今日の日本株|2026/6/29 内需主導の全面高・半導体二極化

今日の日本株|2026年6月29日の市場資金フロー|内需・ディフェンシブ主導の全面高、半導体は二極化

目次

今日の日本株|2026年6月29日の市場資金フロー|内需・ディフェンシブ主導の全面高、半導体は重いまま二極化

今日の日本株は、TOPIXが+0.47%(3,982pt)、グロース250は+2.96%と、中小型を中心に買いが広がる1日でした。日経平均は+0.15%(69,467円)とほぼ横ばいでしたが、これはキオクシア-4.05%・ソフトバンクグループ-5.33%といった値がさ半導体が重しになったため。指数の頭は抑えられても、値上がり業種は33中24、上昇銘柄比率も70.2%と、裾野は広く買われています。前日の急落から一転、内需・ディフェンシブが主役の地合いに切り替わった1日でした。
📌 今日のポイント(3行まとめ)
  • TOPIX+0.47%・グロース250+2.96%で裾野の広い反発。値がさ半導体が重く日経は+0.15%どまりも、上昇銘柄比率は70.2%と過半をしっかり回復しました。
  • 買われたのはその他製品+2.70%・倉庫運輸+2.61%・保険+2.51%を筆頭に内需・ディフェンシブ。一方で非鉄・鉱業・石油など資源は逆に最弱で、物色が資源から内需へ振れた構図です。
  • 総合判定は+4/±11「強気」へ。前日(-4「弱気」)から一気に8ポイント改善し、信用評価損益率も+1.47%を維持しています。

6/26 に私が立てたシナリオが、本日どうなったかを最初に振り返っておきます。当たった点も外した点も、隠さず並べます。これを毎日続けることで、私の相場の読み筋がどれだけ使えるのかを、ご自身で検証していただけるはずです。

本日の自己採点 4 / 5 ①方向 △ 1 ②個別 ⭕ 1 ③トリガー ⭕ 1 ④信頼度 ⭕ 1
  • ⭕ 的中メインの大枠「内需優位の継続、ハイテクは戻り待ち」は当てました。本日は内需消費が最強テーマ(+1.52pt)で、不動産・建設・生活防衛がそろって継続強。値がさ半導体はキオクシア-4.05%・SBG-5.33%と重く、テクノロジーは中立どまりで主役復帰せず——「内需が引っ張り、ハイテクは戻り待ち」という骨格はそのまま実現しました。
  • ❌ 外れ期待エリアの中心に据えた資源(石油・石炭製品/鉱業)は、見事に逆を行かれました。本日はエネルギーが10テーマ最弱(-1.92pt)で、鉱業-1.83%・石油-1.07%とむしろ最弱級。「金利低下+逆行高の主役」と読んだ資源を、最弱の側に取り違えたのが本日いちばんの反省点です。
  • ⭕ 的中同じ期待エリアでも不動産業・建設業は読み通りで、不動産業+2.02%・建設業+0.84%と上位に。底打ち待機としたテクノロジーも電気機器+0.43%で下げ止まり、急反発もないため「様子見」の判断は妥当でした。
  • ➖ 不発弱気分岐A「半導体の戻り売りが指数全体へ波及」は不発でした。半導体個別は確かに売られましたが、TOPIX+0.47%・値上がり24業種と内需が支え、全面安には波及せず。サブシナリオへの切り替えは不要で、メインのまま見ていて正解でした。
  • ➖ 不発最弱気分岐B「VIX25超 × ドル円160円割れ」も不発。VIXは18.44へ低下(20割れ)、ドル円も161.85円で160円割れは起きず、リスクオフの引き金は引かれませんでした。

総括(4/5):大枠の「内需継続 × ハイテク戻り待ち」は当てたものの、期待エリアの主役に据えた資源・エネルギーが逆に最弱という順位の取り違えが最大のミスでした。ただし、警戒トリガーは2つとも「不発」と正しく読めて全面安を回避し、信頼度も「中〜やや高」に抑えていたぶん、外した部分の傷は浅く済みました。方向の骨格とリスク管理は機能、個別の主役選びに課題が残った1日です。

📅 上で答え合わせした前営業日(6/26)の記事はこちら:今日の日本株|2026年6月26日の市場資金フロー(半導体総崩れ・内需逆行高)

本日の市場サマリー

まずは本日の主要指標と、市場全体の温度感をひと目で確認できる形でまとめます。指数・為替・金利から、内部相場の強弱、そして今日資金が向かった主役セクターまでを一望できます。

主要指標
日経平均
+0.15%
69,467 円
TOPIX
+0.47%
3,982 pt
グロース250
+2.96%
702 pt
セクター・内部相場
最強業種
その他製品
+2.70% / フロー +2.23pt
最弱業種
非鉄金属
-2.70% / フロー -3.17pt
上昇銘柄比率
70.2%
新高値46 / 新安値14(差+32)
為替・米10年
¥161.85 / 4.38%
ドル円 +0.26円 / 米10年 ±0.00pt
📡 今日の主役・主役交代シグナル
内需消費+1.52pt / 継続強(最強)
不動産・建設+0.96pt / 継続強
生活防衛+0.86pt / 継続強
輸送・物流+0.32pt / 継続強
素材-0.91pt / 継続弱
🆘 エネルギー-1.92pt / 脱落・最弱
継続強:同方向の上昇が続く / 継続弱:下落が続く / 🆘脱落:安全装置で主役から下位陥落(本日エネルギーが該当)

