今日の日本株|2026年4月22日の市場資金フロー|値がさ主導で日経だけ上昇

今日の日本株 市場資金フローレポート 2026年4月22日 弱気-5/11 情報・通信業最強 繊維製品最弱

今日の日本株|2026年4月22日の市場資金フロー|値がさ主導で日経だけ上昇、幅のない相場

今日の日本株は、日経平均こそ+0.40%と小幅に上昇したものの、TOPIXは-0.67%・グロース250は-0.47%と下げており、指数の表面とは裏腹に売り優勢の1日でした。値上がりした業種はわずか3/33と極端に狭く、ソフトバンクグループ+8.47%・キオクシア+6.29%・アドバンテスト+2.57%といった値がさ3銘柄が日経を押し上げた格好です。米イラン停戦の無期限延長で戦闘再開の懸念はいったん和らいだ一方、WTI原油は89.54ドルへ+3.00%急伸し、上値の重い地合いが続きそうな展開になっています。

📌 今日の3行まとめ
  1. 日経+0.40%・TOPIX-0.67%の逆行で、値上がり業種は情報・通信業(+2.30%)・非鉄金属(+1.27%)・サービス業(+0.04%)のわずか3業種。SBG・キオクシア・アドバンテストで売買代金36.8%を占める値がさ主導の薄い上昇です。
  2. 新高値29銘柄に対して新安値は131銘柄、スプレッド-102で需給環境は大きく悪化。米10年金利4.294%の上昇とVIX19.15上昇でリスクオフの初動が入っています。
  3. 11因子モデルの総合判定は-5/11で弱気、前日の+0から3段階の急悪化。幅・需給のB群が-3と全面点灯しており、新規買いを積極的に仕掛ける局面ではありません。

マーケットサマリー

指標終値前日比状態
日経平均59,585.64+0.40%値がさ主導で小幅続伸
TOPIX3,744.99-0.67%幅広く軟調
グロース250801.82-0.47%中小型は売られる
ドル円159.25円+0.06%やや円安進行
米10年金利4.294%+4bp上昇、金利敏感株に逆風
VIX19.15+0.37%中立圏維持も上昇方向
NYダウ49,149.38-0.59%米3指数マイナス
ナスダック24,259.96-0.59%グロース逆風
WTI原油89.54ドル+3.00%再び上昇傾向
騰落レシオ25日100.97中立圏

業種別資金フロー分析

対TOPIX相対騰落とは
各業種の騰落率からTOPIX(-0.67%)を引いた値です。プラスなら市場平均より強い(資金が集まっている)、マイナスなら市場平均より弱い(資金が逃げている)ことを示します。本日のようにTOPIXが-0.67%の局面では、相対騰落がプラスの業種だけが「本当に買われた業種」といえます。
→ もっと詳しく知りたい方は:対TOPIX相対騰落・累積ptの読み方を読む

今日の日本株は、絶対騰落率ベースで上昇した業種がわずか3/33という極狭物色の1日でした。情報・通信業が+2.30%(相対+2.97pt)で唯一の大幅高、続いて非鉄金属が+1.27%(+1.94pt)、サービス業が+0.04%(+0.71pt)という順番です。電気機器はちょうど±0%でしたが、SBGやキオクシアの影響で見かけ以上にテック寄りの資金集中があった1日ですね。

一方、シクリカル(-0.63%)・ディフェンシブ(-1.39%)・バリュー(-1.13%)はまとめて軟調で、グロース(+1.17%)だけが市場平均を上回った格好です。シクリカル-ディフェンシブ差は+0.77%でややリスクオンの扱いですが、リスクオン転換というより「一部グロースへの狙い撃ち」と見るのが自然だと私は思っています。グロース-バリュー差が+2.30%まで開いた分、金融や不動産といった金利敏感株にはしっかり逆風が吹いた1日でした。

業種別騰落率・相対騰落 33業種 2026年4月22日 情報・通信業最強 繊維製品最弱 紫帯で相対騰落表示

値上がり業種 TOP5

業種騰落率相対騰落コメント
1情報・通信業+2.30%+2.97ptSBG+8.47%・オービック+10.6%が牽引。市場全体が軟調な中で唯一の独歩高
2非鉄金属+1.27%+1.94ptSWCC+7.96%・住友電気工業+3.88%・三井金属+2.33%と中核銘柄が揃って堅調
3サービス業+0.04%+0.71ptほぼ横ばいもTOPIX比でプラスを確保、ベイカレント+4.44%が下支え
4電気機器±0.00%+0.67ptキオクシア+6.29%・アドバンテスト+2.57%の値がさ2銘柄で持ちこたえ
5保険業-0.14%+0.53pt絶対はマイナスながら相対はプラス。ディフェンシブ需要で踏ん張る

