19pt -3.01pt -1.61pt 22 銀行業 +2.84pt +0.73pt +0.70pt -0.84pt -1.70pt 23 証券・商品先物業 +1.12pt -0.01pt +0.51pt -1.51pt -2.25pt 29 輸送・物流 空運業 +0.69pt +0.18pt +0.71pt -0.88pt +2.56pt 3 海運業 -0.01pt +1.22pt -3.31pt -2.39pt -2.44pt 30 倉庫・運輸関連業 +0.91pt +1.15pt -0.93pt -0.77pt -2.62pt 31 製造業サイクル 輸送用機器 -0.45pt +0.63pt -0.13pt -0.69pt +0.41pt 10 機械 -1.31pt -0.82pt -0.54pt +0.59pt +0.34pt 11 不動産・建設 建設業 +0.53pt -2.00pt -1.78pt -1.82pt +1.50pt 5 不動産業 +0.48pt -0.49pt -0.16pt -2.99pt +0.16pt 12 生活防衛 電気・ガス業 +1.61pt -0.53pt -1.09pt -2.45pt -0.87pt 16 医薬品 -0.21pt +1.38pt -1.62pt -1.13pt -1.08pt 18 食料品 +1.55pt +0.52pt -2.04pt -1.34pt -1.60pt 21 陸運業 +1.06pt +0.48pt -1.82pt -2.04pt -1.92pt 26 内需消費 サービス業 +4.14pt +0.36pt -2.27pt +0.00pt -2.11pt 27 小売業 +2.58pt +1.76pt -2.76pt -0.10pt -3.24pt 32 商社 卸売業 -0.67pt -0.56pt -1.91pt -1.12pt -1.72pt 24 エネルギー 石油・石炭製品 -0.27pt -0.96pt -2.48pt -1.61pt -2.20pt 28 鉱業 +0.69pt +1.60pt -4.48pt -1.72pt -5.57pt 33 除外 ガラス・土石製品 -1.63pt -0.41pt +1.37pt +2.60pt +2.09pt 4 ゴム製品 -0.25pt -0.21pt -1.04pt -1.11pt +1.35pt 6 金属製品 -0.27pt +0.64pt +0.57pt -1.16pt +1.31pt 7 繊維製品 +0.42pt +0.09pt -0.94pt -0.44pt +1.24pt 8 水産・農林業 +2.68pt -0.41pt -1.29pt -2.72pt -0.54pt 13 情報・通信業 +0.12pt -0.72pt +3.23pt +2.82pt -0.62pt 14 その他金融業 +1.69pt +2.57pt +0.56pt -0.59pt -0.81pt 15 その他製品 +2.04pt +0.57pt -2.53pt -1.29pt -1.34pt 20 パルプ・紙 -0.28pt +0.40pt -1.92pt -1.72pt -1.84pt 25 📚 各テーマの構成業種・代表銘柄は「33業種セクターマップ」へ
▲ 業種別 対TOPIX相対騰落ヒートマップ(直近5営業日・10テーマ分類)。2026/05/25

年初来高値・安値更新の業種別分布

本日は新高値が102銘柄に対して新安値が159銘柄と、安値更新のほうが多く、高安差は-57とマイナスでした。指数が大幅高だったことを考えると、これはかなり違和感のある数字なんですよね。業種別に見ると、高値更新は電気機器が突出し、化学・銀行・非鉄金属が続きます。一方で安値更新はサービス業・小売業に集中し、陸運・食料品・不動産もマイナス側に並びました。つまり高値を更新できているのは一部のハイテク・素材だけで、内需系の多くは年初来安値圏に沈んでいる、という二極化が起きています。

年初来高値・安値更新 業種別 2026/05/25高値102 安値159 年初来高値・安値更新の業種別分布(高値-安値 差)| 2026/05/25 全体:高値更新 102銘柄 / 安値更新 159銘柄 / 新高安差 -57(需給は弱含み) +34 電気機器 +8 化学 +6 銀行業 +3 非鉄金属 +3 精密機器 -33 サービス業 -27 小売業 -8 陸運業 -7 食料品 -7 不動産業 電気機器+34・化学+8・銀行+6が高値優勢の一方、サービス業-33・小売業-27が安値優勢。 指数は強いものの新高安差-57で内部需給は弱く、値がさハイテク偏重の裾野の狭さがうかがえます。 2026/05/25 | 市場資金フローレポート
▲ 年初来高値-安値更新の業種別ネット差分。2026/05/25

なお、相場の性格を補助的に確認しておくと、本日はシクリカル(景気敏感)系がディフェンシブ系を市場平均で上回り、グロースもバリューをわずかに上回りました。したがって、教科書的には景気敏感×グロース寄りのリスクオンの一日だったといえます。ただし前述のとおり物色の裾野は狭く、数字の見た目ほど中身は強くないという点は重ねて意識しておきたいところです。