業種別資金フロー分析

値上がり業種 TOP5

値上がり上位は、その他製品+2.70%を先頭に、倉庫・運輸関連業+2.61%・保険業+2.51%、そしてサービス業+2.11%・不動産業+2.02%と続きました。ゲーム・玩具などのその他製品、物流、保険、内需サービス、不動産という、「内需とディフェンシブと金利敏感」の組み合わせが上位を占めています。市場平均(TOPIX+0.47%)を1.5〜2pt上回っており、明確に資金を集めた業種だったといえます。

順位業種騰落率相対騰落コメント
1その他製品+2.70%+2.23ptゲーム・玩具など内需系に資金回帰。本日の最強業種
2倉庫・運輸関連業+2.61%+2.14pt物流・内需ディフェンシブが買われる
3保険業+2.51%+2.04pt生損保が独歩高。金融の中で芯を残す
4サービス業+2.11%+1.64pt内需サービスに継続的な資金流入
5不動産業+2.02%+1.55pt宮越HD+17.44%など。金利低下が追い風

値下がり業種 TOP5

一方で売られたのは、非鉄金属-2.70%・鉱業-1.83%・ゴム製品-1.30%という顔ぶれ。電線・銅の非鉄、資源株の鉱業、そして石油・石炭製品-1.07%と、資源・エネルギーに売りが集中しました。金融でも銀行業-0.61%が金利低下を嫌気して逆行安。値下がり側は「資源・エネルギーと一部金融の業種選別売り」という性格がはっきり出ています。

順位業種騰落率相対騰落コメント
1非鉄金属-2.70%-3.17pt電線・銅が連日の独歩安。本日の最弱業種
2鉱業-1.83%-2.30pt資源安でINPEXなど資源株から資金流出
3ゴム製品-1.30%-1.77ptタイヤ関連の戻り売り
4石油・石炭製品-1.07%-1.54pt原油安で資源・エネルギーが最弱テーマに
5銀行業-0.61%-1.08pt金利低下で利ざや懸念。金融内で逆行安

こうして並べると、上位は内需+ディフェンシブ+不動産、下位は資源・エネルギー+一部金融と、きれいに色が分かれています。前日は「資源・金融が逆行高」でしたが、本日はその資源が真っ先に売られ、物色の主役が資源から内需・ディフェンシブへ乗り換わったのが今日の骨格なんですよね。

対TOPIX相対騰落とは
各業種の騰落率からTOPIX(+0.47%)を引いた値です。プラスなら市場平均より強い(資金が集まっている)、マイナスなら市場平均より弱い(資金が逃げている)ことを示します。本日のようにTOPIXがプラスの局面でも、相対騰落がプラスの業種は「市場平均を超えて買われた業種」、マイナスの業種は「全体が上がるなかでも出遅れた業種」と読めます。
→ もっと詳しく知りたい方は:対TOPIX相対騰落・累積ptの読み方を読む

業種フロー詳細と主役交代シグナル

資金流入
21 業種
🔥 本格 5 🟢 兆し 6 ○ 本日 10
中立
5 業種
様子見ゾーン
資金流出
7 業種
❄ 本格 2 🔵 兆し 3 ○ 本日 2

方向シグナルで見ると、今日は流入21業種に対して流出はわずか7業種と、流入が圧倒的に優勢でした。前日6/26(流入9・流出17)とはちょうど逆の構図で、買われる裾野が一気に広がっています。本格流入も5業種あり、食料品・建設業・不動産業・金属製品・空運業がスコア4以上を2日続けています。全面高でしかも買いの中身が濃い、健全な上昇の1日でした。

ヒートマップで5日間のpt推移を見たところで、もう一段踏み込んで「明日以降のフローの方向」を5項目シグナル+判定で機械的に整理した一覧を続けて掲載します。短期2日平均と長期5日平均の比較、プラス圏連続、加速度、3日中2日以上+、累積10日地力の5項目が点灯すれば本日4点以上、前日も4点以上なら🔥本格流入、3点以上が2日連続なら🟢兆し、本日のみ4点以上なら○本日のみ、という3段階で買い候補の確度を見極めるものです。本日は流入21業種(🔥5/🟢6/○10)に対して流出7業種・中立5業種となり、ヒートマップ上の強弱とは別の「方向(増えているか減っているか)」の軸が見えてきます。

📌 主役交代シグナルのポイント:本日は内需消費・不動産建設・生活防衛・金融が⤴継続強で足並みをそろえる一方、前日に主役化したエネルギーが🆘安全装置で脱落し↘継続弱へ降格。資源・エネルギーから内需・ディフェンシブへ、もう一段はっきりとバトンが渡った形です。

業種別対TOPIX相対騰落ヒートマップ(直近5営業日)

直近5営業日の相対騰落を並べると、本日は内需・ディフェンシブが一斉に緑へ戻ったのが見て取れます。前日まで強かったエネルギー(鉱業・石油)が真っ赤に転じ、代わりにその他製品・倉庫運輸・保険・サービス・不動産が上位へ。1日で資源から内需へギアが入れ替わった並びになっていますね。

年初来高値・安値更新の業種別分布

年初来高値の更新は46銘柄、安値の更新は14銘柄で、新高安差は+32と高値優勢に転じました。ネットの高安差で芯が残っているのは銀行業(+8)・小売業(+8)・食料品(+7)あたりで、金融・内需・生活防衛にしっかり買いが入っています。逆に安値超過が目立つのは情報・通信業(差-3)くらいで、需給の傷は一部のハイテクに限られているのが分かります。