値下がり業種 TOP5

業種騰落率相対騰落コメント
1繊維製品-2.52%-1.85ptワコールHD-6.60%が象徴的。リスクオフで小型・ディフェンシブに売り集中
2不動産業-2.17%-1.50pt米10年金利4.294%上昇で逆風、SREホールディングス-9.24%が急落
3水産・農林業-2.12%-1.45ptディフェンシブ銘柄としての買い需要も息切れ、安値更新2業種
4卸売業-2.08%-1.41pt三菱商事-2.02%・三井物産-2.87%の大手商社が軟調、10日累計-7.00ptで続落
5ゴム製品-2.02%-1.35ptブリヂストン中心に売り、タイヤ・自動車向け需要減速懸念

値下がり側を眺めると、金利上昇と商社・素材の重さが目立ちます。米10年金利が4.294%まで上がっており、不動産・建設・小売といった金利敏感セクターと、原油反発にもかかわらず商社・卸売業に売りが集中しました。繊維製品-2.52%を筆頭に、中小型・ディフェンシブ系の銘柄まで売られており、これはリスクオフの初動が入ってきていると見ておきたいところです。

下のヒートマップで、過去8営業日のローテーションの流れをご確認ください。情報・通信業が累積+13.20ptで圧倒的な1位を維持する一方、鉱業-8.53・石油-8.45・卸売業-7.00と資源・素材系の沈みが鮮明になっているのが分かります。

業種別相対騰落ヒートマップ 04/13-04/22 8日分 情報・通信業が累積1位

テーマ別資金フロー

テーマ別平均騰落率とは
各テーマに分類した銘柄の騰落率を単純平均したものが「平均騰落率」です(売買代金加重なし)。そこからTOPIX(-0.67%)を引いた値が「相対騰落」で、テーマとして市場平均より強いか弱いかを示します。相対騰落+2pt以上を◎大量流入、+0〜+2ptを○流入、-1pt以下を✕大幅流出と判定しています。

今日のテーマ別資金フローは、10テーマ中でプラスを確保できたのは素材(+0.48pt)テクノロジー(+0.05pt)の2テーマだけという偏った構図でした。それ以外の8テーマはすべてマイナスで、商社-1.41pt・不動産・建設-0.75pt・製造業サイクル-0.63pt・生活防衛-0.61ptの4テーマで「💧流出」判定が出ています。内需消費や金融も小幅マイナスにとどまっており、ディフェンシブ選別でさえ難しい1日だったことが見て取れます。