本日の日本株で強かったテーマ:テーマ別資金フロー

1素材+1.94pt⤴ +3日
2不動産・建設+0.83pt🆙 +1日
3テクノロジー+0.76pt⤴ +4日
4製造業サイクル+0.38pt🆕 +1日
5輸送・物流-0.83pt↘ -3日
6生活防衛-1.37pt↘ -3日
7商社-1.72pt↘ -6日
8金融-1.85pt↘ -3日
9内需消費-2.67pt↘ -3日
10エネルギー-3.88pt↘ -3日
テーマ別資金フロー 2026/05/2510テーマの対TOPIX相対騰落 テーマ別資金フロー(対TOPIX相対騰落 pt)| 2026/05/25 1 -1 2 -2 -3 -4 +1.94 素材 +0.83 不動産・建設 +0.76 テクノロジー +0.38 製造業サイクル -0.83 輸送・物流 -1.37 生活防衛 -1.72 商社 -1.85 金融 -2.67 内需消費 -3.88 エネルギー 2026/05/25 | 市場資金フローレポート | 最強:素材+1.94pt / 最弱:エネルギー-3.88pt
▲ 10テーマ別の対TOPIX相対騰落(本日)。2026/05/25
💡 「テーマ別資金フロー」の読み方って?(初めての方向け)
テーマ別平均騰落率とは
各テーマに分類した銘柄の騰落率を単純平均したものが「平均騰落率」です(売買代金加重なし)。そこからTOPIX(+1.29%)を引いた値が「相対騰落」で、テーマとして市場平均より強いか弱いかを示します。相対騰落+2pt以上を◎大量流入、+0〜+2ptを○流入、-1pt以下を✕大幅流出と判定しています。
→ もっと詳しく知りたい方は:テーマ別資金フローと3対立軸の読み方を読む
ローテーション9カテゴリ判定とは
本日pt・連続日数・短長スプレッド(直近3日平均と長期10日平均の差分)を組み合わせて、各テーマの「動きの局面」を9カテゴリに機械分類しています。🆙主役化/🆕反転兆候/⤴継続強/⤵失速/🆘脱落/🆖弱含み/↘継続弱/🔄底打ち兆候/◐中立の9種類で、流入強度(今この瞬間の強弱)と組み合わせると、明日以降の動きの予兆まで読み取れる設計になっています。

テーマ別で俯瞰すると、本日の主役は素材(+1.94pt)で、3日連続の⤴継続強と流れに勢いがあります。これにテクノロジーが4日連続の継続強で続き、半導体・素材の二枚看板が相場を支えている格好ですね。さらに不動産・建設が🆙主役化で点灯し、新たな買いの候補として浮上してきました。一方で下位はエネルギー(-3.88pt)を筆頭に6テーマが↘継続弱で、流出側の地合いが根強く、相場全体としてはむしろ資金が抜けているテーマのほうが多数派という構図です。

🔥🔥 1位 素材 +1.94pt⤴ 継続強

鉄鋼・非鉄金属・化学で構成。本日は非鉄金属+6.28ptの独走が牽引し、鉄鋼-0.90ptとの差は大きいものの、テーマ全体では市場平均を大きく上回りました。連続+3日・流入強度🔥🔥で⤴継続強の判定。電線・銅関連を軸に、明日以降も粘り強さが期待できそうな位置です。

🔥 2位 不動産・建設 +0.83pt🆙 主役化

不動産業+0.16pt・建設業+1.50ptで構成。本日pt+0.83・連続+1日で🆙主役化判定が点灯し、新規の主役候補として浮上しました。長期では累積マイナス圏にあるテーマだけに、ここからの継続性が試されるところですね。

🔥 3位 テクノロジー +0.76pt⤴ 継続強

電気機器+2.70pt・精密機器-1.19ptで構成。本日pt+0.76・連続+4日で⤴継続強の判定です。半導体製造装置を中心に資金流入が続いており、4日連続という連続性が地力の強さを物語っています。

→ 4位 製造業サイクル +0.38pt🆕 反転兆候

機械+0.34pt・輸送用機器+0.41ptで構成。本日pt+0.38・連続+1日で🆕反転兆候の判定。流入強度は→中立ながら、長く弱かったテーマがプラス圏に顔を出してきた点は、底打ちの初動として軽く意識しておきたいところです。

💧 5位 輸送・物流 -0.83pt↘ 継続弱

海運・空運・倉庫運輸で構成。空運業+2.56ptは原油急落の恩恵で強かった一方、倉庫・運輸関連業-2.62ptが重しとなり、テーマ全体では-0.83pt。連続-3日で↘継続弱の判定で、内部でも明暗が分かれています。

💧 6位 生活防衛 -1.37pt↘ 継続弱

食料品・医薬品・電気ガス・陸運で構成。電気・ガス業-0.87ptから陸運業-1.92ptまで全て市場平均を下回り、連続-3日で↘継続弱。リスクオン局面でディフェンシブが売られる、典型的な資金の逆回転が出ています。