こうして高安の地肌を見ても、崩れているのは情報・通信業など一部のハイテクに偏っていて、市場全体の需給はむしろ改善方向です。値がさ半導体が重いなかでもTOPIXがプラスを維持し、裾野が広く買われた——指数の頭の数字以上に中身は健全だった、というのが今日の骨格なんですよね。

テーマ別資金フロー

1内需消費+1.52pt⤴ +2日
2不動産・建設+0.96pt⤴ +2日
3生活防衛+0.86pt⤴ +2日
4輸送・物流+0.32pt⤴ +2日
5テクノロジー+0.20pt◐ +1日
6金融+0.04pt⤴ +2日
7商社-0.13pt◐ -1日
8製造業サイクル-0.18pt◐ -1日
9素材-0.91pt↘ -5日
10🆘 エネルギー-1.92pt↘ -1日
テーマ別平均騰落率とは
各テーマに分類した銘柄の騰落率を単純平均したものが「平均騰落率」です(売買代金加重なし)。そこからTOPIX(+0.47%)を引いた値が「相対騰落」で、テーマとして市場平均より強いか弱いかを示します。相対騰落+2pt以上を◎大量流入、+0〜+2ptを○流入、-1pt以下を✕大幅流出と判定しています。
→ もっと詳しく知りたい方は:テーマ別資金フローと3対立軸の読み方を読む
ローテーション9カテゴリ判定とは
本日pt・連続日数・短長スプレッド(直近3日平均と長期10日平均の差分)を組み合わせて、各テーマの「動きの局面」を9カテゴリに機械分類しています。🆙主役化/🆕反転兆候/⤴継続強/⤵失速/🆘脱落/🆖弱含み/↘継続弱/🔄底打ち兆候/◐中立の9種類で、流入強度(今この瞬間の強弱)と組み合わせると、明日以降の動きの予兆まで読み取れる設計になっています。

今日のテーマ別は、内需消費が+1.52ptで断トツの最強。不動産・建設、生活防衛、輸送・物流まで上位4テーマがそろって⤴継続強で、内需とディフェンシブにきれいに資金が乗りました。対照的に、前日に主役だったエネルギーが-1.92ptで一気に最弱へ転落。資源・素材が沈み、内需・ディフェンシブが浮上するという、物色の主役が1日で入れ替わったローテーションがはっきり出ています。

🔥🔥 1位 内需消費 +1.52pt ⤴ 継続強
小売業+1.40pt・サービス業+1.64ptが牽引。サンウェルズ・弁護士ドットコムなどサービス株が急騰し、10テーマで断トツの最強に。連続+2日・短長スプレッド+0.38で⤴継続強。買い主導の資金が内需へ厚く乗りました。
🔥 2位 不動産・建設 +0.96pt ⤴ 継続強
不動産業+1.55pt・建設業+0.37pt。宮越HD+17.44%・東洋エンジニアリング+11.31%が目立ちました。米長期金利の低位安定が追い風です。連続+2日・スプレッド+1.02で⤴継続強。
🔥 3位 生活防衛 +0.86pt ⤴ 継続強
陸運業+1.30pt・医薬品+1.23pt・電気ガス+0.88pt・食料品+0.04pt。ディフェンシブ全般に資金が回りました。連続+2日・スプレッド+0.34で⤴継続強。崩れる日でも静かに買われる典型です。
🔥 4位 輸送・物流 +0.32pt ⤴ 継続強
倉庫・運輸関連業+2.14ptが牽引、海運業-1.00pt・空運業-0.18ptは分かれました。連続+2日・スプレッド+0.26で⤴継続強。景気敏感のなかでも内需色の強い物流に資金が向かいました。
→ 5位 テクノロジー +0.20pt ◐ 中立
精密機器+0.43pt・電気機器-0.04pt。太陽誘電+10.91%の個別急騰がある一方、キオクシア-4.05%・SBG-5.33%は重く、テーマ全体は方向感なし。連続+1日で◐中立。底打ちはまだ確認段階です。
→ 6位 金融 +0.04pt ⤴ 継続強
保険業+2.04ptが独歩高も、銀行業-1.08pt・証券-0.83ptは金利低下を嫌気して逆行安。テーマ平均はほぼ横ばいで、中身は分裂しています。連続+2日・スプレッド+0.25で判定上は⤴継続強ですが、地力はこれから。
→ 7位 商社 -0.13pt ◐ 中立
卸売業-0.13pt。三井物産・三菱商事・丸紅が資源安につれ安となりました。連続-1日で◐中立。資源軸のマイナスがそのまま重しになっています。
→ 8位 製造業サイクル -0.18pt ◐ 中立
機械-0.15pt・輸送用機器-0.21pt。半導体製造装置と自動車がともに小幅マイナスで、方向感を欠きました。連続-1日で◐中立。
💧 9位 素材 -0.91pt ↘ 継続弱
非鉄金属-3.17pt(電線・銅)が重しで、化学+0.29pt・鉄鋼+0.15ptはかろうじてプラス。連続-5日・スプレッド-0.84で↘継続弱。非鉄の調整が長引いており、戻り売りが先に立ちやすい局面です。
💧💧 10位 エネルギー -1.92pt 🆘→↘ 安全装置
鉱業-2.30pt・石油石炭-1.54pt。前日の主役から一転、本日最弱テーマへ転落。機械判定は🆘脱落でしたが、10日累計-4.85pt(<-3.0)のため安全装置が働き「↘継続弱」へ降格しています。資源安が直撃した格好です。