🥇 素材 +0.48pt
10日累計 -0.46pt / 連続 +2日

非鉄金属+1.94pt vs 鉄鋼-0.48で中身は拮抗。レゾナック+8.44%・石原産業+5.96%の化学急騰が効いた1日です。

🥈 テクノロジー +0.05pt
10日累計 +1.94pt / 連続 +1日

電気機器+0.67pt vs 精密機器-0.57ptで拮抗。キオクシア・SBG・アドバンテストの3銘柄に資金が集中した形です。

3位 内需消費 -0.05pt
10日累計 +0.09pt / 連続 -3日

サービス業+0.71 vs 小売業-0.81で拮抗。ほぼ横ばいながら方向感に欠ける展開が続いています。

4位 金融 -0.10pt
10日累計 -1.57pt / 連続 -5日

保険業+0.53 vs 銀行業-0.59で拮抗。米金利上昇の恩恵より不動産・建設への警戒感が勝っています。

5位 エネルギー -0.22pt
10日累計 -8.49pt / 連続 -3日

WTI+3.00%急伸にもかかわらず、鉱業-0.75%・石油-1.04%と連動せず。資源株の買い疲れが見えます。

6位 輸送・物流 -0.24pt
10日累計 -4.22pt / 連続 -3日

海運業+0.06 vs 空運業-0.44で拮抗。大きな材料もなく方向感に欠ける展開です。

7位 生活防衛 💧 -0.61pt
10日累計 -4.26pt / 連続 -3日

食料品-0.95ptを中心に全業種マイナス。本来なら売られにくいディフェンシブまで売られた点が気になります。

8位 製造業サイクル 💧 -0.63pt
10日累計 -1.52pt / 連続 -2日

機械+0.07 vs 輸送用機器-1.33で拮抗。トヨタ-2.71%が重しになり、自動車セクター全般が軟調でした。

9位 不動産・建設 💧 -0.75pt
10日累計 -3.56pt / 連続 -2日

建設業±0% vs 不動産業-1.50ptで不動産の弱さが目立つ構図。米金利上昇が重しになっています。

10位 商社 💧💧 -1.41pt
10日累計 -7.00pt / 連続 -4日

卸売業-1.41pt単独。三菱商事-2.02%・三井物産-2.87%と5大商社の下落が鮮明で、10日累計-7.00ptで継続下落中です。

今日の主題は、テクノロジー主導の狭い上昇と、商社・不動産・製造業サイクルの広い下落が同居する不健全な二極化が特徴でした。日経平均は上昇ですが、値がさ3銘柄の影響が大きく、中身はそれほど強気ではないと見ておきたい局面です。

テーマ別資金フロー相対騰落 2026年4月22日 素材+0.48ptが最強 商社-1.41ptが最弱

資金ローテーション分析

ローテーション軸の差分
各カテゴリは複数の東証業種を束ねたグループです。グループ内の業種騰落率を単純平均し、2つのグループの差を取っています。差分がプラスなら前者が強い、マイナスなら後者が強いことを示します。±1%以上の開きがあるときは、ローテーションのトレンドとして信頼度が高くなります。

今日のローテーション指標を見ると、グロース-バリュー差が+2.30%まで開いており、金融・不動産を売ってIT・グロースを買う動きが非常にくっきり出た1日でした。シクリカル-ディフェンシブ差は+0.77%で閾値を下回っており「ややリスクオン」止まり。内需vs外需(商社)は+1.03%で内需が優位ですが、これは外需(商社)の-1.41ptが深すぎるための相対的な結果です。

ローテーション軸差分トレンド判定
シクリカル vs ディフェンシブ+0.77%ややリスクオン
グロース(IT) vs バリュー(金融)+2.30%グロース強
シクリカル vs グロース(IT)-1.80%グロース優勢
内需 vs 外需(商社)+1.03%内需強(商社の深い下落による)

本日の注目銘柄

値上がり率 TOP3

銘柄名コード業種騰落率相対騰落
1武蔵精密工業7220輸送用機器+16.82%+17.49pt
2オービック4684情報・通信業+10.62%+11.29pt
3サムコ6387機械+8.72%+9.39pt

売買代金集中 TOP3

銘柄名業種騰落率売買代金注目ポイント
キオクシアホールディングス電気機器+6.29%1兆1,412億円市場シェア18.7%の圧倒的存在感、半導体メモリ関連の中核株
ソフトバンクグループ情報・通信業+8.47%8,508億円市場シェア13.9%、日経牽引役の筆頭。RSI88.71で過熱圏
アドバンテスト電気機器+2.57%2,528億円市場シェア4.1%、半導体テスト装置大手。TOP3計で市場の36.8%を占有

上位3銘柄だけで市場全体の売買代金の36.8%を占めており、一極集中相場であることに注意が必要です。日経は上昇したものの、この構造は過去の経験上「一部値がさの買い→他が売られる」というパターンの典型で、幅の広がりを伴わない上昇は持続性に欠けるケースが多いのが気になるところです。

最強モメンタム上位(RSI≥60 かつ 乖離率≥+5% かつ 相対騰落+1pt以上)

過熱スコア
RSI・サイコロジカルライン・乖離率・出来高倍率・信用倍率の5指標をそれぞれ-2〜+2点で採点し、合計した値です(合計範囲:-10〜+10点)。スコアが高いほど短期的な買われすぎを示します。目安として、+5以上(⚠過熱)は急騰後の反落リスクに注意が必要です。+3〜4(△やや強)はトレンド継続の確認をしながらの押し目狙いに適しています。

本日の抽出は3銘柄、いずれも過熱スコアが+5〜+6の危険水域に入っています。SBGは長期上昇でRSI88.71・乖離+13.4%まで伸び切っており、そろそろ短期調整に注意したい水準ですね。

銘柄名コード騰落率相対騰落過熱スコア判定
ソフトバンクグループ9984+8.47%+2.97pt5⚠過熱
オービック4684+10.62%+2.97pt6⚠過熱
SWCC5805+7.96%+1.94pt5⚠過熱

勝ち組セクターの中核株(上昇業種×時価総額×割安)