💧💧 7位 商社 -1.72pt↘ 継続弱

卸売業-1.72pt単独で構成。連続-6日と最も長い流出継続で、強流出💧💧の↘継続弱判定。資源価格の下落観測が重しとなりやすく、ここまで売られ続けると逆に底打ちのタイミングも意識され始める水準ですね。

💧💧 8位 金融 -1.85pt↘ 継続弱

銀行・保険・証券先物で構成。保険業-1.61pt・証券-2.25ptと軒並み軟調で、連続-3日の↘継続弱。米長期金利が低下した日は金融が買われにくく、金利低下局面の弱さがそのまま表れた形です。

💧💧 9位 内需消費 -2.67pt↘ 継続弱

小売・サービスで構成。小売業-3.24pt・サービス業-2.11ptと内需の弱さが鮮明で、連続-3日の強流出💧💧。新安値更新もこの2業種に集中しており、年初来安値圏に沈む銘柄が多いテーマです。

💧💧 10位 エネルギー -3.88pt↘ 継続弱

鉱業・石油石炭で構成。鉱業-5.57ptが本日最弱で、石油・石炭製品-2.20ptも軟調。WTI原油の-8%超急落が直撃し、連続-3日の強流出💧💧で本日最弱テーマとなりました。

まとめると、本日のテーマ物色は素材・テクノロジーの継続強に、不動産・建設の主役化が加わった強気寄りの並びでした。したがって、明日以降もこの上位テーマには粘り強い動きが期待できそうです。ただし、その裏ではエネルギー・内需消費・金融・商社の4テーマが強流出を続けており、買われているテーマと売られているテーマの差が極端に開いています。つまり、テーマを選べば強いが、選び損ねると深く沈むという選別色の濃い局面で、戻り売り警戒の方が先に立つテーマも多い、という見方をしておきたいですね。

3対立軸でみるマクロ文脈

💡 「3対立軸」って何?(初めての方向け)
3対立軸とは
10テーマを意味的に対立する2グループずつぶつけて差分を取った指標です。プラスなら前者が強い、マイナスなら後者が強いことを示し、相場の主題を機械的に浮かび上がらせます。
・金利軸:金融 − 不動産・建設(+ 金利上昇/− 金利低下)
・資源軸:(エネ+素材+商社)/3 − (輸送物流+内需消費)/2(+ 資源高/− 資源安)
・リスク軸:(製サイ+テクノ+素材)/3 − 生活防衛(+ リスクオン/− リスクオフ)
3軸の符号と大きさの組み合わせから「リスクオン×金利上昇×資源高」のように、本日の主題が読み取れる仕組みです。
→ もっと詳しく知りたい方は:テーマ別資金フローと3対立軸の読み方を読む

本日の3対立軸を読み解くと、相場の主題は「リスクオン×金利低下×資源高」と整理できます。リスク軸が+2.40ptと連続+3日でしっかりプラス、資源軸も+0.53ptと連続+3日でプラス、そして金利軸は-2.68ptとマイナス方向に振れています。つまり、景気敏感・ハイテクにお金が向かい、長期金利は低下し、資源系(原油を除く素材)が相対的に強い、という3点セットが今日の地合いを形づくっていた、という読み方ができそうです。

対立軸計算式本日値3日平均10日累計連続解釈
金利軸金融 − 不動産・建設-2.68pt-0.70pt+12.89pt-1日金利低下局面
資源軸(エネ+素材+商社)/3 − (輸送物流+内需消費)/2+0.53pt+0.36pt-3.76pt+3日資源高
リスク軸(製サイ+テクノ+素材)/3 − 生活防衛+2.40pt+2.23pt+2.50pt+3日リスクオン

この3軸を、本文で見たテーマのローテーションと結びつけると背景がよく見えてきます。素材・テクノロジーが継続強で、製造業サイクルにも反転兆候が出ているのは、リスク軸+2.40pt・連続+3日のリスクオン局面が下支えになっているためですね。一方で金融が↘継続弱から抜け出せないのは、金利軸が-2.68ptと低下方向に振れているからで、米長期金利が4.56%へ低下した日には国内金融が買われにくい、という構造がそのまま表れています。そして資源軸は+0.53ptとプラスながら、その中身は原油安に沈むエネルギーと、素材高に沸く非鉄金属が同居するねじれた資源高であり、一括りに「資源が強い」とは言いにくい点には注意が必要だったりします。

本日の注目銘柄

値上がり率 TOP3

順位銘柄名コード業種騰落率相対騰落
1FIG4392情報・通信業+22.41%+21.12pt
2日本ケミコン6997電気機器+20.80%+19.51pt
3日本電波工業6779電気機器+20.07%+18.78pt

値上がり率の上位は、情報通信のFIGが+22.41%とストップ高水準の急騰でトップ。続く2位・3位はいずれも電気機器で、コンデンサや水晶デバイスといった電子部品関連が買われました。本日のハイテク物色の強さが、そのまま個別の急騰銘柄にも表れている格好ですね。