まとめると、今日は内需・ディフェンシブの広い物色と、資源・エネルギーの選別売りがはっきり分かれた相場でした。前日まで主役だったエネルギーが最弱へ落ち、内需消費が最強へ躍り出た——資金が値がさ・資源から内需・ディフェンシブへ乗り換わった動きです。金融が「継続強」判定でも中身は保険高・銀行安と割れている点、テクノロジーが太陽誘電の急騰を抱えつつ中立にとどまる点は、明日以降の主役の地力を測る試金石になりそうです。

3対立軸でみるマクロ文脈

3対立軸とは
10テーマを意味的に対立する2グループずつぶつけて差分を取った指標です。プラスなら前者が強い、マイナスなら後者が強いことを示し、相場の主題を機械的に浮かび上がらせます。
・金利軸:金融 − 不動産・建設(+ 金利上昇/− 金利低下)
・資源軸:(エネ+素材+商社)/3 − (輸送物流+内需消費)/2(+ 資源高/− 資源安)
・リスク軸:(製サイ+テクノ+素材)/3 − 生活防衛(+ リスクオン/− リスクオフ)
3軸の符号と大きさの組み合わせから「リスクオン×金利上昇×資源高」のように、本日の主題が読み取れる仕組みです。
→ もっと詳しく知りたい方は:テーマ別資金フローと3対立軸の読み方を読む

今日の主題を3軸で言い表すと、「金利低下 × 資源安 × ディフェンシブ優位」でした。指数は全面高でしたが、中身のリーダーシップは生活防衛・内需に偏り、リスク軸が-1.16ptと景気敏感がディフェンシブに劣後金利軸-0.92ptは米長期金利の低位安定を映して不動産・建設が金融より強く、資源軸-1.91ptはエネルギー・素材の弱さがそのまま出ています。上がってはいるが、質はあくまで「守りの上昇」だったわけです。

対立軸計算式本日値3日平均10日累計連続日数解釈
金利軸金融 − 不動産・建設-0.92pt-0.88pt-1.18pt-4日金利低下局面
資源軸(エネ+素材+商社)/3 −
(輸送物流+内需消費)/2
-1.91pt-1.02pt-3.60pt-1日資源安
リスク軸(製サイ+テクノ+素材)/3 −
生活防衛
-1.16pt-0.78pt-2.09pt-2日リスクオフ

本文③で見た「内需消費の最強化とエネルギーの🆘安全装置降格」は、このマクロ文脈とつながっています。資源軸-1.91ptの資源安がエネルギー・素材をそのまま最弱へ沈め、リスク軸-1.16ptのディフェンシブ優位が内需消費・生活防衛を押し上げました。そして金利軸-0.92ptの金利低下が、不動産・建設を金融より強く支えています。指数の全面高という見出しの裏で、内部では「景気敏感を売って内需・ディフェンシブを買う」選別がしっかり働いていた、というのが3軸の読み筋です。

本日の注目銘柄

値上がり率 TOP3

順位銘柄名コード業種騰落率相対騰落
1サンウェルズ9229サービス業+20.34%+19.87pt
2宮越ホールディングス6620不動産業+17.44%+16.97pt
3日東紡績3110ガラス・土石製品+16.69%+16.22pt

急騰トップはサンウェルズ+20.34%。全面高の日でも、個別材料のある中小型はさらに大きく跳ねます。業種としても内需サービス・不動産・素材中小型と、本日の物色方向(内需・ディフェンシブ)と重なる顔ぶれが上位に並びました。

売買代金集中 TOP3

銘柄名業種騰落率売買代金注目ポイント
キオクシアHLDG電気機器-4.05%市場最大級半導体メモリ主力。代金トップで指数の重し
太陽誘電電気機器+10.91%約3,649億円MLCC関連が急騰。電機の中で独歩高
ソフトバンクグループ情報・通信業-5.33%約3,631億円値がさ売りの中心。日経の頭を抑えた

売買代金の上位は半導体・値がさが顔ぶれの中心でした。太陽誘電は+10.91%と急騰した一方、キオクシア-4.05%・SBG-5.33%は下げと、方向は分かれています。資金集中度はTOP3で38.7%(集中)。指数の頭を抑えているのは相変わらず値がさ半導体ですが、買い主導率40%・上昇比率70.2%と、市場全体の裾野はしっかり広がっていました。

過熱スコアとは
RSI・サイコロジカルライン・25日移動平均乖離率・出来高倍率・信用倍率の5指標をそれぞれ-2〜+2点で採点し、合計した値です(合計範囲:-10〜+10点)。スコアが高いほど短期的な買われすぎを示します。目安として、+5以上(⚠過熱)は急騰後の反落リスクに注意が必要です。+3〜4(△やや強)はトレンド継続の確認をしながらの押し目狙いに適しています。0以下(→中立・○やや冷)は過熱感がなく、追いかけやすい局面といえます。

最強モメンタム上位(RSI≥60 かつ 乖離率≥+5% かつ 相対騰落+1pt以上)

上昇トレンドが強く維持されている銘柄です。ただ今日の顔ぶれは過熱スコア+7〜+8の強過熱が大半で、短期的にはかなり伸び切った位置にあります。トレンドフォローよりも、押し目を待つ姿勢が向いていそうな水準ですね。