抽出条件の説明
業種の累積対TOPIXが+2.0pt以上のトレンドが強い業種の中から、時価総額が大きく(業種の中核銘柄)、個別株の上昇基調も確認でき(RSI≥50・乖離率≥0%)、予想PERが同業種内で割安(中央値以下)の銘柄を抽出しています。中長期の順張り戦略の参考情報です。

相場が弱気モードに転じた中でも、情報・通信業・電気機器・サービス業・非鉄金属は累積プラスを維持しており、このセクターの中核株は引き続き注目しておきたいところです。

銘柄名コード業種騰落率予想PER時価総額過熱スコア
ソフトバンクグループ9984情報・通信業+8.47%5.7232.1兆円5 ⚠
東京エレクトロン8035電気機器-0.61%37.6321.5兆円3 △
キーエンス6861電気機器+1.00%35.9815.5兆円3 △
住友電気工業5802非鉄金属 ※関連市況確認要+3.88%25.768.5兆円3 △
パナソニック HD6752電気機器-1.13%29.047.3兆円2 △

負け組セクターの中核株(下落業種×時価総額×割高)

抽出条件の説明
業種の累積対TOPIXが-2.0pt以下の弱い業種の中から、時価総額が大きく、個別株の下落基調も確認でき(RSI≤50・乖離率≤0%)、予想PERが同業種内で割高(中央値以上)の銘柄を抽出しています。ポジション縮小や警戒の参考情報です。
銘柄名コード業種騰落率予想PER時価総額過熱スコア
トヨタ自動車7203輸送用機器-2.71%11.3350.4兆円1 →
三菱商事8058卸売業 ※関連市況確認要-2.02%24.1319.1兆円-2 △
三井物産8031卸売業 ※関連市況確認要-2.87%19.4116.1兆円-2 △
日本たばこ産業2914食料品-1.48%17.6611.3兆円-2 △
武田薬品工業4502医薬品-3.10%53.188.5兆円-4 ✕

商社2社は10日累計-7.00ptで継続下落中、武田薬品も過熱スコア-4の売られモードに入っており、ポジションを持っている方は反発のタイミングを見定めて整理したい局面だと思います。

先行指標分析(市場体温計)

市場体温計とは
東証プライム全銘柄のRSI分布・乖離率分布・新高値/新安値比・騰落レシオ25日などから相場全体の過熱・底値度を測る指標群です。個別銘柄の過熱スコアが「1銘柄の買われすぎ」を見るのに対し、市場体温計は「市場全体がどれくらい熱いか」を捉えます。天底スコアは4項目の複合シグナルで0〜4点の範囲を取り、3/4以上で転換点接近と判定します。
→ もっと詳しく知りたい方は:騰落レシオ25日と天底スコアの読み方を読む

東証プライム全1,542銘柄ベースの市場体温計を見ていきます。今日は8指標のうち2つに警戒シグナルが点灯しており、特に上昇銘柄比率14.9%新高値/新安値比0.22の2点が注意すべき水準に踏み込んでいます。

指標本日値警戒水準状態
RSI70超(過熱銘柄比率)13.0%20%超で天井警戒→ 正常
RSI30以下(売られすぎ比率)12.9%15%超で底値警戒→ 正常
RSI50以上(上昇勢い維持比率)48.9%60%超で強気相場→ 正常
乖離率+10%超(高値乖離比率)0.2%15%超で過熱警戒→ 正常
乖離率-10%以下(安値乖離比率)0.0%15%超で底値警戒→ 正常
出来高1.5倍超の銘柄数56銘柄急増→転換点の可能性→ 正常
上昇銘柄比率(前日比+)14.9%70%超で過熱、30%以下で底値⚠ 底値警戒
新高値 / 新安値 比率0.2210以上=強気継続、1以下=要注意⚠ 要注意
騰落レシオ 25日100.97120超=過熱、70以下=底値→ 正常

天底スコア(複合シグナル)

天井側と底値側、それぞれの複合シグナルを4項目チェックした結果です。今日は天井スコア1/4・底値スコア1/4と両側1点ずつの点灯で、新高値/新安値比の急落が共通して効いている形です。

🔺 天井スコア 1/4 ■□□□ 軽警戒

  • ☐ RSI70超>20%(現在13.0%)
  • ☐ 乖離+10%>12%(現在0.2%)
  • ☑ 新高値/安値比<2.0(現在0.22)
  • ☐ 騰落レシオ>120(現在100.97)