売買代金集中 TOP3

銘柄名業種騰落率売買代金注目ポイント
キオクシアHD電気機器+14.02%2.44兆円半導体メモリ。単独で群を抜く商い
ソフトバンクG情報・通信業+4.63%6,485億円値がさハイテクの代表格
フジクラ非鉄金属+14.43%3,228億円電線・光ファイバー。非鉄急騰の主役

売買代金では、キオクシアHDが単独で2.44兆円という突出した商いを集め、+14.02%と急騰しました。ソフトバンクグループ・フジクラと合わせ、上位は値がさハイテクと電線が独占しています。冒頭で触れたとおり、この数銘柄の急騰が指数を押し上げた一方、資金がここに集中したぶん他へ回らなかった、という今日の構図がよく分かる顔ぶれだったりします。

過熱スコアとは
RSI・サイコロジカルライン・25日移動平均乖離率・出来高倍率・信用倍率の5指標をそれぞれ-2〜+2点で採点し、合計した値です(合計範囲:-10〜+10点)。スコアが高いほど短期的な買われすぎを示します。目安として、+5以上(⚠過熱)は急騰後の反落リスクに注意が必要です。+3〜4(△やや強)はトレンド継続の確認をしながらの押し目狙いに適しています。0以下(→中立・○やや冷)は過熱感がなく、追いかけやすい局面といえます。

最強モメンタム上位(RSI≥60 かつ 乖離率≥+5% かつ 相対騰落+1pt以上)

上昇トレンドが強く維持されている銘柄群です。トレンドフォロー戦略の候補になりますが、本日は過熱スコアが+4〜+7と高い銘柄が多く、短期的にはかなり伸び切った位置にある点には注意したいところです。したがって、新規で追いかけるよりは、いったん押し目を待つ姿勢のほうが向いていそうですね。

銘柄名コード騰落率相対騰落過熱スコア判定
日本ケミコン6997+20.80%+19.51pt+4⚠ 過熱
日本電波工業6779+20.07%+18.78pt+7⚠⚠ 強過熱
大真空6962+18.43%+17.14pt+5⚠ 過熱
日本化学工業4092+17.93%+16.64pt+3△ やや強
太陽誘電6976+16.51%+15.22pt+6⚠ 過熱

高値更新×業種強し(本日年初来高値更新 かつ 業種累積+1pt以上)

高値更新×業種強しの抽出条件
本日に年初来高値を更新した銘柄のうち、所属業種の相対騰落が+1pt以上の業種に属するものを抽出しています。個別銘柄の上昇と業種トレンドの両方が揃った、最も確度の高いシグナルです。前日比率の高い順に並べています。

個別と業種の追い風がそろう、いわば本命候補のリストです。本日は東洋炭素・セコムなどが業種の強さを背景に高値を更新しました。ただし過熱スコアが+4〜+6の銘柄も含まれるため、こちらも飛びつきよりは押し目狙いが無難だと思います。

銘柄名コード騰落率相対騰落過熱スコア判定
早稲田アカデミー4718+0.74%-0.55pt+4⚠ 過熱
エアトリ6191-1.49%-2.78pt+6⚠ 過熱
セコム9735+1.94%+0.65pt+2△ やや強
東海カーボン5301+0.58%-0.71pt+6⚠ 過熱
東洋炭素5310+2.62%+1.33pt+4⚠ 過熱
📉 売られすぎ反転候補(D条件・5銘柄)

RSI≤35 × 乖離率≤-5% × 出来高倍率≥1.5倍。底値圏で大口の買いが入り始めたサインを拾う逆張り向け候補です。

銘柄名コードRSI乖離率出来高倍率前日比過熱
イーエムシステムズ48203.05-19.0%2.22倍-0.98%-3
東京都競馬96728.43-11.4%1.89倍-0.10%-2
東鉄工業183510.47-16.1%2.06倍+1.16%-3
ウィルグループ608915.85-8.2%1.63倍-0.69%-2
エーザイ452315.91-10.8%1.57倍-0.34%-1
🚀 踏み上げ候補(E条件・5銘柄)

信用倍率≤1.0(空売りが買い残を上回る)× 前日比+2%以上。ショートカバーで急騰に発展しやすいパターンです。

銘柄名コード信用倍率騰落率相対騰落過熱判定
セイコーエプソン67240.64+13.70%+12.41pt+3△ やや強
武蔵精密工業72200.56+10.99%+9.70pt+1→ 中立
四国化成HLDG40990.73+6.91%+5.62pt+4⚠ 過熱
日本毛織32010.32+6.89%+5.60pt+2△ やや強
MARUWA53440.45+5.68%+4.39pt-1→ 中立
💎 勝ち組セクター中核株(F条件・5銘柄)