銘柄名コード騰落率相対騰落過熱スコア判定
ベクトル6058+3.68%+3.21pt+8⚠⚠ 強過熱
サンリオ8136+3.16%+2.69pt+8⚠⚠ 強過熱
J.フロント リテイリング3086+6.59%+6.12pt+7⚠⚠ 強過熱
大同メタル工業7245+2.13%+1.66pt+7⚠⚠ 強過熱
リンテック7966+3.26%+2.79pt+7⚠⚠ 強過熱
東京エレクトロン8035+2.44%+1.97pt+5⚠ 過熱

売られすぎ反転候補(RSI≤35 かつ 乖離率≤-5% かつ 出来高倍率≥1.5倍)

売られすぎの状態にありながら、出来高が急増している銘柄です。底値圏で大口の買いが入り始めているサインとして注目します。今日は非鉄(UACJ)・半導体材料・化学に候補が点在し、本日売られたグループと重なっています。逆張り・底値拾い向けの参考情報です。

銘柄名コードRSI乖離率出来高倍率騰落率過熱スコア
UACJ574121.8-18.5%1.50倍-2.25%-3
メディアスHLDG315422.2-6.8%1.96倍-5.17%-5
I−ne493323.3-10.4%1.56倍-7.36%-3
日本シイエムケイ695829.0-9.7%1.50倍+0.61%-1
双葉電子工業698634.1-8.0%1.70倍+1.66%-2

踏み上げ候補(信用倍率≤1.0 かつ 前日比+2%以上)

空売りが買い残を上回る状態で、株価が上昇している銘柄です。売り方の損切り(ショートカバー)を誘発しやすく、急騰に発展しやすいパターンです。今日は鉄鋼・小売・サービス系に候補が集まっており、地合いの物色方向とも重なっています。

銘柄名コード信用倍率騰落率相対騰落過熱スコア判定
丸一鋼管54631.00+9.33%+8.86pt+1→ 中立
J.フロント リテイリング30860.71+6.59%+6.12pt+7⚠⚠ 強過熱
DCM HLDG30500.91+4.44%+3.97pt+2△ やや強
エイチームHLDG36620.92+3.96%+3.49pt+3△ やや強
クリエイト・レストランツHLD33870.26+3.48%+3.01pt+1→ 中立

勝ち組セクターの中核株(業種累積≥+2pt × 規模 × 割安)

トレンドの強い業種の中から、規模が大きく割安な中核銘柄を抽出しています。中長期の順張り戦略の参考情報です。今日は食料品・サービス業・医薬品といったディフェンシブ/内需に候補が集中し、本日のテーマの強さと整合しています。

銘柄名コード業種騰落率過熱スコア判定
キリンHLDG2503食料品-0.96%+3△ やや強
ニチレイ2871食料品-0.66%+2△ やや強
ベクトル6058サービス業+3.68%+8⚠⚠ 強過熱
リソルHLDG5261サービス業+2.62%+3△ やや強
参天製薬4536医薬品+0.89%+2△ やや強

負け組セクターの中核株(業種累積≤-2pt × 規模 × 割高)

トレンドの弱い業種の中から、規模が大きく割高な中核銘柄を抽出しています。ポジション縮小や空売り戦略の参考情報です。今日は情報・通信業・卸売業(商社)・海運・鉱業に候補が偏っており、テーマの強弱とも整合しています。

銘柄名コード業種騰落率過熱スコア判定
NSユナイテッド海運 ※関連市況確認要9110海運業-2.10%-3△ やや弱
グリーHLDG3632情報・通信業-3.64%-3△ やや弱
INPEX ※関連市況確認要1605鉱業-2.18%-1→ 中立
三井物産 ※関連市況確認要8031卸売業+0.11%-2△ やや弱
三菱商事 ※関連市況確認要8058卸売業+0.25%-2△ やや弱

市場体温計

市場体温計とは
本ブログ独自の三層スコアで日本株の相場全体の温度を測る指標です。Layer 1(日々の体温・5項目)は当日データから-5〜+5の温度スコアで日々の相場の暖かさ/寒さを示し、Layer 2(高温シグナル・4項目)は稀な過熱の極端値(騰落レシオ25日 ≥125 など)、Layer 3(低温シグナル・4項目)は稀な底値の極端値(騰落レシオ6日 ≤60 など)を点灯式で捉えます。Layer 1の体温で日々の流れを把握しつつ、Layer 2/3のいずれかが2点以上点灯したら警戒(過熱)または逆張り検討(底値)のサインです。
→ もっと詳しく知りたい方は:市場体温計とは|三層スコアの読み方を読む

本日の総合体温はLayer 1合計が+3で「☀☀ 熱気(強気)」。前日の-1から4段階の改善です。高温シグナルは信用評価損益率の1点のみ、低温シグナルは0点で、過熱でも底値でもないニュートラルゾーンのなかでの健全な強気水準でした。裾野が広く上昇しながら、過熱の極端値は灯っていない——理想に近い体温の上がり方です。

Layer 1:日々の体温(合計 +3 / ±5 → ☀☀ 熱気)

5項目のうち4つがプラス。上昇銘柄比率・値上がり業種数・新高安スプレッド・日経TOPIX方向がそろって+1で、裾野の広い全面高だったことが分かります。唯一マイナスはTOP10売買代金上昇数で、値がさ半導体が重く大型株の上昇は2/10にとどまりました。

項目本日値+1の閾値-1の閾値スコア
上昇銘柄比率70.2%≥55%≤35%+1
値上がり業種数24/33≥20≤11+1
新高値−新安値スプレッド+32≥+30≤-30+1
日経・TOPIX方向両方+両方+両方- / 値がさ偏重+1
TOP10売買代金上昇数2/10≥8社≤3社-1
Layer 1 合計+3 / ±5☀☀ 熱気

Layer 2:高温シグナル(1 / 4 点灯)

点灯しているのは④(信用評価損益率)の1つだけです。これは+1.47%というプラス水準を維持していることによるもので、過熱というより需給の良好さを映しています。③(騰落レシオ25日)は100.50で進捗80%とやや高めですが、まだ過熱ライン(125)には届いていません。

No.項目本日値点灯閾値進捗判定
RSI70超銘柄比率16.2%≥25%65%未達
日経225 25日乖離率+2.49%≥+8%31%未達
騰落レシオ25日100.50≥12580%未達
信用評価損益率+1.47%≥-3%100%✅ 点灯
合計1/4点灯(過熱なし)

Layer 3:低温シグナル(0 / 4 点灯)

低温シグナルは0点で、底値接近のサインは出ていません。なお3つ目に騰落レシオ6日を採用しているのは意図的な非対称設計で、「上昇はじわじわ、下落は急激」という株式相場の特性に合わせています。今日はRSI30以下が4.2%・騰落レシオ6日108.30と、底値圏からは遠い水準でした。

No.項目本日値点灯閾値進捗判定
RSI30以下銘柄比率4.2%≥15%28%未達
日経225 25日乖離率+2.49%≤-6%0%未達
騰落レシオ6日108.30≤6055%未達
信用評価損益率+1.47%≤-15%0%未達
合計0/4点灯(底値感なし)

補助指標と相場の質

同じ体温でも中身の質を見分ける補助線です。本日は資金集中度38.7%(集中)と、値がさ半導体への代金集中はまだ残るものの、買い主導率40%・TOPIX25日乖離+0.64%と数字は中立圏。相場の質は「中立(内需・ディフェンシブ広範高×値がさ半導体総崩れ)」と判定されています。

補助指標本日値判定目安
資金集中度(TOP3売買代金シェア)38.7%集中≥30%で集中、≥40%で極端集中
買い主導率(TOP20内)40%中立≥70%で買い主導/≤30%で売り主導
TOPIX 25日乖離率+0.64%中立±5%で中立圏
日経−TOPIX乖離率差+1.85pt中立≥+4ptで値がさ偏重
騰落レシオ6日(参考値)108.30中立≤60で超過冷/≤80で過冷

総合すると、体温+3の「熱気」ながら、過熱・底値いずれの稀シグナルも点灯薄というのが今日の市場体温計の結論です。値がさ半導体への代金集中は残るものの、上昇比率70.2%・買い主導率40%と裾野は広く、信用評価損益率+1.47%も維持。相場の質は中立で、過熱の警戒水準には距離があります。日々の体温は強気に振れましたが、エネルギー・素材の継続弱が足を引っ張る構図は残っており、この強気が続くかは半導体と資源の底入れ次第という見方になりそうです。

本日のマクロ環境

マクロは国内の全面高を外部環境が静かに後押しした1日でした。米株は前日(6/26金)にNYダウ・ナスダック・S&P500がそろって小幅安とほぼ横ばい。ただVIXが18台へ低下してリスク警戒が和らぎ、ドル円は161円台後半で小幅円安、原油も反発と、株式にとっては落ち着いた地合いでした。

📊 マクロ指標スナップショット
国内株式
日経平均
+0.15%
69,468円
TOPIX
+0.47%
3,982pt
グロース250
+2.96%
703pt
海外株式(前日)
NYダウ
-0.09%
51,881
ナスダック
-0.24%
25,298
S&P500
-0.05%
7,354・横ばい
為替・金利
ドル円
161.85
+0.26円・小幅円安
米10年金利
4.382%
±0.000pt・横ばい
VIX恐怖指数
18.44
-1.76・警戒和らぐ
資源・需給
WTI原油
$70.09
+1.20%・反発
騰落25日
100.50
中立ゾーン
信用評価損益率
+1.47%
プラス維持
全面高で反発:TOPIX+0.47%・グロース+2.96%
前日の急落から一転、TOPIX+0.47%・グロース250+2.96%と裾野の広い反発でした。値上がり業種24/33・上昇銘柄比率70.2%と、上昇の中身は健全。値がさ半導体が重く日経は+0.15%どまりでしたが、内部相場はしっかり強気に振れています。
半導体は二極化:太陽誘電が急騰、キオクシア・SBGは下落
電機の中でも太陽誘電+10.91%が独歩高となる一方、売買代金トップのキオクシア-4.05%・ソフトバンクグループ-5.33%は重く、日経の頭を抑えました。資金集中度はTOP3で38.7%。値がさ半導体が売買の中心という構図は続いています。
内需・ディフェンシブ主導:先回りアラートで内需消費が買い主導
サービス業・不動産・生活防衛へ資金流入が継続。先回りアラートでは内需消費が「🔥強流入×買い主導」(代金1,843億・買い主導率100%・+1.52pt)と最も強いシグナルでした。値がさ離れの受け皿として、内需株にしっかり資金が回っています。
需給は良好:信用評価損益率がプラス維持
信用評価損益率+1.47%を維持し、中期の下支えは継続。騰落レシオは25日100.50・6日108.30で過熱でも底冷えでもない中立ゾーンです。買い主導率40%・上昇比率70.2%と、需給の地肌は健全でした。
資源・素材は逆行安:エネルギーが売り主導で最弱
非鉄金属-2.70%・鉱業-1.83%・石油石炭-1.07%と資源・素材が逆行安。先回りアラートでもエネルギーが「🌧️強流出×売り主導」(代金177億・買い主導率0%・-1.92pt)と最弱でした。資源安(WTIは反発も国内資源株は売られ)が重しになっています。
米マクロ:米株は小動き、VIXは18台へ低下
米株は前日(6/26金)にNYダウ-0.09%・ナスダック-0.24%・S&P500-0.05%とまちまちVIXは18.44へ低下しリスク警戒が後退しました。WTI原油70.09ドル・ドル円161.85円・米10年金利4.382%という外部環境です。今晩(6/29)の米国市場の方向が、明日の地合いを左右します。

明日の注目ポイント

3層構造でみる明日のシナリオ

本日の市場を「マクロ → テーマ → 個別業種」の3つの層に分けて、それぞれが何を示しているかを確認してから明日のシナリオを組み立てます。3層が同じ方向を示していれば、それは偶然ではなく構造的な動きとして信頼できる、という考え方です。

🔍 本日の3層スナップショット
層1:マクロ環境・体温
  • 金利軸 -0.92pt(連続-4日) 金利低下
  • 資源軸 -1.91pt(連続-1日) 資源安
  • リスク軸 -1.16pt(連続-2日) ディフェンシブ優位
  • 市場体温計:L1 +3「☀☀熱気」/ L2 1/4 / L3 0/4(信用評価のみ点灯)
指数は全面高だが、内部のリーダーシップはディフェンシブ・内需。金利低下が下支え
層2:テーマ10テーマの動き
  • 最強:内需消費+1.52pt(⤴継続強・連続+2日・🔥🔥強流入)
  • 次点:不動産・建設+0.96pt/生活防衛+0.86pt(ともに⤴継続強)
  • 最弱:エネルギー-1.92pt(🆘脱落→安全装置で↘継続弱へ降格)
  • もう1つの敗者:素材-0.91pt(↘継続弱・連続-5日・非鉄安)
内需・ディフェンシブが主役化、流出は資源・素材の2テーマに集中
層3:業種・銘柄33業種シグナル
  • 🔥本格流入5業種に 食料品(5→5)・建設業(4→5)・不動産業(4→4) が登場
  • 年初来高安差+32で 銀行業+8・小売業+8・食料品+7 が高値超過
  • テクノロジーは 太陽誘電急騰もキオクシア・SBGが重く中立
  • A最強モメンタム上位は過熱スコア+7〜+8で 短期は伸び切った位置
買われる業種は内需・ディフェンシブに集中、ハイテクは個別物色のみ
3層の一致:マクロ層の「ディフェンシブ優位×金利低下」、テーマ層の「内需・ディフェンシブの主役化」、業種層の「内需・金融への高値集中×資源・ハイテクの出遅れ」が、3層すべてで 内需・ディフェンシブ優位 という同じ方向を示しています。前日の「資源優位」から物色の中心が入れ替わり、内需・ディフェンシブへの構造的なローテーションとして読める1日でした。
📊 メインシナリオ:内需・ディフェンシブ優位の継続、資源とハイテクは戻り待ち

明日も、値がさ半導体と資源の本格反発が確認できるまでは、内需・ディフェンシブ優位の地合いが継続する公算が高いとみています。

  • 期待エリア:内需消費(小売・サービス)/生活防衛(食料品・医薬品)/不動産・建設(金利低下+ディフェンシブ買いの主役)
  • 継続性試金石:金融が銀行安・保険高の分裂から、銀行が金利低下を消化して持ち直すか(本日テーマ+0.04ptと中身は割れ)
  • 底打ち待機:テクノロジー(電気機器)・エネルギー・素材。太陽誘電型の個別物色はあるが、キオクシア・SBGや資源株の下げ止まりを確認できるまでは様子見
  • マクロ材料注視:今晩(6/29)の米国市場の方向・VIX18台の維持・ドル円161円台・WTI原油の戻り

分岐リスクと警戒トリガー

🌧️ 弱気分岐A:半導体の戻り売り再燃で上値が重くなる

キオクシア・SBGの売りが続き、値がさ安が指数の重しに。内需・ディフェンシブだけでは指数を押し上げきれず、上値の重い展開になります。せっかくの全面高が、内需中心の小動きに後退するパターンです。

警戒トリガー:キオクシア・SBGが寄り付き-3%超、または日経先物が夜間-1.5%超

⚡ 最弱気分岐B:米株調整×円高反転のダブルパンチ

今晩の米株が調整しVIXが再び上昇、これに円高反転が重なると、輸出株も崩れて全面安リスクが高まります。ディフェンシブ買いだけでは支えきれず、上昇の裾野がしぼみます。

警戒トリガー:VIX22超への急騰 × ドル円160円割れ、または米10年金利の急変
🎯 シナリオ信頼度:中〜やや高
3層構造が「内需・ディフェンシブ優位」できれいに一致し、市場体温計L1+3・上昇比率70.2%と裾野も広いのが強みです。ただしエネルギー・素材の継続弱が重しで、ハイテクの個別物色(太陽誘電型)が指数を引っ張れるかは未知数。A最強モメンタム上位の伸び切りもあるため「中〜やや高」としました。信用評価損益率+1.47%維持が下支えです。半導体の戻り売りが寄り付きで再燃すれば、即座にサブシナリオへ切り替える前提で見ています。
📖 もっと詳しく:3層構造の論理プロセスを最初から追う

層1:マクロ層 ─ 全面高だが、内部は守りのリーダーシップ

今日のマクロは、見出しの「全面高」と内部構成の「守り」が共存する、ややねじれた1日でした。リスク軸-1.16ptは、製造業・テクノロジー・素材という景気敏感グループが、生活防衛(ディフェンシブ)に対して劣後したことを示します。つまり指数は上がっているのに、買いの中心はディフェンシブ・内需だったわけです。市場体温計のLayer 1が+3「熱気」まで上がったのは、上昇銘柄比率70.2%・値上がり業種24/33・新高安差+32と、裾野が広かったため。過熱・底値の稀シグナルはほとんど灯っておらず、健全な強気ゾーンでした。

もう一つの軸が金利軸-0.92pt(金利低下)です。米10年金利が4.382%で横ばい〜低位安定にあることで、不動産・建設や金利感応度の高い業種が買われやすい地合いが続いています。逆に資源軸-1.91ptは資源安を映し、エネルギー・素材を最弱へ沈めました。「金利低下でディフェンシブ・不動産が買われ、資源は売られる」という選別的な環境だった、という整理ができます。

層2:テーマ層 ─ 物色の主役が資源から内需へ交代

テーマ層では、前日からの明確な主役交代が起きました。内需消費+1.52ptが断トツの最強で、不動産・建設、生活防衛、輸送・物流まで上位4テーマがそろって⤴継続強。連続+2日と地力も積み上がりつつあります。先回りアラートでも内需消費は「🔥強流入×買い主導」(買い主導率100%)で、資金が本気で内需へ向かっていることが確認できます。

対照的に、流出側はエネルギー(🆘→安全装置で↘継続弱)と素材(↘継続弱)の2テーマ。エネルギーは鉱業-2.30pt・石油石炭-1.54ptの資源安が直撃し、前日の主役から一気に最弱へ転落しました。機械判定では🆘脱落でしたが、10日累計が-4.85ptと深いマイナスのため、安全装置が働いて「↘継続弱」へ降格しています。素材も非鉄金属-3.17ptの電線・銅安が重く、連続-5日と調整が長引いています。金融は判定上は⤴継続強ですが、保険業+2.04ptと銀行業-1.08ptで中身が割れており、地力の確認が必要です。

層3:業種・銘柄層 ─ 買いは内需・金融へ、ハイテクは個別物色のみ

33業種の資金流入シグナルでは、本格流入が5業種。食料品(前日5→本日5)・建設業(4→5)・不動産業(4→4)・金属製品(5→4)・空運業(4→4)がスコア4以上を2日続けています。年初来高安のネット差でも銀行業+8・小売業+8・食料品+7と、金融・内需・生活防衛に高値超過が集中。安値超過は情報・通信業-3に偏り、需給の傷はハイテクの一部に限られています。

個別では、A最強モメンタム上位がベクトル+8・サンリオ+8・J.フロント+7など過熱スコア+7〜+8と短期的に伸び切った位置にあります。押し目を待ちたい水準です。テクノロジーは太陽誘電+10.91%という個別の急騰を抱えつつも、キオクシア・SBGの値がさが重く、テーマ全体としては+0.20ptの中立。ハイテクは「指数を引っ張る力」ではなく「個別物色の対象」という位置づけにとどまっています。

3層統合の読み方

マクロ層の「ディフェンシブ優位×金利低下」、テーマ層の「内需・ディフェンシブの主役化」、業種層の「内需・金融への高値集中×資源・ハイテクの出遅れ」は、いずれも内需・ディフェンシブ優位という同じ方向を指しています。3層が揃っているため、これは単発のノイズではなく、前日の資源優位から内需へ乗り換わった構造的なローテーションと読めます。

したがって明日のメインシナリオは「内需・ディフェンシブ優位の継続、資源とハイテクは戻り待ち」。ただしエネルギー・素材の継続弱が指数の重しに残ること、ハイテクの個別物色が広がるかは不透明なことから、信頼度は中〜やや高に置いています。半導体が寄り付きから-3%超で売られるようなら、内需中心の小動きに後退する可能性があり、その時はサブシナリオへ切り替える構えです。

🏆 本日の総合判定(11因子モデル):強気(スコア:+4/11)

スコア内訳:

  • A トレンド:+1(TOPIX+0.47%は+、グロース-TOPIX+2.49ptも+だが、日経-TOPIX-0.32ptと値がさ偏重で1つ相殺)
  • B 幅・需給:+3(値上がり業種24/33・新高安差+32・上昇銘柄比率70.2%の3つともプラス閾値を達成)
  • C 内部エネルギー:+1(ディフェンシブ・内需主導の広い物色でC1がプラス)
  • ⚠ D 過熱調整:-1(TOP3売買代金シェア38.7%で資金集中リスクが点灯)
  • E マクロ:+0(VIX18.44低下は中立〜やや改善、米株合算ほぼ横ばいで±1%圏内)

判定根拠:B群の幅・需給が+3と牽引し、裾野の広い全面高となりました。A群はTOPIX・グロースがプラスも、日経が値がさ半導体に抑えられて+1どまり。D群の資金集中で-1が入り、合計+4で「強気」に着地しています。前日の-4「弱気」から8ポイントの大幅改善ですが、エネルギー・素材の継続弱と半導体の二極化が残っており、上昇の持続力は資源・ハイテクの底入れ次第という性格の1日でした。

→ 11因子モデルの仕組みをもっと詳しく知りたい方は:11因子モデルとは ─ 日本株の強弱を客観的な数値で捉える独自スコアリング手法
※本記事は、私が独自に集計・分析した市場データをもとにした情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。記載の数値は作成時点のものであり、正確性を保証するものではありません。

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