🔻 底値スコア 1/4 ■□□□ 底値接近

  • ☐ RSI30以下>15%(現在12.9%)
  • ☐ 乖離-10%<15%(現在0.0%)
  • ☑ 新高値/安値比<0.5(現在0.22)
  • ☐ 騰落レシオ<70(現在100.97)

新高値/新安値比が0.22まで急落したことで、天井側と底値側の両方で同じ項目が点灯する特殊な状況になっています。これは「高値を更新できる銘柄が枯渇してきた」ことと「安値更新が一方的に増えた」ことが同時に起きているためで、市場が広がりを失って2・3銘柄の値がさに依存している今の相場構造そのものを映し出している数字なんですよね。この状態が続くようだと本格的な調整局面入りが視野に入ってきます。

年初来高値安値更新業種別 2026年4月22日 高値29銘柄 安値131銘柄 小売業・卸売業が安値更新多数

本日のマクロ環境

値上がり業種わずか3/33の極狭物色
情報・通信業+2.30%・非鉄金属+1.27%の2業種が主役で、新安値更新は131銘柄に達しました。需給の幅・深さを測るB群が-3に全面点灯し、総合スコアは-5の弱気圏入り。
米10年4.294%・VIX19.15上昇でリスクオフ初動
米10年金利が4.294%へ+4bp上昇し、VIXも19.15に切り上がっています。米3指数は-0.59〜-0.63%と揃って下落、グロース株・金利敏感株(不動産・建設・精密機器)に逆風が強まっています。
🛢
米イラン停戦は無期限延長も、原油は再上昇(WTI+3.00%・89.54ドル)
米イランの停戦が無期限延長となり、戦闘再開の直接的な懸念はいったん後退しました。とはいえWTI原油は89.54ドルへ+3.00%急伸しており、海上封鎖の解除や核・ミサイル問題といった根本的な部分が未解決のままで、地政学リスクが完全に剥落する局面ではありません。鉱業-0.75%・石油-1.04%と日本の資源株が原油高に連動しなかったのも、このあたりの警戒感の表れだと私は見ています。
📉
中小型・高PER銘柄に売り集中
繊維-2.52%・不動産-2.17%・水産-2.12%・卸売-2.08%と、中小型やディフェンシブ寄りの業種まで広く売られる展開でした。新高値29 vs 新安値131のスプレッド-102は需給悪化の象徴で、上値の重い展開がしばらく続きそうです。

明日の注目ポイント

先回りチェックリスト

3軸連携フォーマットの説明
「代金TOP100(大型株の主戦場)× 代金急増TOP100(中小型の初動)× テーマ別値動き(結果)」の3軸を組み合わせることで、表面の騰落率だけでは見えない資金の入り方を立体的に把握します。大型が買われ中小型も初動が出始めているテーマは翌日以降の継続性が高く、大型は売られているが中小型に買い主導が多いテーマは銘柄入替のサインになります。

今日の3軸連携で浮かび上がったのは、以下の3つの特筆シグナルでした。資金がテクノロジー大型に一極集中しつつ、素材では中小型にも初動が広がり、生活防衛では大型と中小型で動きが逆転という興味深い構図です。

【一極集中】テクノロジー:代金TOP100で27銘柄・2.42兆円・シェア39.6%
代金TOP100のシェアが39.6%に達し、急増銘柄も23銘柄で買主率43%。SBG・キオクシア・アドバンテストに資金が過度に集中する構図が続いており、市場全体の約4割がテクノロジー1テーマに吸い込まれた計算です。継続性はあるものの、値がさ3銘柄への依存度が高いため、ここが崩れると市場全体の支えが一気に失われる脆さも抱えています。
🔥
【大型主導】素材:代金TOP100で8銘柄・買主率62% × 急増6銘柄・買主率67%
大型株も中小型も買い主導で揃っており、非鉄金属+1.27%・化学のレゾナック+8.44%を中心に、3軸すべてで買いが入っている珍しいテーマです。テクノロジーに比べて絶対額は小さいものの、中身の健全性では今日一番でした。
【銘柄入替】生活防衛:TOP100買主率50% vs 急増買主率14%、gap36pt
大型は買われているのに、中小型の急増銘柄では買い主導がわずか14%にとどまっています。久光製薬や住友ファーマといった中核銘柄は買われる一方で、同じ生活防衛テーマの中小型には売りが目立つ、セクター内の銘柄入替が起きているサインですね。