業種累積≥+2pt × RSI≥50 × 乖離率≥0 × PER≤業種中央。業種トレンド・規模・割安度が揃ったトップダウン買い候補です。

銘柄名コード騰落率相対騰落RSI過熱判定
エアトリ6191-1.49%-2.78pt78.18+6⚠ 過熱
クオンツ総研HLDG9552-5.79%-7.08pt77.27+6⚠ 過熱
住友大阪セメント5232+6.31%+5.02pt76.48+4⚠ 過熱
東海カーボン5301+0.58%-0.71pt84.43+6⚠ 過熱
NGK5333+5.95%+4.66pt82.68+6⚠ 過熱
⚠ 負け組セクター中核株(G条件・5銘柄)

業種累積≤-2pt × RSI≤50 × 乖離率≤0 × PER≥業種中央。ポジション縮小・空売り検討の警戒候補です。本日は全て不動産業からの抽出となりました。

銘柄名コード騰落率相対騰落RSI過熱判定
いちご2337-3.11%-4.40pt30.00-3△ やや弱
オープンハウスグループ3288-0.81%-2.10pt40.09-1→ 中立
霞ヶ関キャピタル3498-0.70%-1.99pt15.09-3△ やや弱
三井不動産8801+2.91%+1.62pt31.11-1→ 中立
住友不動産8830+3.42%+2.13pt21.62-2△ やや弱

市場体温計

💡 「市場体温計」って何?(初めての方向け)
市場体温計とは
本ブログ独自の三層スコアで日本株の相場全体の温度を測る指標です。Layer 1(日々の体温・5項目)は当日データから-5〜+5の温度スコアで日々の相場の暖かさ/寒さを示し、Layer 2(高温シグナル・4項目)は稀な過熱の極端値(騰落レシオ25日 ≥125 など)、Layer 3(低温シグナル・4項目)は稀な底値の極端値(騰落レシオ6日 ≤60 など)を点灯式で捉えます。Layer 1の体温で日々の流れを把握しつつ、Layer 2/3のいずれかが2点以上点灯したら警戒(過熱)または逆張り検討(底値)のサインです。
→ もっと詳しく知りたい方は:市場体温計とは|三層スコアの読み方を読む

本日の総合体温はLayer 1が+1の「☀微熱(やや強気)」で、Layer 2(高温シグナル)・Layer 3(低温シグナル)はいずれも0/4と未点灯でした。つまり、過熱でも底値でもないニュートラルゾーンに位置している、という読み方になります。指数は大幅高でしたが、内部の体温としてはあくまで「やや暖かい」程度にとどまった、という点が今日の特徴ですね。

Layer 1:日々の体温(合計 +1 / ±5 → ☀微熱)

Layer 1の5項目を見ると、方向感はまちまちでした。日経・TOPIXの方向とTOP10売買代金の上昇数はプラスに効いた一方、新高安スプレッド-57がマイナスに働き、上昇銘柄比率と値上がり業種数はどちらつかずの中立。差し引きで+1の微熱に着地しています。

項目本日値+1の閾値-1の閾値スコア
上昇銘柄比率44.3%≥55%≤35%0
値上がり業種数19/33≥20≤110
新高値−新安値スプレッド-57≥+30≤-30-1
日経・TOPIX方向両方+(値がさ偏重)両方+両方- 等+1
TOP10売買代金上昇数9/10≥8社≤3社+1
Layer 1 合計-5〜+5+1(☀微熱)

Layer 2:高温シグナル(0 / 4 点灯)

高温シグナルは4項目とも未点灯で、過熱圏には届いていません。最も点灯に近いのは②(日経225 25日乖離率)の進捗88%で、+7.07%と+8%の閾値まであと一歩のところまで来ています。したがって、ここからもう一段日経が値がさ株主導で上振れすると、過熱シグナルが灯り始める可能性がある、という位置取りですね。

No.項目本日値点灯閾値進捗判定
RSI70超銘柄比率15.9%≥25%64%未達
日経225 25日乖離率+7.07%≥+8%88%未達
騰落レシオ25日88.62≥12571%未達
信用評価損益率-4.82%≥-3%85%未達
0/4点灯過熱なし

Layer 3:低温シグナル(0 / 4 点灯)

低温シグナルも4項目すべて未点灯で、底値圏のサインは出ていません。なお、Layer 2と異なり3つ目に騰落レシオ6日を採用しているのは意図的な非対称設計で、「上昇はじわじわ、下落は急激」という株式相場の特性に合わせています。業界標準の騰落レシオ25日≤70は近年の市場では事実上ほぼ点灯しないため、6日≤60で実用化しているわけですね。本日はいずれの低温シグナルも遠い水準で、相場が底値圏にあるとは到底言えない状態です。

No.項目本日値点灯閾値進捗判定
RSI30以下銘柄比率11.7%≥15%78%未達
日経225 25日乖離率+7.07%≤-6%0%未達
騰落レシオ6日90.33≤6066%未達
信用評価損益率-4.82%≤-15%32%未達
0/4点灯底値接近なし
📊 補助指標で相場の質を確認する(5項目)

同じ体温スコアでも中身の質が違う相場を識別するための補助線です。

補助指標本日値判定目安
資金集中度(TOP3売買代金シェア)33.9%集中型≥30%で集中、≥40%で極端集中
買い主導率(TOP20内)85.0%買い主導圏≥70%で買い主導/≤30%で売り主導
TOPIX 25日乖離率+3.49%中立±5%で中立圏
日経−TOPIX乖離率差+1.58pt正常≥+4ptで値嵩偏重警戒
騰落レシオ6日(参考値)90.33通常≤60で超過冷/≤80で過冷

総合すると、本日は総合体温+1の微熱・高温0・低温0という、過熱でも底値でもない中庸圏での一日でした。半導体・非鉄主導で日経は+2.87%と大きく上げたものの、値上がり業種19/33・上昇比率44.3%と裾野はやや限定的です。一方で資金集中度33.9%・買い主導率85.0%という補助指標は、資金が大型のハイテク株に集中して買われている相場の質を裏づけています。つまり、温度としては心地よい範囲にあるものの、その暖かさは一部の大型株が作り出したものであって、相場全体が底上げされているわけではない、という点は意識しておきたいところですね。

本日のマクロ環境

本日の相場を取り巻くマクロ材料を整理すると、米株の続伸・原油の急落・金利の低下というそれぞれが別々のシグナルを発していました。一つずつ見ていくと、今日の業種選別がなぜこうなったのかが見えてきます。

📊 マクロ指標スナップショット
国内株式
日経平均
+2.87%
65,157円
TOPIX
+1.29%
3,942pt
グロース250
+1.82%
843pt
海外株式(前日)
NYダウ
+0.58%
50,585
ナスダック
+0.19%
26,344・最高値圏
S&P500
+0.37%
7,473・最高値圏
為替・金利
ドル円
158.93
-0.19円・円安継続
米10年金利
4.556%
-0.016pt・低下
VIX恐怖指数
16.65
-0.72%・低位安定
資源・需給
WTI原油
$90.77
-8.05%・急落
騰落25日
88.62
中立ゾーン
信用評価損益率
-4.82%
-3%閾値まで余裕
半導体・非鉄が相場をけん引、日経は+2.87%で最高値圏
本日は非鉄金属が+7.57%と急騰し、電気機器も+3.99%と続いて、半導体・電線関連が指数を押し上げました。日経平均は65,157円と過去最高値圏での推移です。つまり、相場の主役が明確に素材+テクノロジーに絞られた一日だったといえます。
キオクシア・フジクラに資金集中、主力ハイテクが急騰
個別ではキオクシアHDが+14.02%・売買代金2.44兆円、フジクラも+14.43%と急騰し、値がさハイテクと電線が商いの中心になりました。一方で、こうした数銘柄への資金集中が指数を押し上げた反面、それ以外の業種には資金が回りにくかった面もあります。値上がり業種は19/33にとどまりました。
内部需給はむしろ悪化、指数の強さと中身が乖離
本日の最大の注意点はここです。指数は大幅高でしたが、上昇銘柄比率は44.3%と半数を割り、新高安スプレッドは-57と安値更新のほうが多い状態でした。さらにTOP3売買代金集中度は33.9%と資金が偏っています。つまり、指数の見た目ほど地合いは強くないという歪んだ構図で、値がさ株が崩れると指数だけ下げるリスクをはらんでいます。
米株は続伸、ナスダック・S&P500は最高値圏
前日の米国市場はNYダウ+0.58%・ナスダック+0.19%・S&P500+0.37%とそろって上昇し、最高値圏での推移が続きました。VIXも16.65と低位安定で、海外発のリスクオンが日本株の追い風になった格好です。したがって、外部環境としては引き続き株式に追い風の地合いといえます。
WTI原油が-8%超の急落、資源株に逆風・消費株に追い風
WTI原油は一日で-8.05%の急落で$90.77まで水準を切り下げました。これが鉱業-4.28%の独歩安に直結し、本日最弱業種となっています。一方で、原油安はコスト低下を通じて空運や一部の消費関連には追い風にもなり得ます。資源高と原油安が同居する、ねじれた一日でした。
米10年金利は低下、ドル円は158円台で円安継続
米10年金利は4.556%へ-0.016pt低下し、グロース株には追い風の方向です。ドル円は158.93円と小幅な動きながら円安水準を維持しました。金利低下はハイテク買いを後押しする一方、金融セクターには逆風となり、本日の金融軟調の一因にもなっています。

明日の日本株で注目したいポイント

3層構造でみる明日のシナリオ

本日の市場を「マクロ → テーマ → 個別業種」の3つの層に分けて、それぞれが何を示しているかを確認してから明日のシナリオを組み立てます。3層が同じ方向を示していれば、それは偶然ではなく構造的な動きとして信頼できる、という考え方です。

🔍 本日の3層スナップショット
層1:マクロ環境・体温
  • 金利軸 -2.68pt(連続-1日) 金利低下
  • リスク軸 +2.40pt(連続+3日) リスクオン
  • 資源軸 +0.53pt(連続+3日) 資源高
  • 市場体温計:L1 +1「微熱」/ L2 0/4 / L3 0/4(中庸圏)
リスクオン地合いだが、過熱でも底値でもない中庸圏にある
層2:テーマ10テーマの動き
  • 最強:素材+1.94pt(⤴継続強・連続+3日・🔥🔥強流入)
  • 次点:テクノロジー+0.76pt(⤴継続強・連続+4日の地力)
  • 最弱:エネルギー-3.88pt(↘継続弱・連続-3日・💧💧強流出)
  • もう1つの敗者:内需消費-2.67pt(新安値が集中)
上位は素材・テクノの継続強、下位6テーマは流出継続で選別色が濃い
層3:業種・銘柄33業種シグナル
  • 🔥本格流入5業種に 非鉄金属(4→4)・電気機器(5→5) が並ぶ
  • 不動産・建設が🆙主役化、建設業中心に新規買いが点灯
  • A最強モメンタム上位は過熱スコア+4〜+7で 短期は伸び切った位置
  • 流出が24業種に達し 物色の裾野は狭い
資金は半導体・素材に集中、買われた銘柄は短期過熱で押し目待ち
3層の一致:マクロ層の「リスクオン×金利低下」、テーマ層の「素材・テクノロジー継続強」、業種層の「半導体・非鉄への集中流入」が、3層すべてで リスクオンだが裾野は限定的 という同じ方向を示しています。これは1層だけのノイズではなく、構造的なシグナルとして読める1日でした。
📊 メインシナリオ:半導体・非鉄主導の選別物色が継続

明日も値がさハイテク・素材を軸とした選別物色が続く公算が高いとみています。

  • 期待エリア:非鉄金属・電気機器・化学(5日累積でも資金流入が継続中)
  • 継続性試金石:キオクシア・フジクラ(急騰後の高値を維持できるか)
  • 底打ち待機:商社(卸売)・エネルギー(連続流出が長く反転余地を観察)
  • マクロ材料注視:米株続伸の持続・WTI原油の下げ止まり・米10年金利の方向

分岐リスクと警戒トリガー

🌧️ 弱気分岐A:値がさ主導の剥落

指数を支えてきた値がさハイテクが失速すると、内部の弱さがそのまま表面化し、指数だけが下げる展開が考えられます。上昇比率44.3%の薄さがここで効いてきます。

警戒トリガー:キオクシア寄り付き-5%超 × 日経先物-1%超

⚡ 最弱気分岐B:金利・為替の逆回転

米長期金利の再上昇と円高反転が重なると、グロース株全般に逆風が吹き、本日の主役だったハイテク・素材が一斉に調整するリスクがあります。

警戒トリガー:米10年4.6%超 × ドル円157円割れ
🎯 シナリオ信頼度:中〜やや高
3層がそろってリスクオンを示しており方向感は概ね一致していますが、B群(幅・需給)が-1と物色の裾野が狭く、上昇比率44.3%という内部の弱さが反証要因として残るため、信頼度は中〜やや高にとどめます。警戒トリガーが出れば、即座にサブシナリオへ切り替える前提で見ておきたいところです。
📖 もっと詳しく:3層構造の論理プロセスを最初から追う

層1:マクロ層 ─ リスクオンだが温度は中庸

まず一番外側のマクロ環境から確認します。3対立軸では、リスク軸が+2.40ptと連続+3日でしっかりプラス圏にあり、景気敏感・ハイテクへ資金が向かうリスクオンの地合いが続いていることが分かります。資源軸も+0.53ptと連続+3日のプラスで、素材系の相対的な強さを示しています。一方で金利軸は-2.68ptとマイナス方向にあり、これは米長期金利が4.56%へ低下したことと整合的で、金利低下局面では金融が買われにくいという構造を映しています。

市場体温計に目を移すと、Layer 1は+1の「微熱」で、Layer 2(高温シグナル)・Layer 3(低温シグナル)はいずれも0/4と未点灯でした。つまり、相場の温度はやや暖かい程度で、過熱でも底値でもない中庸圏にあります。最も点灯に近いのはLayer 2の②日経25日乖離率(進捗88%)で、ここからさらに値がさ主導で上振れすると過熱シグナルが灯り始める位置にある点は、頭の片隅に置いておきたいところです。

マクロ層の結論としては、「リスクオンの追い風は吹いているが、その熱はまだ中庸の範囲にとどまっている」という認識になります。過熱を警戒する段階ではないものの、内部の裾野の薄さを考えると、地合いを過信するのも禁物という、やや慎重なスタンスが妥当そうです。

層2:テーマ層 ─ 素材・テクノロジーの二枚看板

次に、10テーマの資金フローを見ていきます。本日の最強は素材で+1.94pt、ローテーション判定は⤴継続強・連続+3日と、勢いと継続性をともに備えています。中身は非鉄金属+6.28ptの独走が牽引しており、電線・銅関連への資金集中が鮮明です。次点のテクノロジーは+0.76ptながら、連続+4日という最も長い継続日数を持ち、半導体製造装置を中心とした地力の強さが光ります。

さらに注目したいのが、不動産・建設の🆙主役化です。本日pt+0.83・連続+1日で主役化判定が点灯し、建設業を中心に新たな買いの候補として浮上しました。長期では累積マイナス圏にあるテーマだけに、ここからの継続性が試される局面です。製造業サイクルにも🆕反転兆候が出ており、長く弱かったテーマがプラス圏へ顔を出してきた点は、底打ちの初動として軽く意識しておきたいところです。

一方、下位は厳しい状況が続いています。エネルギーが-3.88ptで最弱、内需消費-2.67pt、金融-1.85pt、商社-1.72ptと、6テーマが↘継続弱で並びました。特に商社は連続-6日と最も長い流出継続で、資源価格の下落観測が重しになりやすい構図です。テーマ層の結論は、「上位テーマには明日も粘り強さが期待できるが、下位の流出も根強く、テーマ間の格差が極端に開いている選別相場」ということになります。

層3:業種・銘柄層 ─ 集中流入と短期過熱の同居

最も内側の個別業種・銘柄レベルでは、資金流入がわずか7業種にとどまった点が今日の本質を表しています。本格流入の5業種は非鉄金属・電気機器・化学・情報通信・ガラス土石と、見事に半導体・素材まわりに集中しています。これに対し、流出は24業種と全体の7割を超え、本格流出だけで18業種に達しました。指数は上がっても、実際にお金が向かっている先はごく一部だった、ということです。

個別銘柄では、A最強モメンタムの上位が日本ケミコン・日本電波工業など電子部品関連で埋まりましたが、過熱スコアは+4〜+7と高く、短期的にはかなり伸び切った位置にあります。したがって、これらを新規で追いかけるのはリスクが高く、いったん押し目を待つほうが向いていそうです。年初来高値・安値の分布でも、高値更新は電気機器に突出する一方、安値更新はサービス業・小売業に集中しており、二極化がはっきり出ています。

業種層の結論は、「資金は半導体・素材へ強く集中しているが、買われた銘柄の多くは短期過熱で、明日は押し目を待つ局面」ということです。流入の裾野が狭いことは、相場の脆さの裏返しでもあります。

3層統合の読み方

3つの層を重ねると、マクロ層の「リスクオン×金利低下」、テーマ層の「素材・テクノロジーの継続強」、業種層の「半導体・非鉄への集中流入」が、いずれも同じ方向を指していることが分かります。3層がそろってリスクオンを示している以上、明日も値がさハイテク・素材を軸とした選別物色が続く、というのがメインシナリオの骨格です。

ただし、3層に共通して滲むもう一つのメッセージが「裾野の狭さ」です。マクロ層では体温が中庸にとどまり、テーマ層では下位6テーマが流出を続け、業種層では流入がわずか7業種に集中している。つまり、強さの源泉が一部の大型株に偏っているため、その牽引役が崩れると指数だけが下げる脆さを内包しています。だからこそ、メインシナリオに乗りつつも、警戒トリガー(キオクシアの寄り付きや米金利・為替の動き)を毎朝チェックして、崩れの兆候が出たら速やかにサブシナリオへ切り替える、という二段構えで臨むのが現実的だと考えています。

🏆 本日の総合判定(11因子モデル):やや強気(スコア:+3/11)

スコア内訳:

  • A トレンド:+3/3(TOPIX+1.29%・日経-TOPIX+1.58pt・グロース-TOPIX+0.53pt)
  • B 幅・需給:-1(値上がり業種19/33・新高安スプレッド-57・上昇銘柄比率44.3%)
  • C 内部エネルギー:+2/3(シ-デ差+2.22%・急増銘柄平均+2.40%・RSI健全度は中立)
  • D 過熱調整:-1(⚠ 資金集中リスク:TOP3売買代金シェア33.9%で-1)
  • E マクロ:+0/2(VIX16.7・米株合算+0.56%とも中立圏)

判定根拠:A群トレンドが+3とフルに効き、C群内部エネルギーも+2と良好で、上向きの力がしっかり働いた一日でした。一方でB群は新高安スプレッド-57・上昇比率44.3%と幅の弱さがマイナスに、D群も資金集中で-1となり、差し引き+3のやや強気に着地しています。指数の強さに対して物色の裾野が狭く、値がさ株への資金集中が引き続き警戒要因として残ります。

→ 11因子モデルの仕組みをもっと詳しく知りたい方は:11因子モデルとは ─ 日本株の強弱を客観的な数値で捉える独自スコアリング手法
※本記事は情報提供を目的としており、特定の銘柄・金融商品の売買を推奨・勧誘するものではありません。投資はご自身の判断と責任において行ってください。

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