テーマ別統合判定では、「◎全体活況」がテクノロジー・製造業サイクルの2テーマ、他9テーマは「→関心薄」という極めて偏った結果でした。買い主導が明確なのは素材(大型62%・急増67%)と製造業サイクル(急増55%)の2つだけで、その他は買い主導率が50%を下回っています。

テーマ代金シェア急増買主率⑧値動き統合判定
1テクノロジー39.6%43%+0.05◎ 全体活況
2素材13.2%67%+0.48→ 関心薄
3製造業サイクル10.8%55%-0.63◎ 全体活況
4生活防衛4.7%14%-0.61→ 関心薄
6商社3.1%0%-1.41→ 関心薄
8不動産・建設0.6%12%-0.75→ 関心薄

翌日のシナリオ分析

🌤 シナリオA(強気・反発)

米株が自律反発に転じ、米10年金利が4.2%台に落ち着けば、過度な資金集中にもクッションが生まれます。情報・通信業の勢い(累積+13.20pt)と非鉄金属・電気機器の中核株が下値を支え、新安値更新銘柄が100を割り込んでくる展開なら、リスクオン再開の目が出てきます。

🌧 シナリオB(弱気・調整継続)

WTI原油が90ドル台へさらに上昇し、米10年金利が4.3%超で推移する場合は、金利敏感セクターに追加の売りが出やすい地合いです。SBG・キオクシアの値がさ3銘柄に利益確定が入れば、支えを失った市場が一段安となり、総合スコアが-7以下の「全面安・警戒」圏に踏み込む可能性があります。

🎯 翌日の注目セクター
  • 🟢 最注目セクター:素材(+0.48pt)・テクノロジー(+0.05pt)の2テーマ。非鉄金属・電気機器・化学の中核銘柄は継続保有で様子見の価値あり
  • 🟢 新規流入期待:情報・通信業の累積+13.20pt・電気機器の累積+5.88ptは依然強く、押し目で出遅れ銘柄の買い参加余地あり
  • 🔴 警戒(流出継続):繊維製品・不動産業・水産農林・卸売業の底流れ。特に商社は10日累計-7.00ptで継続下落、G条件(負け組中核)は様子見基本
  • 🟡 翌日の注目点:WTI原油の90ドル突破の有無、米10年金利の4.3%台定着、SBG・キオクシアの利益確定売りの動向

🌧 本日の総合判定(11因子モデル):弱気(スコア:-5/11

スコア内訳:

  • A トレンド:+0/3(TOPIX-0.67%軟化も日経-TOPIX差+1.07ptは維持、大型株優位)
  • B 幅・需給:-3/3(値上がり業種3/33・スプレッド-102・上昇銘柄14.9%で需給悪化の全面点灯)
  • C 内部エネルギー:+0/3(シクリカル-ディフェンシブ差+0.77%・急増銘柄平均+1.53%ともに閾値未達で中立)
  • D 過熱調整:-1(⚠売買代金TOP3の集中度36.8%で集中リスク点灯)
  • E マクロ:-1/2(米株合算-1.22%でリスクオフ、VIX19.15は中立圏内)

判定根拠:前日の+0から一気に3段階悪化して-5の弱気圏へ転落しました。日経は上昇しましたが、中身はSBG・キオクシア・アドバンテストの値がさ3銘柄による押し上げで、B群の幅・需給が-3に全面点灯した結果です。米金利上昇・米株下落のE群マイナスと、大型3銘柄依存のD群マイナスも重なり、リスクオフ初動の色合いが濃くなっています。

一言まとめ:🌧 日経+0.40%・TOPIX-0.67%という逆行現象が示す通り、今日は日経が上がったというより「SBGなど値がさ3銘柄だけが上がった」1日でした。米イラン停戦は無期限延長となりましたが、原油高は継続し、海上封鎖や核・ミサイル問題など根本的な解決には時間がかかりそうで、地政学リスクのプレミアムは残ったままです。上値の重い展開がしばらく続く可能性を頭に入れておきたいですね。

翌日注目:非鉄金属・電気機器(素材・テクノロジー2テーマの続伸継続か) / 商社・不動産(底流れからの反発の芽が出るか) / 米10年金利4.3%台の定着と原油90ドル突破の有無

→ 11因子モデルの仕組みをもっと詳しく知りたい方は:11因子モデルとは ─ 日本株の強弱を客観的な数値で捉える独自スコアリング手法
※本記事は市場データの客観的な分析と筆者の見解を記したものであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断は必ずご自身の責任において行ってください。記載の数値・判定はエクセル日報の公開時点のものであり、その後の市場動向により変動する可能性があります。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA